「きみの大好物はなに?」展の図録を読む
スヌーピーミュージアムで2023年7月まで開催されていた「きみの大好物はなに?」展の図録を読みました。
ドキドキしながら序文を読みましたが、特に問題はありませんでした。よかったよかった(念のためですが、ワタシはもうスヌーピーミュージアムには行かないことにしています。図録だけ買って読んでます)。
食がテーマの展示会だったわけですが、こうして図録を読んで改めて考えてみますと、シュルツさんは食のバリエーションは少ないですな。
朝食は大抵シリアル。昼食は大抵ピーナッツバターサンド。夕食は…ドッグフード。
そういえば、人間たちの夕食のシーンってありませんね。大人を出さないという性格上、夕食のような団欒は描けなかったということですな。同様に休日の昼食なんかも出てきません。
あと、シュルツさんは自分の食の好みを作品に反映させすぎですな。自分が嫌いだからって登場人物全員をココナッツ嫌いにするというのは、多様性の面から考えてもあまり良くないように思えます。業界からの反発はなかったんでしょうかね?
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そのほか。
チャーリー・ブラウンが初期に食べていたシリアルの「スニッカースナック」は実在しない創作物だったんですな。まあ漫画に既存のトレードマークを出すわけがないので、そりゃそーか、てな感じですね。
巻末に菓子研究家の福田里香さんのエッセイが載っています。タイトルは、『「ピーナッツ・ブックス」とわたし』となっていますが、読んでみると「ピーナツ・ブックス」についての内容でした。「ピーナツ・ブックス」は「ピーナツ・ブックス」であって、「ピーナッツ・ブックス」ではありません。今日ではPeanutsはすべてピーナッツと表記する、とかいうような理由で校正されたんだとしたら残念です。書名というのは固有名詞なんですから校正したらいかんですよ。福田里香さんが最初から「ピーナッツ・ブックス」と書いていたら?うーん、逆に「ピーナツ・ブックス」に直さないと。
それはそれとして、この人は多分ワタシと同世代なんだろうと思いました。「なんておもしろいんだと夢中で読んだのを覚えています」って書いてますよ!ほら、ちゃんと場さえ提供されていれば小学生だって読みますし、読めば面白いんですよ。成熟した大人の読み物とかいって高いところに上げるのは間違いなんですよ!改めて声を大にして言いたいです。
ただ、この人は「フード・ネタ満載」と書いてますが、ここだけちょっと違和感がありますな。そんなだっけ?
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