谷川俊太郎さん死去
詩人の谷川俊太郎さんが亡くなられました。ご冥福をお祈りいたします。
…などと余所余所しく書いてますが、作詞家、絵本作家、脚本家、翻訳家、と多岐に渡って活躍されていましたね。勲章の類は辞退しているので何も持っていませんが、林官房長官が記者会見で追悼の意を表したようです。
体調を崩されていたとのことですが、公表されている死因は老衰とのこと。穏やかな最期だったとのことで、何よりです。
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世間一般的には『「二十億光年の孤独」の谷川俊太郎』なんでしょうが、個人的にはやはり『ピーナッツの翻訳家』です。
娘の小学校の校歌が『作詞:谷川俊太郎、作曲:谷川賢作』だと知った時は縁を感じたものです。
ワタシは小学校四年生の時に初めてピーナツブックスを読み、一瞬にして虜になってしまいましたが、それは谷川さんの訳だったからなのだと断言します。
谷川さんが訳したダイアローグはワタシの日常会話に物凄く影響を与えました。「カレは〇〇だよね」とか「カノジョの〇〇的〇〇はまったく理解できないよ」みたいな言い回しをするようになりました。やな小学生?そうだったかもしれませんが、とにかくキザでカッコよくて新鮮でした。
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詩はですね~、実はあまり読んでいないんですが、「ベートーベン」というタイトルの詩が好きです。
>遺書を書いた
>死ななかった
>かっこわるかった
というところが特に好きです。最後の締めの一行もいいんですよ、書きませんが。
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奇しくも年末の新刊について書いたばかりですが、この2冊(「しあわせはあったかい子犬」は過去の翻訳を使用しているかもしれませんが)が遺作になるんでしょうか。
今後もピーナッツの関連書籍は出版され続けるでしょうが、リイシューものは「ピーナッツ全集」の訳が転用され続けるでしょう。『訳:谷川俊太郎』のクレジットは不滅です。
ワタシが翻訳を熱望しているKaBoom社のグラフィックノヴェルがもし訳されることがあれば、谷川さんの精神(?)を継承したいい翻訳をしてほしいものです。
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