月刊スヌーピーの思い出:補足その2
月刊スヌーピーを読んで驚いたことをもう一つ。
それはライナスの変化です。
ピーナツ・ブックスの登場人物紹介でライナスは「毛布と指しゃぶりがやめられない天才未熟児」という風に書かれており、紙上では実際にそのようなキャラクターだったわけですが、70年代の彼はちょっと違いました。
ほとんど、というかもう全然毛布を持っていないんですよね。登場人物紹介でも「最近は毛布を持たなくなった」とか書かれていました。
シュルツさんの70年代に録られたインタビュー映像を観たことがありますが、そこで「登場人物の中で一番成功するのはライナスだろう。彼はいずれは毛布を卒業する」という風なことが語られていました。シュルツさんはそれを実践していたわけです。
毛布を持たないライナスは知的で大人びたいいキャラでしたし、話しも面白かったので、ワタシは結構それを歓迎していましたし、シュルツさんは毛布が足枷になっていたのかな~とか思っていました。
毛布が無かったからこそ、トリュフのエピソードなんかが作られたんではないでしょうか。
余談ですが、トリュフは月刊スヌーピーでは「しょうろ」となっていました。谷川さんってば翻訳してしまったんですね。しかし「トリュフ」が正しいのかといえばそうでもなく、彼女はアメリカ人ですから本当は「トラフルズ」なのです。またしても谷川さんは翻訳してしまったわけです。もっと言いますと、フランス語の「トリュフ」と英語の「トラフルズ」では綴りが違うので、やはり「トラフルズ」にするべきではなかったのではないかなとワタシは思ってます。
結局ライナスはしょうろに失恋するわけですが、この失恋エピソードはピーナツ・ブックスには未収録となり、しばらくは月刊スヌーピーでのみ読むことができるというレア・エピソードになったのでした。
| 固定リンク
コメント