「ピーナッツ・ギャングのスクールライフ」の図録を読む①
スヌーピーミュージアムの新企画展「ピーナッツ・ギャングのスクールライフ」は3月8日にスタートしていましたが、図録の一般販売は3月31日からとなっていました。ワタシは今月上旬には図録を入手していましたが、ようやく読みました。
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今回も序文をはじめ解説は本家チャールズ・シュルツ・ミュージアムのキュレーターであるベンジャミン・L・クラークが手掛けています。
序文によりますと、シュルツさんは1961~2年にかけてPTAの副会長~会長を務め学校の運営を内部から知る機会も得ていたとのことです。ならば、実際にその経験が作品に活かされていたのかどうかは気になりますね。というわけで、「ピーナッツ全集」の6巻(1961-1962)をおさらいしてみました。
この頃の主な学校ネタは、
1.「ライナスの母親が息子のお弁当に手紙を入れる」
2.「ライナスの父親が月曜日の夜にPTAの会合に出席する」
3.「オスマー先生が給料をもらっていることを知ってライナスがショックを受ける」
4.「学校のクリスマス会の出し物について」
といった感じです。
1.はジョイスさん(当時の奥さん)がやっていたのか、そうでなければPTAで仕入れたネタをヒントにしたのかもしれませんね。
2.はPTAをやっていたからこそのネタのように思えます。
3.はこれもPTAで仕入れたネタのように思えます。
4.もPTAですかね…。
しかしまあ、何とも言えませんね。ありがちと言えばありがちなネタですし、所詮は一読者の推測でしかありません…。
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次のチャプター「学校へいこう!」の解説文では、『「ピーナッツ」の仲間たちは1950年に連載が始まるとすぐに学校に通い始めましたが…』との記述があり、ん?連載が始まってすぐ??そうだったかな~、となりました。
原文を見ますと、"immediately" という単語を使っています。これはもう「直ちに」とかそういうニュアンスになります。『連載始まってすぐ』のギャングたちは未就学児どころか幼稚園すら通っていないような印象も受けますので、ここはちょっと事実誤認では?という感じがします。この不正確さがベンジャミン・L・クラーク氏らしいですけどね。
このチャプターで紹介されている『バス停ネタ』は全て1990年以降のものです。晩年になってから定着した定番ネタになりますが、この頃の子供を見る目はもう父ではなく祖父ですよね。何故『バス停ネタ』が連載末期に増産されたのか?ここに迫れれば大したキュレーターだと思いますけど、そこのところは残念ですね。もうちょっと頑張ってほしいところですな。
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今日はここまでです。
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