"Be My Valentine, Charlie Brown" 50th Anniversary Extended Edition Soundtrack を聴く
遂に "Be My Valentine, Charlie Brown" 「チャーリー・ブラウンのバレンタイン」のサウンドトラックが発売されました。ワタシは毎度のことですが配信で聴きました。パッケージ盤は届くのをゆっくり待ちましょう。今回もライナーノートが楽しみです。
全30曲収録で22曲目までストーリーに沿って収録されています。23曲目からラストまではオルタナテイクなどボーナストラックになっているんですが、1曲目の "Heartburn Waltz" からぶっ飛ばされました。何ですか、この音質は。同曲は今まで "Vince Guaraldi And The lost Cues" や "Charlie Brown's Holiday Hits" などでも聴くことができましたが、もう完全に別物ですね。本当はこういう曲だったんだ、こんな風に音を重ねていたんだ、ということが判って感慨ひとしおです。
こうして音質が向上すると、シュローダーが弾くピアノの音をわざとローファイにしているのが際立ちますね。トイピアノを弾いている設定ですから違和感が生じないように工夫をしていたんですな。
あと、去年の11月18日のブログで予測していた通り、ショパンのノクターンはワウフラのないサウンドで収録されていました。しかもワウフラ&スクラッチノイズ入りのヴァージョン(エンディングテーマ)も収録されていたので得した感じです。
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ただし、違和感があるテイクが2つありました。
1つは、"Valentine Interlude #2 / Heartburn Waltz (7th Reprise)" と題された曲で、チャーリー・ブラウンが空のカバンを捨てるシーンからライナスがオスマー先生を探して追いかけるシーンまでのBGMを続けて演奏しているんですが、ラストのボーイフレンドの車に乗って去っていくオスマー先生を見送るライナスのシーンのピアノの音が抜けてしまっているのです。
この曲は既発の "Vince Guaraldi And The lost Cues" にも収録されていましたが、こちらではちゃんとラストのピアノも入っていました。しかもアープストリングの余韻の音が思いのほか長くなっていて、よりドラマチックになっていました。
このヴァージョンが高音質で聴けることを期待していたんですが、ちょっと残念でした。
もう1つは、"Woodstock’s Revenge" という曲で、これもオンエアされたアニメではアープストリングスが分厚くてよかったんですが、このアルバムのテイクでは物凄く控えめになってしまっていました。そう、何故かアープストリングスがアルバムを通じて小さくなっている感じなんですよね。はっきり言いまして、このアニメのBGMはやりすぎと言えなくもないほどのアープストリングスをてんこ盛りにしているところが一種の魅力だったんですが、そういう異常さが薄められた感じがしますね。
そんな感じで、"Vince Guaraldi And The lost Cues" で補完しながら聞かないと些かフラストレーションが溜まるかもしれません。
それでもそれを補って尚素晴らしいアルバムではあります。「チャーリー・ブラウンのバレンタイン」を見てヴィンス・ガラルディにやられた人でしたら絶対にマストなアルバムですからぜひ買ってください。そうでない人にももちろんお勧めです。
ライナーノートに基づいた細かい分析はまたCDを入手してから行いたいと思います。
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