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2024年9月

2024.09.26

ピーナッツのコミックとの再会:その8

私的50周年回顧ネタ。

前回(ピーナッツのコミックとの再会:その7)、『日本の出版社には不信感を持ってしまっています』と書きましたが、中には情熱を持った編集者もいらっしゃいます。

2011年、それまでピーナッツ関連書籍を扱ってこなかった太田出版から2冊の書籍が刊行されました。

10月18日発売の「スヌーピー&暗い嵐の夜だった」と、翌2012年4月20日発売の「君にリンゴの果樹園を約束したおぼえはないね」です。

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この2冊は「ピーナッツ全集別巻」に所収されていますので内容をご存じの方は多いと思いますが、傑作です。当時アメリカでは絶版となっており、日本でもほとんど知られていないものでした。

そしてこの2冊の書籍の出版にあたった編集者が、正真正銘の長年のピーナッツ・ファンだったのでした。

ワタシはこの方とはメールで直接やり取りをしていたので知っていたのですが、この方は出版にあたって版下を作るため自身の蔵書を泣く泣くバラバラにし、谷川俊太郎氏に翻訳とコメントを依頼し、更にジーン・シュルツのコメントも取り付けたのでした。正にファンとして編集者としての情熱の賜物だったのです。

内容は前半が原書のままで後半が翻訳版という作りになっていました。この構成も考え抜かれていて良かったと思いました。谷川俊太郎とジーン・シュルツのコメントも中々いい内容になっており、書籍の完成度を一段と高めていました。

そしてハヤカワ・ミステリを彷彿させるビニールカヴァーもまたいい味を出していました。2冊とも『小説家スヌーピー』をテーマにしたものだったので敢えてこのようにしたのだと思われます。拘り抜かれていましたね。

ワタシはこの本だけは本当に売れて欲しいと願いました。

しかし当時、拙ブログも拙サイトも落ちぶれていました。宣伝できるようなコミュニティもありませんでした。売り上げに貢献したかったのですが、そんな自惚れたことは考えられませんでした。公式サイトで大々的に宣伝してくれればよかったんですがそれもなく。公式サイトに掲示板があった頃が思い出し、あれば書いたのにな~と残念に思いました。

結果的にこれらの売り上げがどうだったのかはわかりません。果たして多くのピーナッツ・ファンに届いたのかどうか…。

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2024.09.25

年末恒例!河出書房新社のピーナッツ関連書籍情報

今年も河出書房新社がピーナッツ関連の書籍を刊行します。

今回は2冊同時発売で、「しあわせはあったかい子犬」と「クリスマスはいっしょの時間」です。発売日は11月22日予定、予価1540円(税込)。

これらは下の画像のものの出し直しだと思います。

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としますと、価格的にあまり魅力的でない感じですな。悩ましい。

強いて言えば、サイズがA5変型判らしいので今持っているものより大きいというところが購入するか否かのポイントになるかと思います。

ひょっとして今年は買わない選択肢もありえますが、河出書房新社さんには今後も頑張っていただきたいと思います。

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2024.09.20

ピーナッツのコミックとの再会:その7

私的50周年回顧ネタ。

1995年から講談社が参入して編集本や心理分析本を出版したことにより、ピーナッツは漫画の枠を超えて変な解釈をされるようになりました。

アマゾンのレビューなどで「ピーナッツは心理学に使われるほど深い漫画なんだ」などというのが書かれているのを見て複雑な気持ちになったものです。そういう扱われ方をして嬉しいタイプのファンもいたんでしょうが…

それでも本家角川書店の「A Peanuts Book featuring Snoopy(以下「featuring Snoopy」)」はコツコツと新作のストリップを掲載した新刊を刊行し続けていました。

この頃目立ってきたのはリランです。野外活動が活発になり、やがて幼稚園に通いだして隣の女の子とのやり取りが定番化していきます。キャンプでは2年連続で新キャラが出てきたりしましたが、彼らは名前(コーマック、イーサン)があるのに隣の女の子は名前が付けられませんでした。名前の有無は重要で、コーマックとイーサンは登場人物としてカウントされますが隣の女の子は違います。どちらが重要なキャラなのかは一目瞭然ですがね。

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1998年、「featuring Snoopy」 に異変が起こりました。

1998年12月、「featuring Snoopy」の20巻が発売になりましたが、この巻には「これからどうするの?」というタイトルが付き、装丁の雰囲気が変わりました。

以降、21巻「ボクは心配してないよ」、22巻「ここで何してるの?」、23巻「どうすりゃいいんだい?」、24巻「今日何したの?」、25巻「 どうして知ってるの?」、26巻「ぼくはどこへも行かないよ」と最後まで変なタイトルが付きました。

これの何が嫌なのかと言いますと、悪しき講談社商法に完全に引っ張られていたからです。

例えば、「スヌーピーのもっと気楽に」は、1巻「なるようになるさ」、2巻「のんびりがいい」、3巻「ひとりのとき」、4巻「自分らしく」、5巻「好きになったら」、「ピーナッツ・エッセンス」は巻数が多いので割愛しますが、「どうなってるの?」、「もっともっと」、「ほっとひと息」、「いいことがある」、「その調子で」、などなど。テイストが完全に一緒です。

特に26巻の「ぼくはどこへも行かないよ」は、シュルツさんは去ってもキャラたちは不滅だ、みたいなメッセージ性が感じられて嫌でした。

これはおそらく「featuring Snoopy」の売り上げが芳しくなく、商業的に成功していた講談社の書籍に雰囲気を寄せたのではないか、と思いました。本家が寄せてくるほどにピーナッツのイメージはそっちへ行ってしまっていたのでした。

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2000年、講談社は更に「スヌーピーたちのやさしい関係」全5巻を文庫で刊行します。

これは「SNOOPYのもっと気楽に」と同様に刊行中の「featuring Snoopy」の抄本になっていました。「SNOOPYのもっと気楽に」 との違いは、今回は90年代を中心にチョイスされているところでしょうか。

しかし、編集はより粗くなった感じがしました。例えば、ルーシーがペパミント・パティのチームにトレードに出されるエピソードがありますが、事の顛末を全く無視してルーシーとペパミント・パティがピッチャーズマウンドで会話をしている話がポンと1本だけ放り込まれていたりします。これは角川版を読んでいない読者は混乱したんじゃないでしょうか(それとも誰がどこのチーム所属とか気にしていない?)。

河合隼雄の解説もどんどん頓珍漢になってきました。ぺパミント・パティのその場凌ぎの言い訳を感受性が細かいと評してしまったり、電話をかけるのはいつもぺパミント・パティでチャーリー・ブラウンからはかけないことに問題があるかのように評してしまったり。

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このあとも産經新聞社が新聞連載を纏めた「とっておきスヌーピー」を刊行したり、祥伝社が編集本を刊行したりと色々ありました。

「とっておきスヌーピー」は話になりませんでした。連載「ひもとくスヌーピーの50年」を読むために産經新聞を購読しましたが、一口コラムが毎回浅い内容ばかりで閉口しました。一度ライナスとリランを間違えたこともありましたね。

祥伝社の本はタイトルが全て『これは癒されたいときに読む本ですよ』と主張していて残念でしたが、あとがきがいつも豪華でそのために買っていたといっても過言ではありません。編集は香山リカ編集の巻だけ面白かったですが、それ以外は年代でくくったベストという感じでした。その捻りの無さが逆に良いと思わせることもありましたが。

2015年には「SNOOPY COMIC SELECTION」という10年単位のベストが文庫本で5巻発売になりましたが、10年で1冊というのは無理があり過ぎで、案の定中途半端な内容でした。これでは続き物は絶対に収録できません。

ワタシはピーナッツとの最初の出会いで所謂ターンアバウトダンスのエピソードに触れて以来、醍醐味は連続物にこそあると思ってきました。これは昨今のワンフレーズを抜き出して有り難がる風潮とは全く相容れないもので、出版社がこの風潮を辞めない限りワタシが面白いと思う編集本は現れないだろうと思います。あくまでワタシが、ですが。

ともかく、ピーナッツは深い、哲学だ、癒される、という売り方ばかりをする日本の出版社には不信感を持ってしまっています。

「ピーナッツ全集」が刊行されたことがワタシには救いになりました。

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2024.09.19

ピーナッツのコミックとの再会:その6

私的50周年回顧ネタ。

今回は1996年から1998年にかけて出版された本についてまとめます。

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1996年から1997年にかけて、講談社は「スヌーピーのもっと気楽に」「ピーナッツ・エッセンス」に続き、「SNOOPYののんきが一番」全7巻を刊行しました。これは、角川書店が過去に刊行した「スヌーピー全集」を編集したもの、つまり70年代のサンデー版の傑作選といったものでした。

まあ70年代のサンデー版ですから内容的に悪いものではありませんが、1971年から1980年までのサンデー版がごちゃ混ぜに登場するのはちょっとどうなのかな、とは思いました。

当時ワタシは暇人なのか各年のストリップがどれだけ収録されているのかを集計していました。そのときの記録がまだ残っていて、ちょっと確認してみましたが、最も少ない年が1980年の43片で最も多いのが1979年の49片でした。平均値で46~46片が収録されており、これでしたら普通に「スヌーピー全集」を文庫化すればよかったんではないか、と思ったものです。

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講談社の文庫本が好調なのを意識してか、本家角川書店も文庫本を刊行しました。1996年の「スヌーピーの初恋物語」全3巻と、1998年の「SNOOPYのちいさな恋人たち」 全1巻がそれです。

これらもお世辞にもいい本とは言えませんが、「恋」というワンテーマに絞った編集と長編も選んで載せている点で、講談社よりも遥かに高く評価しています。初心者に勧めるのならばコレだろうと今でも思っています。

角川書店はそのほか1996年から1997年にかけて角川MINI文庫からミニサイズの「SNOOPYの○○恋物語」全3巻を出しました。ページ数は少ないですが、これはこれで安くて読みやすかったと思いました。同叢書ではスヌーピーの料理本も出ていました。

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1997年、今度は集英社が「スヌーピー・ブックス」という紛らわしいタイトルの本を出しました。全20巻で初めに16巻が一気に刊行され、1999年に4巻が追加で発売されたと記憶しています。

これはグリーティング用の洋書を翻訳したもので、パルコ出版の「スヌーピーはゴルフに夢中」と同様に谷川俊太郎以外の訳者が起用されていますが、今回は何とさくらももこでした。さくらももこの英語力が如何程かはわかりませんが、ひょっとしたら土台となる翻訳があってダイアローグライター的な仕事をしただけかもしれません。まあ真相はわかりません。

ワタシは地元の本屋で16冊を一気買いしました。レジに持って行ったとき、レジ係の女性に「プレゼント用ですか?」と訊かれたので、「いいえ、自分用です」と思わず強く返してしまいました。

この本は1回しか読みませんでした。ハードカバーで紙が固く、とても読みにくい本でした。グリーティング用の本ですので、読みやすさはあまり考えていなかったのかもしれません。

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講談社は1998年に講談社SOPHIA BOOKSという叢書から「スヌーピーたちの心の相談室」全3巻を刊行しました(のちに講談社+α文庫で文庫化)。岩宮恵子という心理学者が文を書いています。

講談社は1995年からの3年間でピーナッツに『読むと癒される』といったイメージを固定させ商業的に成功しましたが、これはタイトルからしてその集大成といった感じがしました。買いはしたものの嫌悪感の方が強く中々読む気がしませんでしたが、いざ読んでみると講談社にもかかわらず、まだ角川書店も出版していない1990年代のサンデー版を網羅していて驚いたものです。つまり、この本で初めて読むことができたストリップが多数あったわけです。

ただ、やはり本のコンセプトなので仕方が無いですが挿入される解説が多すぎて、「黙って読ませてくれ」と言いたくなりました。ここは残念でした。

谷川俊太郎はルーシーの『精神分析スタンド』を後年『心の相談室』にすべて修正してしまいましたが、もしそれがこの本の影響だとしたら迷惑な話です。

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2024.09.18

ピーナッツのコミックとの再会:その5

私的50周年回顧ネタ。

1996年、講談社から待望の「ピーナッツ・エッセンス」が刊行開始されました。

果たしてその出来栄えは?

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この「ピーナッツ・エッセンス」、腰巻には“初めての傑作選!!”と書いてありました。厳密にはかつて鶴書房が「スヌーピー名作選」全6巻を刊行していますので、これは間違いです。そして同時に「SNOOPYのもっと気楽に」が傑作選では無いということになりました。まあそれは些末なことで大した問題ではありません。

問題はその内容です。

はっきり言って、これが傑作選といえるのか?といったものになっていました。

ちょうど先の「SNOOPYのもっと気楽に」で新規のファンを獲得したタイミングです。そういうファンに読んでもらい更にピーナッツを好きになってもらうためにエピソードを厳選し、ピーナツブックスの欠点である年代順になっていないところを正し、主要人物の初登場エピソードなどもちゃんと年代順に並べ直し、この15冊でピーナッツの面白さが完璧に伝わるように編集するべきでした。そしてそれは15巻もあるのですから十分可能だったはずです。長編の名作エピソードを収録することも可能だったでしょう。

しかし、実際出来あがったものはピーナツブックスを1巻から順にストリップを適当に間引いて収録したような感じで、ワタシが望んだような丁寧な編集はされていませんでした。これではとてもピーナッツの面白さが伝わりません。講談社はファンを拡大できる絶好のチャンスを潰してしまったのでした。

ワタシは思いました。もし自分が編集していたのならば、と。もし『ピーナツブックス86巻を15冊に編集しろ』と言われたら、ワタシは喜んでそれをやります。そして確実に面白い本を作ります。たとえ無償でも。それなのに…講談社の編集者を恨んだものです。

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「ピーナッツ・エッセンス」は復刊ドットコムで復刻され、今では電子書籍でも買うことができます。復刊リスエストをした人たちは、これがどんなに醜い本なのか知らないでしょうから仕方がありませんが、「スヌーピーブックス」86巻が復刻され「ピーナッツ全集」が完結している今、「ピーナッツ・エッセンス」には高額な代金を支払ってまで読む価値は全くありません。

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講談社の快進撃はこの後も続き、ピーナッツはどんどんあらぬ方向へ向かっていくのでした。

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2024.09.17

ピーナッツのコミックとの再会:その4

私的50周年回顧ネタ。

ピーナッツのコミック本は長らく鶴書房~角川書店の独占で刊行されてきました。稀に「スヌーピーはゴルフに夢中」のパルコ出版などの参入といった例はありましたが、それはあくまで単発のことでした。

しかし1995年、ここに突然講談社が乗り込んできました。

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1995年から翌年にかけて「SNOOPYのもっと気楽に」という文庫本シリーズを全5巻が講談社から刊行されました。

これには驚きました。

1995年当時には読むことができなくなっている1986年8月以前のストリップを収録しているのならまだわかりますが、逆に刊行中の「A Peanuts Book featuring Snoopy(以下「featuring Snoopy」)」からストリップがチョイスされており、実質的に「featuring Snoopy」の抄本になっていたのです。一体どのような契約になっていたのでしょうか?

また、この「SNOOPYのもっと気楽に」の腰巻には “スヌーピーと仲間たちに出会えば、どんなときでも、気が軽くなる、元気が出てくる!” と書かれており、これは今日まで続く『ピーナッツ=癒し、哲学、自己啓発』という売り方の走りとなるものでした。

因みに、「SNOOPYのもっと気楽に」は一般の講談社文庫ではなく『講談社+α文庫』という叢書から出されていました。この叢書は、「生き方」「ことば」「生活情報」「エンターテイメント」「歴史」「事典・辞典」「心理・宗教」「ビジネス・ノンフィクション」といった所謂小説ではないものを取り扱うためのもので1993年にスタートしていました。

この叢書がピーナッツを「生き方」や「心理」という切り口で扱おうとしたきっかけは、1995年に新潮社から刊行されたエイブラハム・J・ツワルスキーの「いいことから始めよう」ではないかと思っています。

ツワルスキーは、アメリカでピーナッツを題材にした心理分析で有名になっており、「いいことから始めよう」はその彼の考えを本にまとめたものでした。

最初の1冊こそ新潮社でしたが、ツワルスキーの著書は以降は講談社が出版するようになり、「スヌーピーたちの性格心理分析」という日本向けに書き下ろされたものを含め2000年までに6冊のピーナッツ心理分析本を刊行しました。

「SNOOPYのもっと気楽に」にはツワルスキーは登場しませんでしたが影響を受けていたのは明らかです。心理学者の河合隼雄が解説を買うなど箔付け(?)も完璧でした。

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ワタシはこの本の情報をどこで仕入れたのか記憶がありません。恐らく書店の店頭で平積みされているのを見て知ったのだと思います。

前年の1994年、姉妹社の廃業により絶版となっていた長谷川町子の「サザエさん」が朝日文庫から刊行され始め話題になっていました。それもあり、この刊行については『サザエさんの次はスヌーピーか』などと囁かれたりしていました。新聞四コマ繋がり、ということもあったと思いますが、かつて人気だったものが文庫化されて話題になるという意味合いもあったと思います。これは「featuring Snoopy」の存在があまり認識されていないことと、やはり文庫は強いということを表していると思いました。

講談社のこの売り方は大成功だったようです。ワタシも切り口はともかくこれで読者が増えるのならばと当初は大歓迎でした。まずは読むこと、そしてそれをきっかけに普通に漫画としての面白さがわかる編集本などに進んで行ってくれれば確実にファンは増えるはずです。

講談社は続いて「ピーナッツ・エッセンス」というタイトルでピーナツブックス~スヌーピーブックス全86巻を15巻に編集したシリーズを刊行すると発表しました。これはとてもいいタイミングです。「SNOOPYのもっと気楽に」の読者がこの本に流れれば、きっとピーナッツの面白さを知ることになるだろうと大いに期待しました。

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2024.09.16

ピーナッツのコミックとの再会:その3

私的50周年回顧ネタ。

「A Peanuts Book featuring Snoopy(以下「featuring Snoopy」)」は1992年11月に刊行された 11巻を最後に一旦刊行が途絶え、「全11巻BOX」が書店に置かれました。

少し遡って同年7月、パルコ出版から「スヌーピーはゴルフに夢中」という本が刊行されています。訳者は林えりかで、新刊刊行中の出版社とは別の会社から谷川俊太郎以外の訳者を使用した書籍が刊行されたことに多少驚きました。

この本は、"An Educated Slice" という洋書の翻訳本でゴルフ・ネタのアンソロジーになっています。コミックの他にゴルフ雑誌に描いたイラストも幾つか載っていてワン・テーマのアンソロジーとして中々楽しめましたが、このような原書がある本については別の訳者が訳すというものの走りとなりました。

また、1993年には「On Sundays スヌーピーののんきな日曜日」という本が角川書店から刊行されました。これは1981年から1982年のサンデー版を収録した本で、かつて刊行されていた「スヌーピー全集」全10巻の続きになっていました。しかしこの後も続刊するのかと思いきやこの1冊止まりで何とも中途半端なものになりました。

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2年後の1994年9月、待望の「featuring Snoopy」の12巻が刊行されました。一度は「全11巻BOX」が発売になり諦めていましたが再開されて安堵したものです。

この2年間に角川書店はお家騒動や薬物事件などがあり、社長が角川歴彦に交代しています。「featuring Snoopy」は先代春樹の企画であり一度は途絶えたものですから、そのまま放置でもよかったはずですが…。

ともかく、収録されるエピソードは1990年代になっていました(当時はシュルツさん最後の10年間などとわかるはずもなく…)。

この頃面白かったのは「バブーちゃん」発言の裏が描かれたヤツでしょうか。サリーが「バブーちゃん」発言をした後どこからともなく「僕は君のバブーちゃんじゃない!」という叫び声が聞こえてきますが、これをライナス側から描いたのです。ライナスは普通に日常を送っているときに突然虚空に向かって「僕は君のバブーちゃんじゃない!」と叫ぶわけです。これは面白かった。

チャーリー・ブラウンが夜中に眠れずに自問自答するシリーズも面白かったですね。

その他、コヨーテにおびえるライナスも面白かったですね。果たして本当にコヨーテがいたのか真相はわかりませんが、久々に想像力を掻き立てられるようなエピソードでした。

一方で、チャーリー・ブラウンがスヌーピーのために尽くそうとするネタが出てくるようになり、ちょっと変化を感じるようになりました。この辺はのちにピーナッツを友情物語として捉えたがる一派の格好のネタとなり、個人的にはあまり歓迎はできませんでした。

また、スクールバスが事故に逢うというストリップがあり、何か面白くなりそうだと期待しましたが、スヌーピーの弁護士が出てきてすぐに収束してしまいちょっとがっかりしました。昔のシュルツさんだったら、ここから話が広がっていったはずですが、もうそんなパワーは無いのかな~などと老いを感じたものです。

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この頃のワタシですが、実はピーナッツのコミックを読むことに些か疲れを感じるようになっていました。

「featuring Snoopy」はページ数が多く読むのに時間がかかるようになり、それなりに覚悟を持って挑まなかればならなくなりました。かつてのお手軽さは無くなったわけですね。また、吹き出しが英語になったという変化もありました。ワタシは日本語で読んでいましたので、ちょっと没入感が削がれるという弊害を感じていました。

しかし一番の原因は、シュルツさん自身のパワーダウンでした。往年の面白さはなくなり画の乱れも顕著になってきました。そして先に書きましたがチャーリー・ブラウンとスヌーピーの友情を強調するような話の台頭があり、ワタシの好きだったピーナッツがどこか遠くへ行ってしまうような、そんな寂しさも感じていました。

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2024.09.12

ピーナッツのコミックとの再会:その2

だいぶ間が開いてしまいましたが、私的50周年回顧ネタです。

角川スヌーピーブックスは1987年に全86巻を以って刊行終了となり、ピーナッツは再び書店から姿を消しましたが、3年後の1990年10月に「A Peanuts Book featuring Snoopy」として三度復活を果たしました。

商業的に失敗したにもかかわらず何故復活できたのか?ということについては、ピーナッツが出版されていないというのは先進国にして有るまじき事態と信じていましたので深くは考えませんでした。勝手ながら出版業界の義務くらいに思っていました。このピーナッツが日本で出版されていない期間の1989年には、アメリカでは連載開始40周年を祝うレコードが発売されるなど大いに賑わっていました(過去記事:ピーナッツのレコード(CD)の日々:その5 参照)。後で知ったのですが、復活は谷川俊太郎の強い要望があり、角川春樹がそれに応えたということでした(ピーナッツ全集10巻別紙:角川春樹インタビュー)。

スヌーピーブックス86巻は1986年8月31日分まで収録していましたが、この「A Peanuts Book featuring Snoopy(以下「featuring Snoopy」と記す)」は同年9月1日分から収録となっており、間断無く読めるというのもありがたいところでした。

featuring Snoopy」の記念すべき第1巻は、巻頭4ページ目にしてタピオカ・プディングが初登場するというインパクトのあるエピソードが収録されており、ピーナッツ健在を大いに訴求する内容になっていました。ライナスとリディア(当時は名無しの謎の少女で初登場はスヌーピーブックス86巻)の絡みといった新しい要素もあり、やはりピーナッツの新作が読めるというのはいいことだ、としみじみ思ったものです。

ただ、1冊当たり6~7か月分の収録となって気軽に読むのは難しくなったこと、装丁も高級になって単価が上がったことなど、気になることもありました。今までのペーパーバック感覚とはちょっと違う戦略を考えてのことだったと思いますが…。

また、角川書店社内でのピーナッツの扱いもちょっと気になりました。刊行当初は「ピーチ編集部」という部署が担当していて、何でピーチ?とか思いましたが、10巻から「ザ・テレビジョン出版室」へと変更になり、増々??となりました。

角川書店は創業者が「漫画と週刊誌はやるな」と言っていたらしく、それを角川春樹が破って今日のKADOKAWAがあるわけですが、当時は「少年エース」もまだ無く、そもそも海外コミックですから何処が預かるのか明確ではなかったのでしょう(今更ながらスヌーピーブックスの時はどうだったんでしょう?)。

1992年11月、「featuring Snoopy」の11巻が刊行されました。刊行開始から約2年間で11巻を刊行するという順調な滑り出しでしたが、この11巻で1992年7月までのストリップを収録し、ストックがほぼ無くなった状態になりました。

ここからは刊行ペースが年2回くらいに落ちるだろう、そう構えていました。

しかし、いくら待てども新刊は一向に出ません。

そうこうするうちに、書店には「A Peanuts Book featuring Snoopy全11巻BOXセット」なるものが置かれるようになりました。

ピーナッツ、またしても!?

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2024.09.11

「スヌーピーのハッピーキャンプ」を観終わる

もう9月も中旬です。6月に配信開始された「スヌーピーのハッピーキャンプ」は一応は観終わっています。

が、実はあまり真面目に観ていないんですよね。パソコン作業をしているときにサブ・ディスプレイに映してナガラで観ていたんですが、中々内容が入ってきませんでした。何周かしてようやく観たかなという感触が得られましたので、記事にしてみます。

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このシリーズ全13話をまとめますと、まずビーグルスカウトのパートはバッジを集めないと解散させられてしまうという危機的状況で、おバカな鳥たちを必死に統率していかなければならないスヌーピーの苦労をドタバタで表現しているという感じ、これはまぁそういうものだということでありのままに受け入れればいいと思います。

人間たちのパートは中々複雑でした。それぞれが悩みやトラウマを持っています。サリーとナオミはホームシックにかかりますし、ぺパミント・パティは過去の出来事から飛び込みを恐れ、シュローダーは単純なキャンプ・ソングを嫌っています。ライナスは毛布を失い、そんな弟を見てルーシーは悲しくなります。サリー(2度目)は過去の出来事から輪投げを恐れ、ぺパミント・パティ(2度目)はチャックが自分に恋していると決めつけおかしなことになります。ぺパミント・パティ(3度目)は良かれと思ってチャックにキャンプのマスコットになるように推しますが却ってそれで彼を苦しめ、マーシーは自分のカウンセラーが受け入れられないことを悩みます。全員で壮大に自然破壊をしてしまったりもしました。

都度都度、チャーリー・ブラウンは助言をしたり行動を起こしたりするんですが、本人は失敗ばかりでキャンプを通じて得られるものがなかったことを悩んだりします。

オチとしては、この「都度都度」の行動が最終エピソードで集約され、みんなから「成功は一瞬だけど優しさは永遠だ」と感謝されるのです。

乱暴にまとめますと、こんな感じでしょうか。

Appleが制作するようになってからの傾向といいますか、とても父性的なチャーリー・ブラウンや、独善性は残しつつも弟に対して優しさを見せるルーシー、といった性格付けは本作でも健在です。

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このシリーズは好評だったようで、7月中にセカンド・シーズンの製作が決定しました。

実際にネガティブな評論は見かけませんでした。低年齢向けに作られていますし、このような作風の作品にケチを付けるのは野暮ってもんです。

敢えて言うならば、ビーグルスカウトのおバカなやり取りは「スヌーピーのショータイム」の頃から散々観させられてきたのでちょっと食傷気味に思いました。不満はそのくらいでしょうかね。

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2024.09.10

サントラ発売を機に「生徒会選挙だよ、チャーリー・ブラウン」を観返す

サントラの配信を聴いて感動しましたんで、Apple TV+ の「生徒会選挙だよ、チャーリー・ブラウン」を観返しました。

やはりといいますか、あまり音楽が印象的な使われ方がされていなかったのは事実でした。

のちの「ミステリーだよ、チャーリー・ブラウン」や「チャーリー・ブラウンの感謝祭」など、スヌーピーやウッドストックが活躍するシーンが多くて長いと必然的に音楽が目立ってきますが、「生徒会選挙」にはその要素が少なかったということですな。

しかし、音楽とは別に改めて感じたのは、所謂ガヤのすごさです。

谷啓の吹き替え版の昔から、ガヤは元の音源をそのまま使用していました。これはおそらくセリフとは別にMEトラックに収録していたという技術的な理由からだと思います。

で本作のライナスが演説でカボチャ大王のはなしをして大笑いされるシーンのガヤが、もう本当に馬鹿にしているような笑い方ですごいんです。

演技指導があってのことだと思いますが、もう生半可ではないです。

この笑い声ですが、元々は「恋してるんだね、チャーリー・ブラウン」の時に収録したもののようで、それを効果音として使いまわしているようです。そのほか、チャーリー・ブラウンのフットボールを蹴り損ねた時の叫び声も使いまわしてますね。これは「スヌーピーのマジックショー」で出入り口のステップでこけるところにも使っていたのには笑ってしまいました。

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2024.09.09

ピーナッツ75周年企画がそろそろ開始される

来年はピーナッツ連載開始75周年ですが、今年からもう企画が始まってしまうようです。

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70周年の時も、2019年から2021年まで足掛け3年ずっと祝ってましたね。65周年まではそんなことはなく、70という節目だからちょっと盛大にやるのかなと思っていましたが、75周年もやるんかいなと感じています。

まあこれは商業界ではありがちで、恐らくですが周年祭ごとに予算というか売り上げ目標があって、こういうものは大抵の場合は右肩上がりで設定されるものです。今回は75周年だから節目の70周年より目標を下げる、なんてことはできないんではないかと思います。

しかし5年ごとの周年祭で毎回これ(足掛け3年祝う)をやるとなりますと、周年祭をやっていない期間は今回で言えば2021年11月から2024年の8月までの約2年9か月となり、殆ど祝いっぱなし状態になります。ほかのキャラクターでこんなことをやっているのはないですよね。

弊害も些かあり、2019年の10月2日に「70周年おめでとう」という勘違いツイートをする人もいましたんで、できれば正しいアナウンスをしてもらいたいものです。今回の東京駅一番街の催事告知も、これだけ見ますと今年が75周年としか思えない表現になっています。10月3日に終了するというところも紛らわしいですな。困ったものです。

楽しいことは長い方がいいですけどね。

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2024.09.06

"You're Not Elected, Charlie Brown" のサントラを聴く

本日(9/6)"You're Not Elected, Charlie Brown"のサントラが発売になりました。CDの入手はゆっくり待つとして、本日は配信を聴きました。

どこから書いていいものか…一言でいえば、素晴らしかった!

やはり、ジョン・スコット・トロッターがスーパーバイザーに退いたというのは大きかったと言わざるを得ません。1969年の段階で映画 "A Boy Named Charlie Brown", "It Was A Short Summer, Charlie Brown" と、ガラルディのアルバム "Alma-Ville", "The Eclectic Vince guaraldi" とでは既にサウンドが全く別物になっていましたし、ようやくガラルディの個性が存分に表現されたのだと言えましょう。エレクトリック・ピアノを使った曲も多くなり、これぞガラルディの70年代サウンドといった趣です。

冒頭を飾る "Incumbent Waltz" 。この作品のメインテーマ曲と言えるもので、ヴァリエーションが何度も登場しますが、サウンドがとても良くて驚きました。2006年に発売された "Vince Guaraldi And The Lost Cues From The Charlie Brown Television Specials(長いので以下"Lost Cues"とします)" にも収録されていましたが、こちらはモノラルであまり良い音質ではありませんでした。ところが今回のものは特に低音が良く出ていて本当に素晴らしいサウンドになっています。

"Incumbent Waltz", "Great Pumpkin Waltz", "Heart Burn Waltz" この3曲をヴィンス・ガラルディの3大ワルツと呼んでもいいでしょう。

13曲目の"Deserted Charlie Brown" も中々感傷的でいい曲ですね。この曲はライナスが選挙演説でカボチャ大王の話をして失笑を買ってしまった後の落ち込んでいるシーンにかかる曲です。1975年のTVスペシャル"Be My Valentine, Charlie Brown" にも使用されていて、こちらではライナスが「犬にでも食われちまえ~!」と叫びながらチョコレートを投げるシーンに使用されています。タイトルにチャーリー・ブラウンが入っていますが、何故かライナスのシーンにばかり使われていますね。

あと、何といっても目玉はガラルディがヴォーカルを執る8曲目の"Joe Cool" でしょう。この曲は前出の"Lost Cues" では翌年(1973年)のTVスペシャル "There's No Time For Love, Charlie Brown" で使用されたヴァージョンと繋げて1曲に編集されていましたが、今回のアルバムでは本来の形で収録されています。しかし全体的にキューに合わせた尺で1分前後の短い曲が多い中でこの曲だけ5分あり、ガラルディは一体何を頑張っていたのか不思議な感じがします。

実際に作品に使われた曲は16曲目までで、17~25曲目は別テイクなどのアウトトラックになっていますが、この中に "African Sleigh Ride" があるのに驚きました。この曲は1973年の"There's No Time For Love, Charlie Brown" に使われていましたが、その前年のTVスペシャルのセッションで既に演奏されていたんですな。この曲も "There's No Time For Love, Charlie Brown" のタイトル曲同様に名曲です。あああ、"There's No Time For Love, Charlie Brown" のサントラも欲しい!

気になるのが2曲目のタイトル曲 "You're Not Elected, Charlie Brown"です。ヴォーカルの入ったものがTVスペシャルで使用されていましたが、今回のものはカラオケ。ヴォーカルはどこへ消えたのでしょうか?

元々BGMの印象が薄いTVスペシャルだったんですが、結構いいじゃないですか。今まで本作のサウンドを見くびっていたことを反省します!

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2024.09.05

スヌーピーミュージアムの新企画展に思うこと

明後日(9月7日)からスヌーピーミュージアムの新企画展がスタートですな。

とりあえず、図録の発売告知がメールで来ましたので予約しました。行きませんが、図録で展示内容等の確認だけはするのです。

今回の企画展のテーマは「ホリデー」だそうです。

先に結論を書きます。

アメリカの休日・祝日文化を知るにはコミックは読まずTVスペシャルを観るべし!

・・・・・・

図録の目次は以下のようになっています。

Chapter 1:ハロウィーン
Chapter 2:サンクスギビング
Chapter 3:クリスマス
Chapter 4:ニューイヤー
Chapter 5:バレンタイン・デー
Chapter 6:イースター
Chapter 7:母の日、父の日

ミュージアムの公式サイトでは、上記のうちサンクスギビングと母の日父の日が何故か紹介されていません。なんででしょう?

それと「ホリデー」ですよね。ヴァレンタインは休日じゃないですよね。前回の「旅するピーナッツ。」でも、旅ではないもの(海水浴)や旅かどうか疑わしいもの(サマー・キャンプ)などで水増ししていましたが、今回も同様のようです。

旅というテーマでは元々旅をしないピーナッツの面々故にストリップが不足しているのは明らかでしたが、休日・祝日というテーマでも案外ストリップは少ないんですよね。

これは、子供しか登場しないというピーナッツの宿命といいますか、基本的に家族や家庭を描くことができないので、休日・祝日を描写するのが難しいからだと思います。去年の食がテーマの「きみの大好物はなに?」展でも、家族の団欒が描けないが故に夕食はドッグフード・ネタしかないという寂しいものでしたね。

例えばサンクスギビング(どうでもいいですが何で感謝祭と書かないんでしょうか)は家族と一緒に過ごす日ですが、ピーナッツでは精々ウッドストックが感謝祭が終わるまで隠れているとか、そういうストリップしかありません。

イースターも数年サンデー版でイースター・ビーグルが活躍していましたがその程度で、圧倒的にストリップがありませんな。

公式サイトの説明では『ピーナッツ・ギャングが繰り広げるアメリカならではのホリデーの文化を、約45点のコミックを通じて一緒に楽しみませんか』 とありますが、感謝祭に何をするのか、イースターで何を祝うのか、というものを伝えるようなストリップははっきり言って皆無です。中々厳しい展示になるのではないかな~という気がします。これだったら、TVスペシャルの原画展をやった方が本来の趣旨に合うように思いますな。

その他、ニューイヤーというのがありますが、アメリカでは正月休みというのは無くて2日から仕事をします。元旦は大晦日のどんちゃんで疲れた体を癒し翌日からの仕事に備え安静にしているのが一般的と聞いています。実際、ルートビアを飲み過ぎピザを食べ過ぎてぐったりしているスヌーピーとか、ロクなストリップがありません。おそらく、一年の計をルーシーに話すチャーリー・ブラウンとか、大晦日のウッドストック邸でのパーティーとかのストリップ展示になると予想します。

母の日父の日はサンデー版にいくつも名作がありますので、ここだけは期待できそうです。

・・・・・・

まあ腐ってもミュージアムですから、比較文化論的に日米の違いを論じるとかをやってほしいとは思いますが、果たしでどうでしょうか。

例えば年末年始にしても、アメリカでは年末は大騒ぎし年始は静か、日本は年末は厳かに過ごし年始は賑やか、と真逆なわけですから、こういう違いを一定論じておかないとアメリカの正しいホリデー文化は伝わらないんじゃないでしょうか。

図録の著者表記からすると解説はベンジャミン・L・クラーク氏のようですので、過去の経緯からすると無理っぽいですな。

ともかく図録を楽しみに待ちます。

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