もうすぐ感謝祭
今月の28日は感謝祭ですな。
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感謝祭はアメリカやカナダのドメスティックなお祝いですので、まあ日本に根付くことは無いでしょう。翌日のブラック・フライデーだけは根付きましたが…。
それにしても、根付いていないのに「感謝祭」という翻訳語がまかり通っているのはちょっと不思議な感じがしますよね。日本に根付いている「クリスマス」や「ハロウィン」、根付きつつある「イースター」などは外来語のままなのに。
この辺り、ウィキペディアにも書いていませんね。ただ、アメリカ・カナダ以外にも、ブラジルやフィリピンといった外国も祝っていることが判りました。恐らく植民地化や布教によってもたらされたのだと思います。
日本のプロテスタントでは、「収穫感謝日」と呼んでいるそうですので、そうすると「感謝祭」はカトリックでしょうか?。ともかく、教会が頑張らなければこのような翻訳語が使われることもないでしょうし、大筋そうなんではないかと。
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さて、ここでピーナッツのTVスペシャルの話になりますが、個人的にはアメリカの行事関係は大体このアニメで知りましたのでとても重要なのです。
1973年。谷啓主演で吹き替えされたNHKのシリーズで、3月29日に「チャーリー・ブラウンのイースター」、3月30日に「チャーリー・ブラウンの感謝祭」が放送されました。2日連続で”年中行事モノ”が放送されたわけですな。
この1973年の時点で「感謝祭」という翻訳語が既にNHKで使われていたわけです。誰もが「感謝祭って何?」という状態であったにもかかわらず。憶測ですが、キリスト教関係者以外の人々に公共の電波を使って「感謝祭」という行事(言葉)を知らしめたのは、この番組が初めてだったんではないでしょうか?。
因みに、もう一つのアニメ「チャーリー・ブラウンのイースター」の劇中で、シュローダーが強欲のルーシーに向かって「貰える貰えるって貰う祭りじゃないよ。復活祭じゃないか。春の始まりだよ。」と言います。「イースター」は「復活祭」という翻訳語もあるんですよね。しかし「イースター」はあまり「復活祭」とは言われません。
そういえば、昨年公開された映画 "Thanksgiving" は邦題が「サンクスギビング」でした。今やっているスヌーピー・ミュージアムの企画展「ホリデー」でも、「感謝祭」ではなく「サンクスギビング」となっていますね。ひょっとすると外来語が翻訳語を駆逐する日が来るかもしれません。
大体にして、「復活祭」も「感謝祭」も、言葉として一般的な単語過ぎるんですよね。「オールスター感謝祭」とか「ユニクロ感謝祭」とか、紛らわしいものも多いですし。ユニクロなんかは時期も近いですしね。
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てな感じで、祭り自体は定着していないのに「感謝祭」という翻訳語だけ定着しているという妙な現象について書いてみました。
書きながら思い出しましたが、「チャーリー・ブラウンのイースター」のシュローダーの「春の始まりだよ」というセリフ。声優・田中亮一氏によるしゃべり方が雰囲気があって好きでした。
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