何故ワタシはこれ程までに "It Was A Short Summer, Charlie Brown" のエンディング曲にこだわるのか
今年の2月16日や2023年9月21日のブログなどで繰り返し書いていますが、ワタシは "It Was A Short Summer, Charlie Brown" のエンディング曲に執着しており、この曲が編集され続けていることに不満を持ち続けていました。このあたりの経緯について書きます。一部繰り返しになりますがご容赦を。
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ワタシがこのアニメを初めて観たのは、1977年6月21日、東京12チャンネル(現テレビ東京)の「まんがスヌーピー」という番組で放送された時でした。
この作品は、ルーシーの策略によってサマー・キャンプに行く羽目になってしまったチャーリー・ブラウンやライナスが、その悲惨な体験をレポートにする形で述懐するという内容になっています。因みに、現在Apple TV+ で観られるものは編集されていて述懐にはなっていませんので注意。
ラスト・シーン、「それにしても短い夏だったね、チャーリー・ブラウン」と言うライナスに対してチャーリー・ブラウンが「これから長~い冬がやって来るんだな~」と答えてエンドとなります。
このタイトルを見事に回収し、かつ、何とも苦みのある終わり方に当時は非常に感動しました(この素晴らしいシーンもApple TV+では観られないんですよね)。そして、それに続くエンディング曲も物語の余韻に浸るのにとてもマッチしていて、とても気に入りました。この流れなワタシにとっては絶対であり至高のものでした。当然録音しており、何度も聴き返したものです。
「まんがスヌーピー」枠はすぐに再放送となり(人気があったんでしょうな)、"It Was A Short Summer, Charlie Brown" は1978年2月16日に放送されることになりました。
気に入っている作品ですから当然観ましたが、最後の最後でワタシは驚愕せざるを得ませんでした、何とエンディング曲の終わり方がちょっと違ったのです。
この再放送の時は、ジャーン!といって曲が終わる(語彙が乏しくてすみません)のですが、本放送の時はジャーン!の2・3秒手前でフェイドアウトしていたことが判ったのです。
ワタシはこのジャーン!は元々無いものだと思っていましたのでショックでした。当然ですがジャーン!があった方がイイに決まっています。しかし1回録音しているのでこの再放送の時は録音していません。何とも悔しいことになりました。
以来、ワタシはこのエンディング曲がちゃんと聴ける機会を窺っていました。1985年にNHKで放送されたなべおさみの吹き替え版、1987年に発売された東映ビデオ、1997年にNHK衛星第二で放送された子役の吹き替え版、2009年に発売されたワーナーホームビデオのDVD、もちろん輸入ビデオも買いましたし、2022年のApple TV+ の配信も観ました。しかし、そのどれもがエンディング曲が編集されていて完奏しているものはありませんでした。2010年にジョージ・ウィンストンが "LOVE WILL COME -THE MUSIC FROM VINCE GUARALDI Volume 2" というアルバムでこの曲をカヴァーしましたが、こちらではむしろ変な終わり方にアレンジされていました。
もう諦めていたところでの今回のリリースですよ。これにより46年に及ぶ苦闘の旅はようやく終わりを迎えることができたのでした。本当にありがたいリリースでした。発売に漕ぎつけたリー・メンデルソンのご子息には心底感謝しています。
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追記
当時は知る由もありませんでしたが、アメリカの夏休みは6月から8月までの約3か月間に及ぶんですな。
1年の約4分の1という長期間の休暇でありながら、ライナスに「短い夏だったね」と言わしめてしまったサマー・キャンプです。どれ程の地獄だったのでしょうか。考えると面白いですな。
あと、夏休みの捉え方にも日本とは違いがあります。アメリカ(および多くの国々)では夏休みは学年の切れ目になっています(よって宿題はありません)。ただの学期の切れ目ではないんですな。
アリス・クーパーに "Schhol's Out" というヒット曲があります。「学校とは永遠におさらばだ!」というような夏休み賛歌で、全米1位になる程に学生から共感を集めていました。
日本人でも「この歌を叫んでスカッとしようぜ」みたいなことを言う人がいますが、前述のように夏休みがただの学期の切れ目でしかない日本人には、アメリカ人がこの歌に感じるテーマとか重さとかを真に理解することはできないのであります。
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