疑念は晴れるか:その2
小野耕世の『ぼくの映画オモチャ箱』という本の中に気になる記述を見つけました。
おそらく、いま、「ピーナッツ」くらい、女の子に人気のあるマンガはないだろう。「まあ、かわいい」といいながら、スヌーピーの人形をかかえて、女の子はピーナッツ・ブックを読む。
この本は1976年に晶文社から出版されたものですが、文中に「ピーナッツが誕生して22年になるが」という記述がありますので、1972年つまり「スヌーピーとチャーリー」が封切られた時に書かれたものだとわかります(一応映画の本なんで)。
これは、ワタシが疑念を抱いている『ピーナッツの "コミックはキャラクターグッズの引き立て役" 史観』に一石を投じる重要な歴史的資料になるのではないでしょうか。
また、1972年当時はピーナッツは大人気で「ピーナッツ現象」と言われていたという記述もあります。
これら記述を信じるのであれば、「ピーナッツ現象」という言葉が生まれるほどのブームを支えているのがぬいぐるみとTシャツ(当時のグッズはその程度)と考える方が無理があるんじゃないですかね。
・・・・・・
以下はおまけです。
BUGS BUNNY というキャラがいますね。『バッグス・バニー』と訳されていますが、発音しづらいせいか、『バックス・バニー』と間違って書かれたりすることが多いです。
小野耕世はこだわりがあるようで、同書では『バグス・バニィ』と記述しています(日本上陸前でなく70年代に書かれた本ですからね)。
BUGSの発音は『bʌɡz』で、zは結構抜けるように発音されるので、小野耕世の表記はオリジナルの発音にかなり忠実だとは思います。
ワタシ個人としては、発音のしやすさを考えて『バグズ・バニー』としたほうがいいと思うんですがね。今更無理でしょうか。
『ピーナッツ』も80年代までは『ピーナツ』が主流だったんですがね。
| 固定リンク
コメント