スヌーピーミュージアムの新企画展に思うこと
明後日(9月7日)からスヌーピーミュージアムの新企画展がスタートですな。
とりあえず、図録の発売告知がメールで来ましたので予約しました。行きませんが、図録で展示内容等の確認だけはするのです。
今回の企画展のテーマは「ホリデー」だそうです。
先に結論を書きます。
アメリカの休日・祝日文化を知るにはコミックは読まずTVスペシャルを観るべし!
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図録の目次は以下のようになっています。
Chapter 1:ハロウィーン
Chapter 2:サンクスギビング
Chapter 3:クリスマス
Chapter 4:ニューイヤー
Chapter 5:バレンタイン・デー
Chapter 6:イースター
Chapter 7:母の日、父の日
ミュージアムの公式サイトでは、上記のうちサンクスギビングと母の日父の日が何故か紹介されていません。なんででしょう?
それと「ホリデー」ですよね。ヴァレンタインは休日じゃないですよね。前回の「旅するピーナッツ。」でも、旅ではないもの(海水浴)や旅かどうか疑わしいもの(サマー・キャンプ)などで水増ししていましたが、今回も同様のようです。
旅というテーマでは元々旅をしないピーナッツの面々故にストリップが不足しているのは明らかでしたが、休日・祝日というテーマでも案外ストリップは少ないんですよね。
これは、子供しか登場しないというピーナッツの宿命といいますか、基本的に家族や家庭を描くことができないので、休日・祝日を描写するのが難しいからだと思います。去年の食がテーマの「きみの大好物はなに?」展でも、家族の団欒が描けないが故に夕食はドッグフード・ネタしかないという寂しいものでしたね。
例えばサンクスギビング(どうでもいいですが何で感謝祭と書かないんでしょうか)は家族と一緒に過ごす日ですが、ピーナッツでは精々ウッドストックが感謝祭が終わるまで隠れているとか、そういうストリップしかありません。
イースターも数年サンデー版でイースター・ビーグルが活躍していましたがその程度で、圧倒的にストリップがありませんな。
公式サイトの説明では『ピーナッツ・ギャングが繰り広げるアメリカならではのホリデーの文化を、約45点のコミックを通じて一緒に楽しみませんか』 とありますが、感謝祭に何をするのか、イースターで何を祝うのか、というものを伝えるようなストリップははっきり言って皆無です。中々厳しい展示になるのではないかな~という気がします。これだったら、TVスペシャルの原画展をやった方が本来の趣旨に合うように思いますな。
その他、ニューイヤーというのがありますが、アメリカでは正月休みというのは無くて2日から仕事をします。元旦は大晦日のどんちゃんで疲れた体を癒し翌日からの仕事に備え安静にしているのが一般的と聞いています。実際、ルートビアを飲み過ぎピザを食べ過ぎてぐったりしているスヌーピーとか、ロクなストリップがありません。おそらく、一年の計をルーシーに話すチャーリー・ブラウンとか、大晦日のウッドストック邸でのパーティーとかのストリップ展示になると予想します。
母の日父の日はサンデー版にいくつも名作がありますので、ここだけは期待できそうです。
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まあ腐ってもミュージアムですから、比較文化論的に日米の違いを論じるとかをやってほしいとは思いますが、果たしでどうでしょうか。
例えば年末年始にしても、アメリカでは年末は大騒ぎし年始は静か、日本は年末は厳かに過ごし年始は賑やか、と真逆なわけですから、こういう違いを一定論じておかないとアメリカの正しいホリデー文化は伝わらないんじゃないでしょうか。
図録の著者表記からすると解説はベンジャミン・L・クラーク氏のようですので、過去の経緯からすると無理っぽいですな。
ともかく図録を楽しみに待ちます。
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