ピーナッツのアニメ:スヌーピー のショータイム!

「スヌーピーのショータイム!(原題:THE SNOOPY SHOW)」は、Apple TV+ で配信されているオリジナル・アニメ・シリーズである。
 
1エピソードは7分前後のミニ・エピソード3つで構成されている。構成としては、かつての "The Charlie Brown And Snoopy Show" に近い。
 
ストーリーはすべて新規に書き下ろされたオリジナルになっている。

 
SEASON 1: EPISODE 1 "Happiness Is A Dancing Beagle" (2021)
 
邦題 「犬が踊れば福来る」
 
●ストーリー
  
PART 1: A Snoopy Tale(スヌーピーの物語)
スヌーピーはウッドストックと協力して自伝を書いた。みんなに好評だが、生まれが西部劇時代だったり、バイクを乗り回していたり、フランス軍にいたりとか内容はいい加減。しかもチャーリー・ブラウンのことが何も書いていない。親友だと思っていた彼は傷つくが、実はこの自伝はチャーリー・ブラウンに捧げられたものだった。
 
PART 2: When Snoopy Met Woodstock(ウッドストックとの出会い)
ヌケサク鳥の群れの中にうまく飛べない1羽の小鳥は、ひょんなことからスヌーピーにまとわりつくようになった。スヌーピーはうっとうしく思いルーシーに相談すると、その子は友達になりたいのだと諭す。小鳥の真意を知ったスヌーピーは仲良くなるが、小鳥は群れと一緒に旅立ってしまう。しかしスヌーピーを忘れられない小鳥は彼のもとに帰ってくる。
 
PART 3: Happiness Is A Dancing Dog(犬が踊れば福来る)
チャーリー・ブラウンは学校で笑顔になれるものを見せる日にネタがなくて困ってしまう。苦し紛れにフットボールを蹴るときと言ってしまうがルーシーに突っ込まれタジタジになる。外の空気を吸おうと窓を開けるとヌケサク鳥たちの歌に誘われスヌーピーが踊っている。彼は自分の犬が踊っているのを見ると笑顔になることを知る。
 
●コメント
記念すべきシーズン1のエピソード1にふさわしく、PART1ではチャーリー・ブラウンとスヌーピーの出会い、PART2ではスヌーピーとウッドストックの出会いが描かれている。
チャーリー・ブラウンとスヌーピーはデイジーヒル子犬園で出会ったのだが、ここではチャーリー・ブラウンの主観になっているので中古であることとかライラの存在には触れられていない。尚、この作品でもデイジーヒル子犬園は農場である。
また、スヌーピーとウッドストックは「出会った」ことになっており、これは原作と設定が違う。
 
●配信
2021年2月5日 Apple TV+
 
SEASON 1: EPISODE 2 "Never Bug A Beagle" (2021)
 
邦題 「決してビーグル犬を怒らせるな」
 
●ストーリー
 
PART 1: Nest Friends(巣の友達(ルームメイト))
スヌーピーは落ち葉ブロワーで大暴れして皆を困らせる。悪乗りしすぎてウッドストックの巣を破壊してしまった。
スヌーピーはウッドストックを犬小屋に招くが、お互い自分勝手でうまくいかない。遂にはブロワーを使って大喧嘩となる。スヌーピーの犬小屋も壊れて悲しむが、ウッドストックは木の上に犬小屋を作った。二人は仲直りし歌いながらルートビアを飲む。
 
PART 2: Mission: Lunch Possible(ミッション:ランチ・ポッシブル)
サリーはお弁当を忘れて学校に行ってしまった。チャーリー・ブラウンは届けたいが風邪をひいていて無理。そこでスヌーピーが届けることになったのだが、しかし彼は撃墜王になってしまい空想の世界に入りまともに届けられない。ようやく届けたときはお昼休み終了まじかでお弁当はボロボロ。サリーは大爆発する。
 
PART 3: The Dog Hot(スヌーピーの暑い1日)
スヌーピーは暑くてバテている。散水機で涼もうとするがうまく水が出ない。小鳥の水遊び場もヌケサク鳥に占領されている。ルーシーたちのプールパーティーに入ろうとするが犬は禁止と追い出される。スヌーピーは陸のサメのふりをしてみんなを追い出しプールを独占するが、最終的にはみんなで仲良くプールで遊んだ。
 
●コメント
PART1はスヌーピーとウッドストックの友情について、PART2はスヌーピーが妄想の世界に入ってしまうストーリーで、このシリーズによく出てくる定番のストーリーである。
サリーのお弁当は兄が作っていることが判明。そして、サリーがおなかを減らすと恐ろしい事になるという設定が加えられているが、当然原作には無いものである。
 
●配信
2021年2月5日 Apple TV+
 
SEASON 1: EPISODE 3 "The Curse Of A Fuzzy Face" (2021)
 
邦題 「毛むくじゃらの犬の呪い」
 
●ストーリー
 
PART 1: Frightfully Snoopy(怖がり屋のスヌーピー)
夜、ホラー映画を見るために行列を作っているギャングたち。スヌーピーは茶化して笑っているが、実はホラー映画が苦手だった。
怖がって館内で大暴れして顰蹙を買うスヌーピー。映画館を出た後も勝手に怯えて大騒ぎ。チャーリー・ブラウンのベッドで寝るのであった。
 
PART 2: Dress-Up Snoopy(仮装とスヌーピー)
ハロウィン。大きなカボチャを選ぶスヌーピー。超巨大なカボチャを得たスヌーピーは巨大なジャックオーランタンを作るがもろくも崩れる。一方ハロウィンの仮装に悩むチャーリー・ブラウンはスヌーピーにコーディネートしてもらうが全然うまくいかない。何とか突貫でできたのが人参の仮装。人参なんかみんな嫌いだと落ち込むチャーリー・ブラウンだったが、なんと赤毛の女の子がウサギの仮装で現れた(ウサギは人参が好き)。これぞチャンスと近づき微笑んでもらうことができた。スヌーピーは赤毛の女の子がウサギの仮装をすることを知っていたのだ。
 
PART 3: Tricky Snoopy(スヌーピーのマジックショー)
スヌーピーはヌケサク鳥を総動員して犬小屋にハロウィンの飾りつけをする。夜になりトリック・オア・トリートをするギャングたち。フランクリンとピッグペンがにぎやかな飾りつけの犬小屋に誘われトリック・オア・トリートをしに来ると、スヌーピーがマジックショーを始めた。スヌーピーは「トリック」をマジックの「トリック」と勘違いしていたのだ。フランクリンとピッグペンは満足したが、次に来たペパミント・パティはお菓子をくれないので怒った。スヌーピーは落ち込み、他のみんなはいいショーだったのにと残念がる。ペパミント・パティは反省し、これをハロウィンの新しい伝統にすることにする。
 
●コメント
PART1~3がすべてホラー・ハロウィンの話しというトータル感のあるエピソードである。
PART2では赤毛の女の子が登場する。ここでのチャーリー・ブラウンは話しかけに行こうとするなど積極的である。
ペパミント・パティが犬小屋のことをチャックのゲストハウスと言っている。新作「あなたは特別、マーシー」でもスヌーピのことを鼻の大きい子と呼んでいるのでAppleのペパミント・パティはスヌーピーが犬だと気づく前の設定なのかとも思ったが、他のエピソードでは犬と認知している。ここで何故ゲストハウスと言っていたのかは不明。
 
●配信
2021年2月5日 Apple TV+
 
SEASON 1: EPISODE 4 "Happiness Is A Snow Day" (2021)
 
邦題 「雪の降る日は福来る」
 
●ストーリー
 
PART 1: Happiness Is A Snow Day(雪の降る日は福来る)
雪の降る日、みんなは楽しんでいるがマーシーは一人ベンチで本を読んでいる。彼女には雪の日の何が楽しいのかがわからない。スヌーピーは彼女に雪の日の楽しみを教えようとする。マーシーはスケートで氷の上に幾何学模様を描くことに楽しみを見つける。
 
PART 2: Sled Alert(ソリにご注意!)
リランはソリ遊びをしようとするがうまくいかない。スヌーピーはソリをリランのもとへ返そうと斜面を登ろうとするが急すぎてうまくいかない。何度も滑り落ちてはふもとのチャーリー・ブラウンの雪だるまを破壊する。
 
PART 3: Snowman Showman(スヌーピーの雪だるま)
スヌーピーは雪だるまの設計図を作り、ヌケサク鳥とたちと雪だるまを作成する。雪だるまは何度も溶けかけるがそのたびに加工を加え空想の中で遊ぶスヌーピーたちだったが、遂に完全に溶けてしまう。悲しむスヌーピーに雪だるま型のクッキーをあげるチャーリー・ブラウンだが、それに着想を得たスヌーピーは彼を雪だるまにしてしまう。
 
●コメント
エピソード3に続き本作も雪の話しをまとめたトータル・コンセプト・エピソードである。
PART2は斜面のてっぺんにいるリランにソリを届けようとするが何度も失敗してその都度麓のチャーリー・ブラウンの雪だるまを何度も壊すという繰り返しのギャグになっている。
 
●配信
2021年2月5日 Apple TV+
 
SEASON 1: EPISODE 5 "Just Your Basic Beagle" (2021)
 
邦題 「どこにでもいる普通のビーグル犬さ!」
 
●ストーリー
 
PART 1: Happy Bird Day(ハッピー・バードデイ)
スヌーピーはウッドストックのバースデーパーティーを忘れていたため彼を怒らせてしまう。ルーシーはびっくりさせるようなプレゼントをすればいいとアドバイスする。スヌーピーはサプライズを仕掛けるが失敗。スヌーピーはケーキを作るが目を離したすきに他のヌケサク鳥たちに食べられてしまいこれも失敗。スヌーピーは風船をプレゼントする。ちょっとトラブルもあったがこれで仲直りできた。
 
PART 2: New Bargain With A Beagle(買い物上手なスヌーピー)
ルーシーはガレージセールでタコ食いの木から回収した凧やライナスの毛布を売りに出していた。スヌーピーは金魚鉢を見つけ気に入るのだがお金がないので買えない。ルーシーは古代バビロニアに倣い労働の対価に金魚鉢をあげることにするが、スヌーピーは頼まれたことがまともにできず滅茶滅茶にする。ルーシーは怒り二度と雑用をしないなら金魚鉢をあげるといい、スヌーピーは金魚鉢を得た。スヌーピーはアクアラングのように金魚鉢ををかぶりたかったのだが、頭が大きくてかぶれなかった。ルーシーはガレージセールでは犬と取引するべからずという教訓を得た。
 
PART 3: Daisy Crazy(デイジーの君)
スヌーピーとウッドストックがチョコチップクッキーの取り合いでけんかをしているとき、サリーが花占いをしているのを見る。そこで二人は花占いでどっちがクッキーを食べるのか決めようとする。花を探すスヌーピーはチャーリー・ブラウンが持っているデイジー花びらを彼がよそ見している間に勝手にむしってしまう。赤毛の女の子にあげようと思っていたチャーリー・ブラウンは悲しむ。スヌーピーは代わりのデイジーを見つけようとするが見つからない。スヌーピーは手ぶらで赤毛の女の子に告白しようとするチャーリー・ブラウンを後押ししようとするが。
 
●コメント
PART1でルーシーの精神分析スタンドが登場。このシリーズではルーシーは基本的にまともなアドバイスをするので最初は少し驚いた。
PART2はスヌーピーが暴走して滅茶滅茶になってしまうという典型的なギャグ・パターンである。
 
●配信
2021年2月5日 Apple TV+
 
SEASON 1: EPISODE 6 "Bugable, Hagable, Beagle" (2021)
 
邦題 「ムカつくけどハグしたくなるビーグル犬」
 
●ストーリー
 
PART1: Birdie Love(恋するウッドストック)
ペパミント・パティとスヌーピーがバドミントンをしていたところ、ウッドストックはシャトルに恋をしてしまいそれを持ち去ってしまう。スヌーピーは一度は取り返したが、悲しむウッドストック見て元に戻す。しかし、ペパミント・パティは納得せず自力で取り返す。スヌーピーはウッドストックを慰めるが、今度は蝶々に気が移っていた。
 
PART 2: By-the-Book Beagle(文豪スヌーピー)
スヌーピーは小説コンテストに応募するため真剣に小説を書いている。書いている小説は「暗い嵐の夜だった」ではじまるもの。フライングエースが極秘文書をパリに届ける冒険ものだが、ルーシー、ペパミント・パティ、ライナスの助言を取り入れながら完成。小説は落選したが、返送された小説を読んだみんなは面白いと評価したのだった。
 
PART 3: Not So Funny Business(スヌーピーの鬼ごっこ)
スヌーピーはリランに鬼ごっこに誘われる。目まぐるしく鬼が入れ替わるスリリングな展開だったがエキサイトしすぎてリランがけがをしてしまう。実は青あざができただけだがルーシーは大げさに扱う。ルーシーはスヌーピーのお見舞いを断るが、スヌーピーは医者のふりをして侵入しリランを笑わせる。ばれて追い出されたスヌーピーだが諦めず窓の外からリランを笑わせようと奮闘する。しかし今度はスヌーピーがけがをしてしまい、リランと一緒にルーシーに看病される羽目になる。
 
●コメント
PART1でウッドストックはシャトルに恋するが、原作でも虫など色々なものに恋をする。そして、スヌーピーの四月バカが登場。
PART2ではスヌーピーの小説にアドバイスをした者も一緒に妄想の世界に入ってしまうと言う展開だが、中々のスペクタクルで見応えがある。
原作ではリランの誘いに冷たい態度をとることもあるスヌーピーだが、このシリーズではPART3でもわかるように二人は大の仲良しということになっている。
 
●配信
2021年2月5日 Apple TV+
 
SEASON 1: EPISODE 7 "Better Off Beagle" (2021)
 
邦題 「ビーグル犬の暮らしは最高!」
 
●ストーリー
 
PART1: Abraca-Snoopy(天才マジシャン スヌーピーニ)
スヌーピーはマジックショーをした。ウッドストックをテニスボールにするマジックをしたが、そのあとウッドストックが行方不明になってしまう。スヌーピーはウッドストックがテニスボールになってしまったと思い悲しむが、実は茂みの中でウサギたちとトランプをしていただけだった。
 
PART 2: All's Fair, Snoopy(学園祭だよ、スヌーピー)
スヌーピーは学園祭にフライングエースとして潜入している。真相は獣医に行くのが嫌で逃げているだけである。チャーリー・ブラウンは何度もスヌーピーを連れ出そうとするが、スヌーピーは空想の世界に逃げ出してしまう。しかし追っ手から逃れて入ったはずの扉の向こう側は獣医だった。
 
PART 3: Suppertime Blues(スヌーピーの腹時計)
スヌーピーは夕飯前なのに腹が減ってしまい、チャーリー・ブラウンに催促するが、チャーリー・ブラウンは間食を認めない。スヌーピーは腹時計が鳴っているとアピールするが、時計が狂っているとにべもない。時間を持て余したスヌーピーは菜園を作ろうとするルーシーとライナスを見つけ、畑を耕し収穫物を食べること夢想する。次にスヌーピーは釣りをするペパミント・パティとマーシーを見つけ、釣りで魚を取って食べようとすることを夢想する。それでも夕食までまだ時間があり、スヌーピーは勝手に台所に侵入しバゲットサンドを作るが、腹を減らしたヌケサク鳥たちに食べられてしまう。そうこうするうちに夕食の時間になった。
 
●コメント
PART1でマジシャンに扮するスヌーピーは「スヌーピーニ」と名乗っている。「ニ」とは何ぞやと思うが、おそらく伝説の脱出王ハリー・フーディーニに託けたのであろう。
PART2とPART3はどちらもスヌーピーが妄想の世界に入るエピソードである。
PART3でチャーリー・ブラウンはテレビでジョー・シュラボニクの出場試合を観ているのだが、アメリカではマイナー・リーグもテレビ中継されているのでこれはアリである。しかしチャーリー・ブラウンに「一塁までもうちょっとだったのにな」などと言われているので余程のダメ選手である。また、タイトルの "Suppertime Blues" は、エディ・コクランの "Summertime Blues" のもじりであろう。
 
●配信
2021年7月9日 Apple TV+
 
SEASON 1: EPISODE 8 "Beagle Days Ahead" (2021)
 
邦題 「未来はビーグル犬と共に」
 
●ストーリー
 
PART 1: The Dog-Tor Is In(ドクター・スヌーピー)
チャーリー・ブラウンは野球に全敗していて憂鬱な気分。ルーシーに相談してもダメで、マーシーに犬をハグするといいと言われたので実行してみると本当に気分が良くなった。ルーシーに雑な診断をされて気分を害しているフランクリンやサリーにもハグを勧めたところやはり効果絶大だった。スヌーピーはルーシーの精神分析スタンドの隣に子犬のハグ・セラピー・スタンドを作り大盛況になる。我慢がならないルーシーはスヌーピーとダンスバトルをすることになった。バトルの勝負はつかなかったがルーシーとスヌーピーは共同でスタンドを運営することになった。しかし誰も来ない。みんなシュローダーの音楽セラピーに行ってしまったのだ。
 
PART 2: Babysitter Beagle(スヌーピーの子守唄)
ウッドストックの巣に大きなタマゴがある。朝起きたら新聞と一緒に置いてあったのだという。スヌーピーはタマゴの親を探すことにする。ヌケサク鳥たちや野ウサギたちに聞き込みをするが成果はない。がっくり来ているとタマゴが動いた。もうすぐ生まれると思ったスヌーピーは子守を始めた。そしていよいよタマゴにヒビが入り割れると、中からペリカンの人形が出てきた。実はこれはリランが隠していたおもちゃだったのだ。
 
PART 3: Keep On Tricyclin'(三輪車で駆け抜けろ!)
リランはライナスからおさがりで三輪車をもらった。リランは左回旋ができずにスヌーピーの犬小屋に激突してしまう。スヌーピーとヌケサク鳥たちはリランに運転教室を開き、特訓の結果苦手の左回旋を習得した。上手くなったリランを見てスヌーピーは感無量だが、リランは上手くなったがゆえに暴走してしまう。苦情はスヌーピーに集中する。
 
●コメント
まともな助言をすることが多い本シリーズのルーシーだが、このPART1では本領発揮していた。何故ダンスバトルをすることになるのかはよくわからないが、ルーシーのダンスはクラシックバレエを基礎にしている感じであった。
PART2に出てくるペリカンのおもちゃのデザインは、ペパミント・パティのチーム「ペリカンズ」のマスコットキャラによく似ている。
 
●配信
2021年7月9日 Apple TV+
 
SEASON 1: EPISODE 9 "Big Time Beagle" (2021)
 
邦題 「一流のビーグル犬」
 
●ストーリー
 
PART 1: Beagle To The Rescue(スヌーピーのレスキュー隊)
スヌーピーはレスキュー隊の本を読んで隊長になりきっている。リランのおもちゃのヨットやペパミント・パティの紙飛行機を救助しようとするがいい加減。チャーリー・ブラウンが作った熱々のブルーベリーマフィンには水をかけて温度を冷ますという始末。そこにフランクリンが来て木に登って降りられなくなった猫を救助してほしいと言われる。猫だけに拒むスヌーピーだが、バッジのために引き受け、ボロボロになりながらも猫を捕獲する。しかし猫はまたしても脱走、床下に潜り込んでしまった。スヌーピーは頭にきて隊長をチャーリー・ブラウンに押し付けた。
 
PART 2: Surf's Up, Snoopy!(サーフィンだよ、スヌーピー)
ギャングたちは海辺に遊びに来ている。ペパミント・パティとスヌーピーはサーフィンをしているが、スヌーピーは大波に飲まれてしまう。スヌーピーは気が付くと南洋風の海岸にいてすっかり寛ぐが実はそれは空想であり実際は浅瀬にいるだけだった。
※サリーがチャーリー・ブラウンのビーチボールを流してしまうというのは原作のエピソード。
 
PART 3: Helicopter Beagle(空飛ぶスヌーピー)
テニスのマシンで遊ぶスヌーピーとウッドストック。ウッドストックはマシンに巻き込まれけがをして片翼が動かなくなってしまう。救急で呼んだヌケサク鳥の救急隊は役に立たず、スヌーピーは自らがヘリコプターとなりウッドストックを鳥の病院へ搬送する。けがの責任を感じたスヌーピーはウッドストックの面倒を見ることにする。ウッドストックに言われるままにヘリコプターになってあちこちに連れて行くが、疲れ果てたスヌーピーは墜落。いつの間にかけがが治り飛べるようになっていたウッドストックに救助される。
 
●コメント
PART1で苦手な猫をキャリーケースに入れるという激務をこなしたスヌーピーは凄い。
PART2はほとんどスヌーピーの空想となっている。サリーがチャーリー・ブラウンのビーチボールを流してしまうとというのは原作エピソードからの引用で、本シリーズとしては珍しいことである。
 
●配信
2021年7月9日 Apple TV+
 
SEASON 1: EPISODE 10 "Happiness Is A Good Book" (2021)
 
邦題 「良書を読めば 福来る」
 
●ストーリー
 
PART 1: Balloon Beagle(スヌーピーと風船)
サリーはスペリングコンテストの優勝記念に風船をもらった。サリーはスヌーピーに一時的に風船を預けるが、スヌーピーはうっかり風船を離してしまい必死に追いかける。風船はリランが確保しており何とかサリーのもとに戻った。
 
PART 2: Above Par Beagle(ナイスショット スヌーピー)
ゴルフをしているスヌーピー。ホールインワンを決めて大喜びだが実は空想だった。現実ではミニゴルフでフランクリンがホールインワンを決めたところだった。続いてスヌーピーも挑戦するが打ったボールは勢いよく施設を飛び出していってしまう。紆余曲折あり何とか施設内に打ち戻しカップインしたが、。スヌーピーのショットのせいで宿題を破壊されたペパミント・パティとマーシーのためにスヌーピーは協力するが、採点はCマイナスだった。ペパミント・パティは喜ぶがマーシーは大ショックを受けた。
 
PART 3: Happiness Is A Good Book(良書を読めば福来る)
チャーリー・ブラウンは図書館で借りた「戦争と平和」が読み終わっていないので延長申請しにスヌーピーと一緒に図書館に行く。スヌーピーはエジプトの本や海賊の本やSFを読むがその都度空想の世界に入ってしまい大騒ぎになってしまう。スヌーピーを叱るためうっかり大声を出してしまったチャーリー・ブラウンは図書館を追い出されてしまう。延長申請を諦めたチャーリー・ブラウンだったが、スヌーピーが自分のカードで「戦争と平和」を借り直してくれた。
 
●コメント
PART1とPART2はどちらもスヌーピーの失態で大騒ぎになるという同じような話である。
PART2でフランクリンたちが遊んでいるミニゴルフは海賊船あり観覧車ありという施設だが、何かモデルになるものがあるのだろうか。カップインしたスヌーピーは大喜びしていたが、フランクリンの1打に対して127打でとても喜ぶべるものではなかった。マーシーはかわいそうにCマイナスが付けられたために倒れてしまった。
PART3は妄想の世界に入って大騒ぎという定番パターン。ここではスヌーピーは図書館が初めてという設定になっている。大騒ぎしているスヌーピーがお咎めなしでチャーリー・ブラウンが追い出されるというのは今一つ納得がいかない。それにしてもピーナッツのアニメは戦争と平和をネタにするのが好きである。
 
●配信
2021年7月9日 Apple TV+
 
SEASON 1: EPISODE 11 "It Takes All Kind To Make A World" (2021)
 
邦題 「十人十色」
 
●ストーリー
 
PART 1: My Fair beagle(スヌーピーのマナー教室)
スヌーピーはライナスの毛布を奪ったりシュローダーの練習の邪魔をしたりルーシーのランチを勝手に食べたりしてマナーがなっていないとチャーリー・ブラウンは文句を言われる。ルーシーはマナー教室を開きスヌーピーを教育することにした。リランも一緒に受講するが二人は遊んでしまって中々身にならない。怒ったルーシーはチャーリー・ブラウンに連絡すると脅す。首輪をつけられるのが嫌なスヌーピーはそこから真面目になり、チャーリー・ブラウンもびっくりするほどの紳士になった。習得したマナーで夕食を食べようとするスヌーピーだったが、フォークではドッグフードがうまく食べられず苦戦する。あまりおいしそうに食べていないスヌーピーに対し、チャーリー・ブラウンはありのままでいいよと言う。
 
PART 2: Snoopy Saves The Earth(スヌーピー地球を救う)
サリーはアース・デイに劇をすることにした。スヌーピーはアシスタント。配役はライナスは海と湖と川、ルーシーは風、マーシーは植物、ペパミント・パティは動物、フランクリンは岩、ピッグペンは土チャーリー・ブラウンは全人類となった。みんなは頑張って練習するがスヌーピーがクライマックスで使う地球を模したビーチボールをしぼませてしまう。がっかりするサリーだったがチャーリー・ブラウンに励まされる。ビーチボールはみんなで直してきれいにして無事に上演するのだった。
 
PART 3: Photo Safari Snoopy(スヌーピーのサファリガイド)
ペパミント・パティはパパのためにポラロイドカメラを使ってアルバムを作ろうとする。スヌーピーに近所の野生動物のガイドをしてもらいそれを写すことにした。最初に案内されたのは野ウサギの群れ。ペパミント・パティはもっと珍しい動物はいないかと文句を言う。ハクトウワシが撮りたいが、現れたのはヌケサク鳥。遂には金魚鉢の金魚を見せられ、ペパミント・パティはがっかりしてしまう。ペパミント・パティをがっかりさせたことを反省し、スヌーピーとマーシーはアルバムの制作を手伝うことにした。ペパミント・パティはスヌーピーの動物物まねを次々に写し、素敵なアルバムができたと喜んだ。
 
●コメント
PART1でルーシーはスヌーピーにマナーを教えるのだが、「すべてを伝えた」と言ったルーシーは中々にやつれていた。ルーシー、そこまでして…。本シリーズのルーシーは時々とても良い人である。
PART2は最後に歌まで披露される中々の傑作。このネタがこのようなミニ・エピソードに押し込まれていることに驚かされる。
PART3もちょっとした感動作である。
 
●配信
2021年7月9日c Apple TV+
 
SEASON 1: EPISODE 12 "Thank Goodness For Beagles" (2021)
 
邦題 「ありがとう、ビーグル犬!」
 
●ストーリー
 
PART 1: Happiness Is Being With Family(家族といれば福来る)
スヌーピーはブラウン兄妹やヴァン・ペルト姉弟の遊ぶ様子を見て昔を思い出し、家族が恋しくなってしまった。チャーリー・ブラウンは兄弟たちを夕食に招くことを提案する。招待状の配達をヌケサク鳥に任せ、裏庭の飾りつけなど夕食会の準備はチャーリー・ブラウンたちも手伝った。準備は完了し、あとは家族の到着を待つだけとなったが、ヌケサク鳥に配達を任せたのが間違いだった。スヌーピーは準備を手伝ってくれたみんなを家族として一緒に夕食を食べることにしたが、そこへ配達を終えたヌケサク鳥が帰還、遅くなったが兄弟たちも集合した。
 
PART 2: Follow The Leader, Snoopy(スヌーピーのビーグル・スカウト)
スヌーピーとビーグル・スカウトたちはスパイクに会うためにニードルスへ向かうことにした。バスでニードルスまで行き、スパイクと再会するスヌーピーたち。しかしヌケサク鳥たちは喉がカラカラ。スパイクはサボテンに蛇口を付け彼らを潤した。その後スカウトたちはスパイクとすっかり仲良くなりスヌーピーは若干疎外感を覚えるが、コヨーテの遠吠えをラッパで追い払い信頼を回復する。
 
PART 3: Snoopy's Slumber Party(スヌーピーのパジャマ・パーティー)
オラフが泊まりに来ることになった。チャーリー・ブラウンは騒がないようにと忠告したが、ヌケサク鳥たちも交えて大騒ぎしてしまう。苦情も入りチャーリー・ブラウンに注意されお開きとなったが、オラフとヌケサク鳥たちだけは中々収まらない。スヌーピーに怒られたことでオラフは夜中なのに帰ろうとする。スヌーピーが何とか引き留めたところでチャーリー・ブラウンは近所迷惑にならないように自室でパーティーの続きをすることを提案する。
 
●コメント
ミニ・エピソード3つがすべてスヌーピーの兄弟の話というトータル・コンセプト・エピソードである。
PART2ではスパイクの砂漠での暮らしぶりが描かれているが、中々に悠々自適にやっているようである。他のエピソードでも描かれているが、ビーグル・スカウトたちはニードルスに行くにはバスを使う。原作ではもちろん徒歩である。
PART3のオラフはいただけない。自分が悪いことをしているのに、スヌーピーに怒られたことで傷つき帰ろうとするのは自分勝手である。
 
●配信
2021年7月9日 Apple TV+
 
SEASON 1: EPISODE 13 "Speak Softly, And Carry A Beagle" (2021)
 
邦題 「優しく話し、ビーグル犬を連れていけ」
 
●ストーリー
 
PART 1: Snoopy Stays Over(お泊りだよ、スヌーピー)
チャーリー・ブラウンは家族でおばあちゃん宅へ泊まりに行くことになり、スヌーピーはルーシーに預けられることになった。スヌーピーはルーシーの考える「楽しいことリスト」に載っている遊びを強要されるが、スヌーピーはリランと一緒にそこから逸脱しようとする。夜、リランはスヌーピーと一緒に寝たがるが、ルーシーは家の中で寝ることを認めない。スヌーピーは外で寝るが大雨になってしまいスヌーピーは耐えられずに窓からリランの部屋へ避難した。スヌーピーの面倒を見るとチャーリー・ブラウンと約束したのに悪天候の中に放置していることをライナスに責められ、ルーシーはスヌーピーの様子を見に行くがスヌーピーが見当たらない。ルーシーは半狂乱になるが既に家の中に避難していたことを知り安堵する。そして自分勝手なリストを押し付けたことを謝罪した。
 
PART 2: Good Luck, Chuck(スヌーピーは名コーチ)
チャーリー・ブラウンはミノムシ競争に出ることになった。優勝賞品がピザと聞いてスヌーピーはコーチをすることにしたがチャーリー・ブラウンのドジっぷりになかなかうまくいかない。がっくり来るチャーリー・ブラウンだったが、スヌーピーからギザギザ模様の布袋をもらい頑張ることを決意。そして試合開始。チャーリー・ブラウンの前には誰もいない。まさか1位か?と思ったら逆走していた。しかしその後の頑張りでどんどん追い抜き1位のペパミント・パティとデッドヒート。遂には1位に躍り出るがゴール前にウサギが屯していたために転倒して最下位になってしまう。しかしチャーリー・ブラウンは完走できたことを喜ぶのであった。
 
PART 3: Joe Motocross At Your Service(天才レーサー ジョー・モトクロス)
スヌーピーがバイク雑誌を読んでいるところにサリーが新しい自転車を見せに来た。スヌーピーはジョー・モトクロスになった気分で自転車に乗り空想の世界へ入っていく。空想の世界でクラッシュしてバイクはバラバラになったが、現実世界でも自転車はバラバラになってしまいサリーは激怒。
 
●コメント
エピソード・タイトルの"Speak Softly, And Carry A Beagle"というのはセオドア・ルーズベルトの有名な棍棒外交の言葉をサリーがアレンジしたものであるが、作中にはそれに関係するものは無かった。
PART1は良作である。チャーリー・ブラウンが家族で泊まりに出かけるのでスヌーピーをルーシーに預ける、というところまでは原作に準拠しているが、そこから先はオリジナル・ストーリーである。ルーシーが自分の考えるルールに強制的に従わせようとするところは、のちの新作「蛍の光」を彷彿させるが、暴風雨の中スヌーピーを探しに外に出ていく様はやはりいい人に描かれているなーと思う。最後に改心して皆と自由に遊んでいるのも良い。
PART2もまあまあ良い話。優勝したペパミント・パティはちゃんと敗者にも配慮でき、ギャラリーまでにも賞品のピザを振る舞うのもとても良いと思う。
PART3はスヌーピーが空想の世界に遊び現実に被害が出るという典型的なパターン。
 
●配信
2021年7月9日 Apple TV+
 
SEASON 2: EPISODE 1 "The Beagle Is In" (2022)
 
邦題 「ビーグル犬のお出まし」
 
●ストーリー
 
PART 1: Chips Fall Where They May(ポテトチップスとヒーロー)
チャーリー・ブラウンはポテトチップを食べながらテレビでジョー・シュラボニクの試合を観ている。スヌーピーは横でおなかを減らしている。チャーリー・ブラウンは最後の1チップをスヌーピーにあげようとするが、そのチップがジョー・シュラボニクにそっくりだということに気が付き、翌日の発表会でみんなに見せることにする。警備を頼まれたスヌーピーはチップを厳重に警備する。しかし翌日、登校中にスヌーピーはチップを持って逃走。ウッドストックの尽力によりチャーリー・ブラウンのもとに戻ったが彼はうっかりつぶしてしまう。チャーリー・ブラウンはつぶれたチップで発表会を行ったが、クラスメイトたちはリンカーンに似ているとフォローした。
 
PART 2: Which Nest Is Best?(最高の巣)
野球のボールが直撃してウッドストックの巣が破壊されてしまった。試合は続行、チャーリー・ブラウンはそれなりに頑張るが味方の援護もなく敗戦。自棄になってグローブを放り投げ、もう野球はしないと言う。しかし彼は野球を愛している。気分を変えてグローブを探しに行くが、グローブはウッドストックが巣代わりにしており回収できなかった。そこでライナスはスヌーピーにウッドストックとの交渉を頼む。スヌーピーは無事にグローブを取り返したが、代わりに安心毛布を巣にしてしまった。やがてスヌーピーは安心毛布をライナスに戻したが、今度はサリーのドールハウスがウッドストックの巣になっていた。最終的にスヌーピーは自らのごはん皿を巣として差し出した。チャーリー・ブラウンは新しいごはん皿でスヌーピーの餌を持ってきたが、それは隣の猫のごはん皿だった。
 
PART 3: The Mess Express(春の大掃除)
野球のボールがスヌーピーの犬小屋の中に入ってしまいチャーリー・ブラウンは犬小屋の中に入るが、小屋の中は片付いていなくてボールを探せる状態ではなかった。チャーリー・ブラウンはスヌーピーに小屋の大掃除をさせる。しかしそこにウッドストックが来てしまい、結局空想の世界で遊んで掃除は進まない。見かねたチャーリー・ブラウンは、スヌーピーは掃除よりも遊びが好きだから掃除を遊びにしてしまおうと提案、汽車ごっこをしながら片づけをすることができた。チャーリー・ブラウンはご褒美にスヌーピーにルートビアをあげ、スヌーピーはチャーリー・ブラウンに野球ボールを返した。
 
●コメント
PART1のしょげるチャーリー・ブラウンをみんなが励ますというのも本シリーズに多いパターンである。「あんたって本当にダメね」では終わらせないのである。ここでもチャーリー・ブラウンはテレビでジョー・シュラボニクを観ているが、9回裏2アウト満塁で三球三振という結果に終わった。
PART2の「野球のボールでウッドストックの巣が破壊」、「隣の猫のごはん皿を借りる」というのは原作にもある話である。
PART3はスヌーピーが妄想の世界に入る癖をチャーリー・ブラウンがうまく利用するという話。
 
●配信
2022年3月11日 Apple TV+
 
SEASON 2: EPISODE2 "Root Beer All Around" (2022)
 
邦題 「ルートビアで乾杯」
 
●ストーリー
 
PART 1: Better Feathers(ウッドストックの羽根自慢)
ペパミント・パティとマーシーはバードウォッチングをしに来たが、目の前にウッドストックの巣があるのに気づかず素通りしてしまう。ウッドストックは必死にアピールするが気づいてもらえない。ウッドストックはスヌーピーに相談し色々と仮装するが、最終的に絵具で汚れてカラフルになった姿を気に入る。しかしカメラを携えたヌケサク鳥たちに追いかけまわされてしまう。結局もとの黄色がいいと思ったが、そうすると自然とマーシー達にもかわいい鳥だと認識されるようになった。
 
PART 2: Blanket Blues(行方不明の安心毛布)
ライナスはバッターボックスに入るためにベンチに毛布を置いておく。チャーリー・ブラウンは早く毛布のもとに戻ってくるために頑張るはずだと言うが、その言葉通りランニングホームランで戻ってきた。ヴァン・ペルト姉弟は映画を観に行き、ライナスは映画のヒーローのように一匹狼になれることを証明するためスヌーピーに毛布を預ける。スヌーピーは毛布で散々遊んだ挙句いつの間にか毛布を無くしてしまっていた。記憶をたどってあちこち探すと、毛布はヌケサク鳥たちのトランポリンになっていた。毛布は無事ライナスのもとに戻った。それを見てルーシーはライナスに一匹狼は無理だと言うが、ライナスは一匹狼よりも群れている方がいいと言った。
 
PART 3: Once Upon A Cloud(雲のお話)
ギャングたちは寝そべりながら雲を見ていた。ペパミント・パティが雲が犬用の骨の形に見えると言うのを聞いたスヌーピーは撃墜王となり骨型の雲を目指す。海の波みたいと言うのが聞こえると、スヌーピーは海賊になった。ルーシーがサメ型の雲を見つけると空想の中にもサメが出現、海賊は逃げ惑う。ライナスが無人島型の雲を見つけると空想の中にも無人島が出現、スヌーピーはそこでくつろぐ。無人島型の雲が変形して火山になると空想の中で火山が爆発、撃墜王に戻り脱出すると、今度はサリーが恐竜型の雲を見つけ空想の中に恐竜が出現。あわやのところで恐竜型が馬に変形すると空想の中でも馬が出現し、スヌーピーは馬を駆るカウボーイになった。
 
●コメント
PART1は、ありのままが一番という話だろうか?
PART2では、ライナスはしばし毛布を手放すが割と大丈夫である。アニメ「幸せのブランケット」で描かれるようなライナスは60年代のある時期までのライナスであり、70年代以降は毛布を持っていない描写も目立った。私的にはこの方が自然である。
PART3は、空想の世界に入って冒険するスヌーピーを観て楽しむ話であり、雲のようにつかみどころのない話である。上手いことを言おうとしているのではない。
 
●配信
2022年3月11日 Apple TV+
 
SEASON 2: EPISODE 3 "Well, I'll Be A Brown-Eyed Beagle" (2022)
 
邦題 「茶色の目をしたビーグル犬」
 
●ストーリー
 
PART 1: Bunnt Wunny Buddy(スヌーピーとバニー物語)
ウッドストックはスヌーピーをフットボールに誘うが、スヌーピーはウサギの本を読んでいるので断る。そして著者のミス・ヘレン・スウィートストーリーにファンレターを出す。返信と共にウサギのぬいぐるみが送られてきてスヌーピーはそれを気に入る。スヌーピーはぬいぐるみに夢中になりウッドストックは疎外感を感じる。ウッドストックはウサギの着ぐるみを着てアピールするが見向きもされないので距離を置くようになる。しかしやがてスヌーピーは動かないぬいぐるみに不満を持つようになり、真の友はウッドストックなのだと知る。
 
PART 2: Hearts For My Sweet Babboo(私のバブーちゃんに愛を込めて)
ヴァレンタインの日、チャーリー・ブラウンの郵便受けは手紙でいっぱいだったが、すべてスヌーピー宛だった。サリーはライナスのためにマカロニの似顔絵のカードを作りそれをスヌーピーに配達させようとするが、スヌーピーはシュローダーに渡してしまう。怒ったサリーはもう一度カードを作りスヌーピーに託すが今度はフランクリンに渡してしまう。サリーは三度カードを作り直しスヌーピーに再配達させるが今度はピッグペンに渡してしまう。スヌーピーはその後もリラン、シャーミー、ペパミント・パティ、マーシー、フリーダ…と誤配を続ける。カードはどんどん雑になり、マカロニもボンドも切らしてしまい、サリーはついに絶望して泣いてしまう。しかし、カードをもらったみんながサリーに大きなハートのお返しをくれた。
 
PART 3: Three Cheers For Snoopy(怒りんぼうスヌーピー)
スヌーピーはテニスでウッドストックに負け腹を立てる。ゴルフでもパターを失敗し腹を立てる。サリーに思いを紙にぶつけるべきだと言われてそうするが、鉛筆の芯が折れてばかりで余計に腹が立ってしまう。ルーシーに相談すると、イライラしたら10数えるとアドバイスをもらう。ギャングたちとフットボールをするが、躓いたためボールをペパミント・パティに取られタッチダウンされてしまう。10数えようとするがうまくいかない。マーシーに自分に怒るより人を応援する方がいいと言われポンポンを借り、ヤケクソでペパミント・パティにポンポンを振ったところ、あんたも良かったよ、と言われる。なぜかその言葉にスヌーピーの気持ちは晴れた。
 
●コメント
エピソード・タイトルの"Well, I'll Be A Brown-Eyed Beagle"というのは、有名な1968年8月10日のスヌーピーの誕生日のストリップの最後のセリフである。邦題は「茶色の目をしたビーグル犬」となっているが、これは誤訳である。
PART1でミス・ヘレン・スウィートストーリーが登場。ファンレターの返信が定型文なのは原作通りであるが、ぬいぐるみをくれるような太っ腹な人になっている。スヌーピーのウッドストックとの友情再確認エピソードである。
PART2でわかったことは、スヌーピーは「かわいいバブーちゃん」がライナスのことを指していることを知らなかったということである。また、シュローダーはこのエピソードでベートーヴェンの「失くした小銭への怒り」を弾いている。何故この曲なのだろうか?
PART3でルーシーはまたいいアドバイスをしている。
 
●配信
2022年3月11日 Apple TV+
 
SEASON 2: EPISODE 4 "Dogs Don't Say Goodbye" (2022)
 
邦題 「犬はいつもそばに」
 
●ストーリー
 
PART 1: Happy Birthday Rerun(リランの誕生日会)
ギャングたちはリランの誕生日会に集まるが、ルーシーは厳格なルールを作っていた。招待状が無いと入れないのだがスヌーピーは招待状を忘れてしまった。スヌーピーはルーシーに見つからないように忍び込み何とかリランにプレゼントを渡す。しかしルーシーに見つかってしまい、ルーシーからは「あんたに話がある」と執拗に追及される。やがてバースデーケーキが登場したが、中からスヌーピーが登場。ルーシーはスヌーピーにサプライズを頼もうとしていたのだ。

PART 2: Woodstock Flies South(ウッドストック南へ向かう)
冬が近づき、ヌケサク鳥たちは南へ渡っていった。しかしウッドストックは寝坊してしまった。あわてて追いかけるウッドストックをスヌーピーは引き留めようとするが失敗する。チャーリー・ブラウンにも諭されるが納得できず、鳥の餌を撒いて呼び寄せたりホッケーに誘ったりするがウッドストックを引き留めることはできなかった。しかしウッドストックは南の海岸が描かれた看板の下で旅を終えてしまった。本能よりも広告の力が勝ったのだ。
 
PART 3: Pogo Champ Lucy(ルーシーはホッピングの女王)
ルーシーは通販でホッピングを買った。自称ホッピングの女王だと言いギャラリーを集めて披露するが実は下手だった。ルーシーはホッピングが不良品のせいだと怒って帰ってしまうが、残されたホッピングでスヌーピーが器用に跳び回りギャラリーも集める。それを見たルーシーは、スヌーピーがうまく跳べるのは自分が使い慣らしたからだと言いホッピングを奪い返して再度跳ぼうとするが、結局うまく跳べなかった。ルーシーはスヌーピーのせいで恥をかかされ文句を言おうとするが、フランクリンやペパミント・パティやリランまでもがうまく跳んでいるのを見てさすがに落ち込む。見かねたスヌーピーはルーシーに手ほどきし、無事彼女も跳べるようになった。
 
●コメント
エピソード・タイトルの"Dogs Don't Say Goodbye"は、原作でスヌーピーの兄弟たちが去ってしまったときにスヌーピーが言った言葉である。
PART1でのルーシーはシーズン1のエピソード13のように厳格なルールを強要しようとしている。招待状が無くてもスヌーピーだったら顔パスで充分だと思うが。
PART2のタイトルは"Woodstock Flies South"であるが、実際には飛ぶのが下手なウッドストックは歩いて南に向かった。原作ではウッドストックの「渡り」を応援し時には付き添うこともあったが、ここでのスヌーピーは寂しいからなのか妨害ばかりしている。
PART3は所謂ルーシー改心ネタである。このような展開はみないい話に思えてしまうので困ったものだ。
 
●配信
2022年3月11日 Apple TV+
 
SEASON 2: EPISODE 5 "Beagle Appreciation Day" (2022)
 
邦題 「ビーグル犬に感謝する日」
 
●ストーリー
 
PART 1: You Busted My Bust(ベートーベンの誕生日)
シュローダーはベートーヴェンの誕生日を祝いピアノを弾く。ピアノの音につられて入ってきたスヌーピーを見て誕生日会を開くことを思いつく。シュローダーは厳かな会にしたかったのだが、みんなはダンスをして大騒ぎ。しかもスヌーピーはシュローダーの楽譜で勝手にパーティーハットを作ってみんなに配っていた。更にベートーヴェンの胸像はスヌーピーよって壊されていた。落ち込んだシュローダーは外へ出ていき、誰もベートーヴェンの事を敬っていないことを痛感していた。スヌーピーはヌケサク鳥たちに「エリーゼのために」を歌わせて彼を慰める。シュローダーは、音程は外れているしベートーヴェンが認めるかはわからないが自分は好きだと言う。
 
PART 2: Hide And Go Snoopy(スヌーピーのかくれんぼ)
スヌーピーとウッドストックはかくれんぼをしている。鬼はスヌーピーだが何度やってもウッドストックはすぐに見つかってしまう。そのうちウッドストックはライナスの家へ迷い込む。スヌーピーはウッドストックがライナスの家の中にいることを突き止めるが中に入れてもらえない。ウッドストックははルーシーに見つかり家を追い出されスヌーピーと再会する。
 
PART 3: King Snoopy(偉大なスヌーピー王)
今日はビーグル犬の日。スヌーピーはヌケサク鳥たちを従者にして王の様にふるまう。いつものドッグフードも王にふさわしくないと拒絶する。リランはスヌーピーの王様ごっこに付き合い、ライナスの毛布を召し上げ、ルーシーのスタンドの椅子を玉座として持って行ってしまう。スヌーピーは野球の試合も玉座に座ったまま。しかし嫌気がさしたヌケサク鳥たちは反抗して去ってしまう。チャーリー・ブラウンは、いくらビーグル犬の日だからといってやりすぎだと諭す。スヌーピーは王座をリランに譲った。
 
●コメント
PART1はシュローダー・メインのエピソードである。めずらしくシュローダーの授業中のシーンが描かれているが、原作末期などではピアノを弾くストリップばかりだったので一部で不登校説も囁かれていた。そして、彼はここでもベートーヴェンの「失くした小銭への怒り」を弾いていた。また、本シリーズで初のフットボール・ネタが登場した。
PART2は、まあスヌーピーとウッドストックが遊ぶだけの話しである。
PART3は所謂王政ネタが面白い。毛布を奪われたライナスが「絶対君主制の弊害だ」」と言ったり、グラウンドでスヌーピーとヌケサク鳥たちがもめているのを見たマーシーが「レフトで革命が起こっているようです」と言ったり。
 
●配信
2022年3月11日 Apple TV+
 
SEASON 2: EPISODE6 "Happiness Is A Rainy Day" (2022)
 
邦題 「雨の日には福来る」
 
●ストーリー
 
PART 1: Snoopy Makes A Speech(スヌーピーのスピーチ)
スヌーピーにビーグル長官から手紙が届く。それはスピーチの依頼だった。スヌーピーは準備を始めるがチャーリー・ブラウン、ペパミント・パティ、マーシー、フランクリン、ルーシーらの助言を聞きすぎて混乱し不安になっていく。とりあえずみんなの前でスピーチをしてみることになり、それによって本番もうまくいった。あまりにもうまくいきすぎてスピーチの講座を持つようにまでなってしまった。
 
PART 2: How To Be A Beagle Scout(ビーグル・スカウトになる方法)
スヌーピーとビーグル・スカウトは森へ探検に出発した。ビーグル・スカウトに必要なスキルは①動物の足跡を覚える②においをかいで情報を集める③音で自然を理解する、であるが、スカウトたちはすぐにポータブルテレビを観てサボろうとする。夜になってもテレビを観ようとするのでスヌーピーとスカウトたちは争いになるが、茂みに何かが潜んでいるのに気づき木の上に避難する。木から降りてみるとテレビがアンテナだけ残して無くなっていた。スキルを使ってテレビの行き先を探すと、ウサギたちがテレビを観ていた。スヌーピーはスカウトたちがスキルを習得したことを称えた。
 
PART 3: Happiness Is A Rainy Day(雨の日には福来る)
スヌーピーとウッドストックはピクニックに来ていたが雨になってしまう。2人は雨宿りをするが、雨具を着たフランクリンは雨が好きな模様。毛布をかぶって雨宿りをしているライナスと一緒に走って家まで帰った。ライナスは雨の日でも楽しめると、スヌーピーとごっこ遊びを始める。しかしルーシーに追い出されてしまう。雨の中を走って飛び込んだのはマーシーの家。マーシーは雨だから仮装して遊ぼうという。遊んでいるうちに雨が上がり、スヌーピーは外へ飛び出す。シュローダーの家の前でピアノの音に合わせて水たまりを踏んで遊ぶが、晴れたのはいっときで再び雨になる。ぐしょ濡れになり泣き出すスヌーピー。そこへチャーリー・ブラウンが傘を持って迎えに来てくれた。スヌーピーはチャーリー・ブラウンと室内ピクニックを楽しむ。
 
●コメント
PART1でビーグル長官が登場。ビーグル長官は原作でもどういう存在なのかが明確にされていなかったが、チャーリー・ブラウンによって「すべての犬のトップであり絶対的な存在」と語られた。
PART2では、ビーグル・スカウトに必要なスキルも明らかになった。
PART3は、雨の日は雨の日なりの遊び方があるよ、という話だろうか?
 
●配信
2022年3月11日 Apple TV+
 
SEASON 2: EPISODE 7 "Deja Beagle" (2022)
 
邦題 「なまけ者スヌーピー」
 
●ストーリー
 
PART 1: Snoopy's Summertime Fun(スヌーピーの夏の楽しみ)
木から1枚の葉っぱが落ちた。それを見たルーシーは夏の終わりを宣言する。スヌーピーはあわてて「夏にしたいことリスト」を作成した。リストの①貝殻を集める②ウサギと遊ぶ③公園でピクニック④ハンモックを吊るす⑤魚を釣る⑥ウィンドサーフィンまでは順調にこなす。最後の一つ⑦飛び込みで特大の水しぶきをあげる、はプールの営業が終わりビーチも閉鎖されていて達成できなくなりそうだったが、小鳥の水遊び場に飛び込んで何とか達成した。
 
PART 2: Snoopy Plays Ball(スヌーピーのボール遊び)
チャーリー・ブラウンはスヌーピーとボール遊びをしたいがスヌーピーが乗ってこない。しかしチャーリー・ブラウンが去った後に密かにボール遊びをする。スヌーピーは空想の世界でバスケット選手になりダンクシュートを決めたり、リフティングをして遊んだり、ボールで遊ぶサーカスのライオンになったりして遊ぶ。
 
PART 3: Don't Worry Be Crabby(ルーシーはご機嫌ななめ)
ルーシーは目覚まし時計を拳で殴る。起きて早々不機嫌である。そして弟たちに一日中不機嫌だと宣言する。ライナスは機嫌を直そうとスヌーピーのフラフープを見せたり、ジョークを言ったり、詩を捧げたりするが効果なし。ライナスは何故機嫌を直さないんだと怒るが、逆にルーシーに何故不機嫌でいてはいけないのかと言い返される。誰でも笑いたくない時はある。ライナスはそれを受け入れ、リラン不機嫌でも大好きなお姉ちゃんだと言われ、ちょっと微笑む。
 
●コメント
PART1でまたしてもルーシーの独断が発動。葉っぱが1枚落ちただけで夏が終わるのである。また、アニメ設定ではあるがライナスは夏用と冬用の毛布を持っており衣替えしていたことが発覚。
PART2は、スヌーピーが空想の世界に入って遊ぶという典型的なパターン。
PART3はルーシーの改心ネタ。いや、あまり改心していないか。何故不機嫌ではいけないのかというルーシーの主張にも一理あるか?一生懸命ルーシーの機嫌を直そうと頑張るライナスに対し、いつもみたいに威張らせておけば、と達観したようなことを言うリランがちょっと不憫である。
 
●配信
2022年8月12日 Apple TV+
 
SEASON 2: EPISODE 8 "All The World's A Beagle" (2022)
 
邦題 「スヌーピーのお気に召すまま」
 
●ストーリー
 
PART 1: Birthday Beagle(スヌーピーの誕生日)
今日はスヌーピーの誕生日。チャーリー・ブラウンは毎年サプライズを仕掛けるが必ずばれてしまうので、今年こそは成功させたいと考えている。チャーリー・ブラウンが準備をする間、ギャングたちにスヌーピーの気をそらすようにお願いをした。スヌーピーに極秘文書を届ける任務を与え、空想の世界に入れることに成功する。幾多の冒険の後、現実世界に戻るとそこはパーティー会場だった。極秘文書を見るとそれはバースデーカードだった。かくしてサプライズパーティーは大成功した。
 
PART 2: Beagle With A Job(働き者のビーグル犬)
スヌーピーが一日中テレビを観てだらけているのを見て、チャーリー・ブラウンは彼に仕事を与えることにする。チャーリー・ブラウンは図書館に行き「働く犬たち」という本でスヌーピーに適した仕事を探すが中々いいものが無い。スヌーピーは本を読んで自分でいい仕事を見つけた。それは警察犬だった。しかし本人はやる気とは裏腹にトラブルを起こしてしまう。チャーリー・ブラウンはスヌーピーに働く犬には向いていないと言う。スヌーピーは落ち込むが、そこでチャーリー・ブラウンは閃く。スヌーピーの仕事はチャーリー・ブラウンの親友でいることなのだと。
 
PART3: Legal Beagle(スヌーピーの大裁判)
スヌーピーは夕食を食べた後にそれがキャットフードだったということを知る。スヌーピーはチャーリー・ブラウンを訴えた。判事はルーシーとなり裁判は開廷した。チャーリー・ブラウンはいつものドッグフードが品切れしていたので仕方がなかった、97%はドッグフードと同じだと主張したが、傍聴人から総スカンを食らう。結局、チャーリー・ブラウンは有罪になってしまった。ルーシーは彼に速やかにいつものドッグフードを与えるように命じた。翌日、チャーリー・ブラウンはいつものドッグフードをスヌーピーに与えたが、スヌーピーはキャットフードをちょい足しした。どうやらキャットフードが美味しかったようだ。
 
●コメント
PART1はスヌーピーの空想癖を利用してサプライズ・パーティーを成功させるという話である。
PART2でいくつかピックアップした仕事の中に牧羊犬がありギャングたちを1か所に集めたりしていたが、これは原作のサンデー版の「僕はいい牧羊犬になれるね」の引用である。警察犬(所謂警察犬ではなく警官だが)になったスヌーピーがライナスの安心毛布と指しゃぶりを規制しようとしたが、ライナスは安心毛布と指しゃぶりそれぞれの免許を持っていることが発覚(アニメ設定)。
PART3でのチャーリー・ブラウンは不憫である。かつて猫飼いであったワタシとしては、ここまで非難されることだろうかと思う。そういえば懐かしのドラマ「アリー・マイ・ラブ」でおいしく食べた肉の中に馬肉が混ざっていたので訴えたという話があったなー。
 
●配信
2022年8月12日 Apple TV+
 
SEASON 2: EPISPDE 9 "Big Beagle On Campus" (2022)
 
邦題 「犬は学校に立ち入り禁止だよ、スヌーピー」
 
●ストーリー
 
PART 1: The Snoopy Report(スヌーピーの号外だよ!)
スヌーピーは夕ご飯が少し遅れたことに立腹した。スヌーピーはチャーリー・ブラウンに対する色々な不満を記事にして号外として配布した。チャーリーブラウンは号外を読んでショックを受けスヌーピーに対し感謝は無いのかと怒る。スヌーピーはマーシーに恩知らずだと諭され、執事となってチャーリー・ブラウンに尽くす。しかし学校にも侵入しテスト中に大騒ぎしたために飼い主としてチャーリー・ブラウンは校長室送りになってしまう。
 
PART 2: Seventh Inning Snoopy(かっ飛ばせスヌーピー)
チャーリー・ブラウンはプロ野球のチケットを当てて大喜び。フライを捕るとはしゃいでいる。ギャングたちと一緒にスタジアムに観戦に行った。しかしかなり後方のあまりいい席ではなかったが、チャーリー・ブラウンは一人フライが取りやすい席だとやる気満々。試合が始まり最初はみんなノリノリだったがビジターの圧勝ムードでテンションはどんどん下がっていく。フライがチャーリー・ブラウンの方に飛んでくるが彼は捕り損ねる。暗い雰囲気を一掃しようとスヌーピーは一計を立てる。スヌーピーはバッターボックスに立ちヒットを打った。チャーリー・ブラウンはそれをキャッチしギャングたちは盛り上がるが、彼はボールを落としてしまう。
 
PART 3: The Cactus Crew(チーム・サボテン)
スヌーピーにスパイクから手紙が届く。新しいクラブを作ったのでニードルスへ遊びにこないかという誘いだった。ニードルスに着いたスヌーピーがスパイクから紹介されたクラブのメンバーは皆サボテンだった。スヌーピーはスパイクとサボテンたちと色々なことをするがうまくいかない。そのうちタンブルウィードに巻き込まれてどこかへ連れて行かれてしまう。スヌーピーは砂漠で迷子になってしまったが、サボテンが指し示す方向をたどってスパイクのもとに戻ることができた。
 
●コメント
PART1はちょっと変な話である。スヌーピーの号外はあれだけの部数を誰がどこで刷ったのだろうか。チャーリー・ブラウンのクローゼットにはギザギザ模様の黄色いシャツがたくさん掛かっているが、これは映画「アイ・ラブ・スヌーピー」を引き継いだものだろう。
PART2でチャーリー・ブラウンたちはプロ野球の試合観戦に行くが、原語でも"A Professional Baseball Game"とされており、どのリーグかは濁されていた。あと、観客席にはおなじみの面々やヌケサク鳥たちがいたのであまりレアなチケットではなかったのだろう。そして、このエピソードでもチャーリー・ブラウンをただの敗者としては終わらせなかった。ただ、スヌーピーが勝手に試合に参加して観客が盛り上がっているというのは変では?
PART3も変な話ではある。サボテンはもとからそういう形をしているのか、それとも動いているのか。ニードルスでの出来事はスヌーピーからの手紙という形で語られるが、そこでスヌーピーはチャーリー・ブラウンよりも字が上手いということが発覚(アニメ設定)。また、今回もニードルスへはバスで行っていた。
このエピソードは3つともどこか変。
 
●配信
2022年8月12日 Apple TV+
 
SEASON 2: EPISODE 10 "Not Bad For A Beagle" (2022)
 
邦題 「スヌーピーの大活躍」
 
●ストーリー
 
PART 1: Bouncing Baby Beagle(ぼくらのかわいいスヌーピー)
チャーリー・ブラウンは1泊のキャンプに出掛けることになった。チャーリー・ブラウンの留守中はサリーがスヌーピーの面倒を見ることになったが、お茶会ごっこに付き合わされたり赤ちゃんごっこに付き合わされたりする。赤ちゃんごっこでは乳母車で近所を練り歩いた後お風呂遊びをしたが、夕食の代わりに哺乳瓶を出されたときには我慢ができず逃げ出し、バスでキャンプ場に行きチャーリー・ブラウンに会う。しかしチャーリー・ブラウンからもらったキャンプ飯が気に入らず、結局サリーの許に戻った。サリーは哺乳瓶のことを反省しスヌーピーの好物を作っていた。
 
PART 2: Snoopy On The Mound(熱血監督スヌーピー)
スヌーピーにピッチャーを任せてみたらバッターを三球三振に打ち取った。その後も好投を続けスヌーピーはヒーローになり、ピッチャーを継続、更に監督もすることになった。しかしスヌーピーは鬼監督でミスをした選手をみなベンチへ下げたため野手が一人もいなくなってしまった。スヌーピーはヌケサク鳥たちを招集して試合を続ける。鳥にまでポジションを奪われたことに落ち込むチャーリー・ブラウンだったが、試合は大差で勝っていた。そのうちスヌーピーがライナーを食らいヌケサク鳥たちが激怒、遂にスヌーピーもベンチに下げられてしまった。ここでスヌーピーがチャーリー・ブラウンに監督復帰を要請、チャーリー・ブラウン鳥の餌を使いヌケサク鳥たちを追い出しチームを取り戻した。
 
PART 3: Snoopy Swap(スヌーピーの替え玉大作戦)
ペパミント・パティはまた「ピーターと狼」の鑑賞会に行かねばならないのでうんざりしていた。そこでスヌーピーを替え玉にすることを思いつく。スヌーピーはうまく鑑賞会をこなしたが、マーシーには正体がばれていた。マーシーは今度は自分の替え玉になってペパミント・パティとホッケーの試合に行くことを頼む。ホッケーの試合の観戦もそつなくこなしたが、やはりペパミント・パティに正体がばれていた。ペパミント・パティは今一度替え玉となりマーシーとバレエの鑑賞に行くことを頼む。次にマーシーは替え玉としてペパミント・パティとバードウォッチングに行くことを頼む。ここに至り二人は替え玉を立てられ続けたことで本当は嫌がられているのではないかと疑心暗鬼になる。しかしマーシーはペパミント・パティのいびきを懐かしく思い、ペパミント・パティはマーシーの博識を懐かしく思った。次の日、二人は替え玉を立てずに一緒に映画鑑賞に行った。
 
●コメント
PART1は一応いい話かな?
PART2の熱血監督スヌーピーというのは原作にもある。しかしこれは中々に痛快なエピソードだ。チームがヌケサク鳥たちに乗っ取られてもいつものチームより大量リードしているというのはどんだけ普段がダメなんだろうか。スヌーピー投手はチャーリー・ブラウンから交代した後に好投したが、チャーリー・ブラウンが14失点していたために勝ち投手にはなれなかったらしい。また、エピソードはチャーリー・ブラウンたちがチームを奪還したところで終わるが、果たしてそのあと大量リードを守れたのだろうか?
PART3はペパミント・パティとマーシーが友情を確かめ合う話である。スヌーピーがペパミント・パティの身代わりをするというのは一応原作にもあった。
 
●配信
2022年8月12日 Apple TV+
 
SEASON 2: EPISODE 11 "Happiness Is Your Favorite Thing" (2022) 
 
邦題 「好きなものには福来る」
 
●ストーリー
 
PART 1: Scarecrow Snoopy(カカシになったスヌーピー)
ルーシーとライナスは菜園を耕しているが、そこにヌケサク鳥の野菜泥棒が現れトマトを盗んでいってしまう。ルーシーはカカシを作るが今一つ怖くない。スヌーピーはカカシを見て笑い、自らがカカシとなった。スヌーピーは真面目にやるつもりだったが、リランが来たことによってカカシごっこになってしまい、その隙にヌケサク鳥の野菜泥棒はトマトを盗んでいき、野ウサギたちは人参を盗んでいった。菜園は滅茶滅茶になりルーシーはビーグルを雇ったことを後悔したが、スヌーピーとリランは泥棒たちを集めてチョコチップクッキーと交換することで野菜を回収した。
 
PART 2: Handyman Snoopy(修理ならスヌーピーにお任せ!)
スヌーピーは隣の猫を怒らせ犬小屋を破壊されてしまう。スヌーピーとウッドストックは協力して鉄筋の犬小屋を作る。新しい犬小屋は隣の猫に攻撃されてもびくともしなかった。次にヌケサク鳥から壊れた水遊び場の修理を頼まれる。スヌーピーとウッドストックは滑り台と飛び込み台の付いた豪華なものに作り直した。ライナス宅のポストが壊れているのを見つけたスヌーピーとウッドストックはリモコンで開閉するポストに作り直した。ルーシーの精神分析スタンドの看板が外れたのを見つけたスヌーピーとウッドストックはスタンド全体を全く別物に作り変えた。みんなは2人に感謝したが、実は欠陥工事で全て崩壊してしまった。みんなはクレームを入れたがスヌーピーが配った名刺の裏には損害責任は負わないと書かれていた。みんなを追い払ったスヌーピーはいつものように犬小屋で寝ようとするが鉄筋の屋根の上では上手く寝ることができなかった。
 
PART 3: Happiness Is Your Favorite Thing(好きなものには福来る)
チャーリー・ブラウンはスヌーピーのごはん皿を新調したがスヌーピーはそれが気に入らなかった。チャーリー・ブラウンは古いごはん皿に戻そうとしたが、古いごはん皿はサリーがリランにあげてしまっていた。チャーリー・ブラウンはリランのところへ行ったが、リランはペパミント・パティにあげてしまっていた。次にペパミント・パティのところへ行くと、彼女はごはん皿を円盤投げに使っていて投げたら戻ってこなかったと言う。投げた方向を探すと何とごはん皿は凧食いの木に引っ掛かっていた。チャーリー・ブラウンは覚悟を決めて木に突撃し、ボロボロになりながらもごはん皿を回収した。
 
●コメント
PART1は、菜園が滅茶滅茶になったことでルーシーが落ち込みスヌーピーが反省、野菜を取り戻したことでルーシーが立ち直る話なのだが、よくよく考えてみると菜園を作った実労働者はライナスであり、ルーシーは寝転んでいただけでなのある。なんなんだこれは。
PART2はスヌーピーが適当なことをして周囲が困るという典型的パターンである。
PART3は、スヌーピーのためにチャーリー・ブラウンが奮闘する話である。スヌーピーがわがままを言わなければ良かったのだと言ってしまうと元も子もないが。
 
●配信
2022年8月12日 Apple TV+
 
SEASON 2: EPSODE 12 "Happiness Is A Song In Your Heart" (2022)
 
邦題 「心に歌があれば福来る」
 
●ストーリー
 
PART 1: Too Much Togetherness(ほどよい距離でいい関係)
チャーリー・ブラウンは道端できれいな花を見つけたが、その喜びを分かち合う相手がいないと嘆く。ルーシーは、スヌーピーがいる、スヌーピーともっと一緒の時間を過ごすようにと諭す。チャーリー・ブラウンは友情を育むためにテレビのチャンネルを譲ったり、お気に入りのボウルでシリアルを食べるのを許したりするが、調子に乗りすぎたスヌーピーに我慢できなくなり外へ追い出す。友情は時には距離を置くことも大事だと思った。スヌーピーとチャーリー・ブラウンは一緒に道端の花を見て喜びを分かち合った後に二手に別れた。
 
PART 2: Snoopy Goes For Gold(スヌーピーと愛しの金魚)
サリーは金魚の世話をすることになった。ギャングたちも金魚を見ようと集まりかわいいかわいいと褒め称えるが、スヌーピーには面白くない。みんなが去った後スヌーピーは一人で金魚を眺めていたが、金魚に好かれてしまう。スヌーピーも金魚を気に入り金魚鉢を勝手に持ち出してしまい、サリーは金魚がさらわれたと大騒ぎする。犬小屋で金魚鉢を見つけたサリーはそれを回収してスヌーピーは寂しくなるが、スヌーピーにはウッドストックがいた。
 
PART 3: Happiness Is A Song In Your Heart(心に歌があれば福来る)
ルーシーはミュージカルが嫌いである。現実では人が急に歌いだすことはないし、そんなことがあれば混乱を招く。ミュージカルの様に人生はハッピーな事ばかりではない。ライナスは音楽は人生を豊かにすると反論する。シュローダーとライナスが歌いだしそれがみんなにも広がると、ルーシーも一緒に歌いだしてしまいミュージカルの良さを認めた。
 
●コメント
PART1は友達の適度な距離感についての話かな?家を追い出されたスヌーピーはチャーリー・ブラウン同様に道端で花を見つけたときに喜びを分かち合える相手がおらず一人であることを悲しむ。そこにチャーリー・ブラウンが来て一緒に花を見るのだが、その後にまた後でと言って別れるのがなんとなく良かった。
PART2は、スヌーピーとウッドストックの友情再確認のエピソード。
PART3はルーシー改心ネタ。一応いい話し風にはなっている。
 
●配信
2022年8月12日 Apple TV+
 
SEASON 2 EPISODE 13 "Happiness Is The Gift Of Giving" (2022)
 
邦題 「贈る者には福来る」
 
●ストーリー
 
PART 1: 'Twas The Nest Before Christmas(クリスマス前夜の物語)
クリスマスイブの晩、サリーはなかなか眠れないでいる。チャーリー・ブラウンに眠れるようにおとぎ話を話してとお願いするが、彼にはいい話が浮かばない。そこにスヌーピーが自著の「クリスマスのまえのばん」を持ってくる。チャーリー・ブラウンはその本を読み始めるが、それはウッドストックを主人公にしたクレメント・クラーク・ムーアを翻案したものだった。内容は突っ込みどころ満載でサリーは全然眠くならない。台所でミルクを飲みリビングを通りかかるとツリーの下にはプレゼントがたくさん置いてあり、窓の外は雪が降っていた。サリーは今夜は絶対に眠れないと思った。
 
PART 2: Happiness Is The Gift Of Giving(贈る者には福来る)
サリーはサンタクロース宛に長大なクリスマスに欲しいものリストを作った。チャーリー・ブラウンはそれを投函しにいくが、道中ギャングたちがあれが欲しいこれが欲しいと言っているのを見て暗い気分になる。これはメリー・クリスマスではない。チャーリー・ブラウンは貰うことより与えることの方が大事だと思い、何を与えるべきか考え始める。しかしそれは思っていた以上に難しい。そこにスヌーピーがクラフト粘土や色画用紙を持って現れた。チャーリー・ブラウンはこれでアートを作ることを思いつく。スヌーピーと協力してアートのプレゼントを作りみんなに配るが、微妙な仕上がりの作品にみんなは困惑しつつありがとうと言う。しかしルーシーはケチをつけてしまいチャーリー・ブラウンはそれを聞いて落ち込む。ルーシーはチャーリー・ブラウンに聞かれていたことを知りしまったと思い、みんなでプレゼントを楽器に見立てチャーリー・ブラウンのところへ行き感謝の意を述べた。
 
PART 3: Do Not Open Until(クリスマスまで開けないで)
スヌーピーのもとにプレゼントが届く。「クリスマスまで開けないで」と書いてあるにも関わらず次々に開けてしまう。それを見たチャーリー・ブラウンは自分からのプレゼントは当日までお預けにすることにした。スヌーピーはプレゼントのことが気になって仕方がない。ブラウン家の明かりが消えた後、スヌーピーは忍び込みプレゼントを探すが中々見つけられない。チャーリー・ブラウンの寝室に入ると彼はプレゼントを抱いて眠っていた。スヌーピーはそれを奪取するがサリーに見つかってしまう。サリーからチャーリー・ブラウンの「今プレゼントを開けたらクリスマスの朝には何もないよ」という言葉を伝えられ、サリーと一緒にソファで朝を待っことにした。
 
●コメント
シーズン2がエピソード12で一旦完結した後、12月に追加で配信されたエピソードで、ミニ・エピソード3作ともクリスマス・ネタになっている。BGMもいつもと違いクリスマス仕様になっており、とても雰囲気がある。
PART1のタイトルはクレメント・クラーク・ムーアの「クリスマスのまえのばん」の原題になっている。「丸いお腹は笑う時に震えてジェリーが入ったボウルのようだった」のシーンはスヌーピーの腹がぷよぷよと波打っていた。
PART2は、チャーリー・ブラウンがみんなが貰うことばかりを考えていることに疑問を呈するという点で、あの「チャーリー・ブラウンのクリスマス」を彷彿とさせる。違うのは、ここでキリスト教の話しにもって行くのではなく、貰うのではなく与えるという方向に話しを持って行ったところである。正直、チャーリー・ブラウンのプレゼントは中々に微妙であるが、みんな直接文句を言わないのでとてもやさしいと思った(あのルーシーですら本人の前では言わなかった)。
PART3のスヌーピーが我慢できずにプレゼントの包装を開けてしまうというのは原作のストリップにもあったものである。クリスマスの朝になり、プレゼントの包装を開けるところでエピソードが終わるという良い話である。
 
●配信
2022年12月2日 Apple TV+