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2024年8月

2024.08.30

"It Was A Short Summer, Charlie Brown" のCD、到着する

半ば諦めかけていた "It Was A Short Summer, Charlie Brown" のCDですが、無事に入手することができました。

8月8日に注文して22日に入手できました。わずか2週間ですが、船便ではこんなに短時間では届きません。恐らく空輸だったのでしょう。コストがかかるのに有難いことです。正直、全く聞いたことのない店舗だったのですが、迅速な手配をしてただき大変感謝しています。

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やはりCDが入手できて良かったです。パッケージソフトはライナーノートやクレジットが充実していますので、資料的価値のあるものは配信だけでは駄目ですね。

まず、細かい作曲者のクレジットですが、やはり全曲ヴィンス・ガラルディ作曲というのは不正確でした。

11曲目の"Come and Get It : Hash : Hash with Horn : AM Break : tah dah"(朝のシーンでかかる軍隊ラッパ調の曲)と14曲目の"Love Will Come (Nova Bossa)" のイントロとアウトロはジョン・スコット・トロッター作曲とのことでした。

しかし2曲だけなんですかね。7曲目の "Bus Blues" は絶対トロッター作曲だと思っていたんですが…。

同年の映画 "A Boy Named Charlie Brown" では、トロッターは作曲と編曲で大活躍だったんですが、そっちに集中していたということだったんですかね。

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ライナーノートは、ショーン・メンデルソン(プロデューサー、リー・メンデルソンの子息)、ジェイソン・メンデルソン(同)、デリック・バングの3名が書いていますが、やはりデリック・バングのものが非常に充実していました。

1969年というのはガラルディのみならずアニメに携わる皆が忙しかったようです。それもそのはずで、通常の年1回のTVスペシャルのみならず劇場用映画も制作していたわけですから。

映画用のサウンドトラックの録音は4月に始まり、その後夏と初秋にも追加で行われていたようです。映画の公開は12月でした。

この"It Was A Short Summer, Charlie Brown" のサウンドトラックの収録は、その合間にやっていたということになります。

で、驚いたのが最初の企画では、"It's A Short Summer, Charlie Brown" というタイトルだったということです。

リアルタイムでのサマー・キャンプ体験を描くという目論見で、もちろん夏場にオンエアする予定だったようですが、夏が終わるまでに作品が完成しないことが明らかになり、その解決策としてストーリーを回想形式に修正してタイトルも"It Was A Short Summer, Charlie Brown" に変更したそうです。で、この作品は9月に放送され、夏休み明けのリアルタイムな作品になったわけですな。

このような経緯を知ると、現在Apple TV+ で放送されているものがプロローグとエピローグをカットし回想形式ではなくしているのが原点回帰を狙ったものなのかとも思えてきます。しかし、それならそれで別のエピローグは必要なわけで、ただカットしただけでは不充分ではないかなと思います。ワタシには "It Was A Short Summer, Charlie Brown" になったが故に名作になったのではないかと思えますな。

レコーディングも忙しかったようで、オンエアが9月27日なのに9月11・12日に録音してダビング編集諸々を2週間でこなしてTV局に出荷したとのことで、まあ「愛は地球を救う」の手塚アニメよりはマシかもしれませんが…しかし音楽に関しては完全に夏休みに間に合ってませんな。

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この年のヴィンス・ガラルディの活動についても書いてありまして、本当に忙しかったようです。

3月にアルバム "The Eclectic Vince guaraldi" をリリース、4月にグレイス大聖堂ジャズ・ミサの再演(1966年のものは "The Grace Cathedral Concert" のタイトルでレコード化)と、映画 "A Boy Named Charlie Brown" の録音、5月には "Charlie Brown Suite" の再演(別日程のものがCD化)、夏から初秋は映画 "A Boy Named Charlie Brown" の追加録音、9月に "It Was A Short Summer, Charlie Brown" のセッション、11月にグレイス大聖堂ジャズ・ミサの再演、そして年間を通じてクラブ・ギグと次のアルバム "Alma-Ville" のマテリアル作りを行っています。

この年が余程忙しかったせいか、 "Alma-Ville"がガラルディの生前最後のアルバムになり、以降はクラブ・ギグとピーナッツTVスペシャルの録音をするのみとなりました。

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最後に1969年の出来事を。

ビートルズ最後のライヴ(ルーフトップ・コンサート)

コンコルド最初のテスト飛行

アームストロング月面を歩く

ウッドストック開催

モンティ・パイソン放送開始

ペレ1000ゴール達成

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2024.08.20

映画第四作の教師役だった田中敦子さん逝去

1999年のビデオ版「スヌーピーとチャーリー・ブラウン ヨーロッパの旅」でフランスの女性教師役を務められた田中敦子さんが逝去されました。

ご冥福をお祈りいたします。

唯一のピーナッツ作品への出演が女性教師役、つまり大人の役なんですが、トロンボーンではなく実際にセリフをしゃべっていたわけです。

これは、1980年に作られた作品にのみ見られることで、同年のTVスペシャル "She's A Good Skate, Charlie Brown" でも先生はしゃべっていました。この年だけ実験してみたという感じですかね。

この "She's A Good Skate, Charlie Brown" が最初に放送されたのは1981年のなべおさみ吹き替え版だったんですが、このなべ版はぺパミント・パティの言う「チャック」が「チャーリー」に直されていまして(視聴者に伝わらないとでも思ったんでしょうか?)、そういうことがあったので、先生がしゃべったのもスタッフが勝手にやっていることだと思い込んでいました。

話がピーナッツ方面に逸れましたが、田中敦子さん…なんだか気づいた時から妙齢の女性ばかりを演じていたイメージでしたね。恐らくですが実年齢よりも上の役もあったのではなんでしょうか。

個人的には娘とよく観ていた「ドキドキプリキュア」の敵マーモ役が印象深かったです。洋画の吹き替えも良かったですね。

まだ61歳というのはあまりに残念であります。

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2024.08.19

ピーナッツ研究の第一人者・廣淵升彦さん、昨年亡くなられていた

ジャーナリストの廣淵升彦さんが昨年4月に亡くなられていたことを今知りました。今更ながらご冥福をお祈りいたします。

ピーナッツ研究の第一人者で、『スヌーピーたちのアメリカ』、『スヌーピーと仲間たちの心と時代』、『スヌーピーたちの言葉は泉のように』といった著書もあります。ピーナッツを読まずしてアメリカ人やアメリカ文化を理解することはできない、というスタンスの方でした。

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1993年に刊行されたこの『スヌーピーたちのアメリカ』は最初に出た本ということでインパクトがありました。

何故チャーリー・ブラウンのような負け犬がアメリカ人に広く受け入れられているのか、という疑問はこの本で結構解けたと思います。特に80年代を通じて"郊外の広い家に住んでいて子供がたくさんいて夫婦仲が良くて仕事が順調で"という映画ばかりを観ていたこともありますが、アメリカ人は必ずしもそんな人ばかりではなく悩んでいたりコンプレックスがあったりと様々なんだな、と当たり前なことにも気づかされたり。

ワタシは2013年に渋谷で廣淵さんのピーナッツ講義のようなものに参加したことがあります。その3年前の2010年のTBSラジオ出演時はかなりハキハキと話されていたんですが、この時はちょっと印象が違っていて驚きました。

二次会で色々お話をさせていただきましたが、廣淵さんはやや翻訳に否定的で原書で読むべきというスタンスをお持ちのようでした。講義でも翻訳は一切使っていませんでしたね。著書にサインをいただき今でも大事に保存してあります。

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ワタシが廣淵さんの解釈で一番すごいと思ったのは、1950年10月2日のストリップ、つまり連載第1回についてです。

このストリップは一般的に「チャーリー・ブラウンを褒め称えるシャーミーが、彼がいなくなった途端に悪口を言う」という風に解釈されていますが、廣淵さんのは違っていました。

廣淵さんの解釈は、「シャーミーが一所懸命チャーリー・ブラウンのことを煽てているのに彼が無視して去って行ってしまったので、"アイツ大嫌い"と言う」というものでした。

確かにコマをよく見ますと、シャーミーの口の開け方でチャーリー・ブラウンに聞こえるように話していることが解ります。

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これは目から鱗でしたね。多くのアメリカ人も気づいていないんじゃないでしょうか。

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廣淵さんのピーナッツ関連の著書は90年代のもので、2020年代のアメリカとピーナッツに関する分析というのも読んでみたかったと思います。

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2024.08.18

ピーナッツ警察出動案件発覚!

日本語のウィキペディアのスヌーピーのページを見ていたんですが、「スヌーピーの兄弟・姉妹・家族」の欄が非常に気になる記述が満載でした。

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まず、きょうだいの紹介なんですが、説明ではスパイクは「スヌーピーの兄」、オラフは「スヌーピーの弟」、アンディは「スヌーピーの兄弟(兄か弟かは不明)」、マーブルスは「スヌーピーの弟」、ベルは「スヌーピーの女きょうだい」、ローバーは「スヌーピーの兄弟(アンディと同様、兄か弟かは不明)」、モーリーは「スヌーピーの女兄弟(アンディと同様、姉か妹かは不明)」となっています。

一応、PEANUTS WIKI を参照しましたが、当然ながらきょうだいの序列についての記述はありませんでした。それはそうで、多胎児にすら序列をつけるのは東アジアだけなんじゃないですかね。特に日本は戸籍法があるので序列は絶対に付けなければならないですが。

要するに、多胎児であったスヌーピーのきょうだいに対し、誰かが勝手に(イメージで?)日本式の序列をつけたということに他なりません。

イカンな~これは。

余談ですが、ワタシは漫画の「タッチ」の特に初期が嫌で(あだち充ファンの方、すみません)、達也と和也は双子なのに和也は弟っぽく振る舞い達也は兄貴風を吹かしているじゃないですか。これは両親が余程序列を意識して育てたからなんだろうと思いますが、そういう古い慣習に囚われている二人の両親が気持ち悪くてたまりませんでした(重ねてすみません)。達也がクサっていたのも兄扱いされていたからでしょうに。

ワタシが双子の親だったら、「法的にオマエは兄だけど、双子なんだからオマエ等は対等なんだぞ」といって育てますがね。さだまさしの弟も兄このとを「まさし」呼ばわりしてますけど、ああいうのはいいですな。関係ないですが、ウチの次女は長女のことを「オマエ」と呼びます。

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もう一つ、スヌーピーの父がレイモンド、母がミッシー、ベルの息子がハリー、となっていて出典も注釈もありません。

これもPEANUTS WIKI を参照しました。

まず、ミッシーからですが、TVスペシャル "Snoopy's Reunion"(スヌーピーの再会)でこの名前が付いたんだそうで、これは見落としていました。

で、父のレイモンドですが、2011年のゲームアプリ "Snoopy's Street Fair"(スヌーピー・ストリート)でバクスターという名前が付けられたんだそうです。知りませんでした…って、レイモンドじゃないじゃん。そもそもレイモンドって鳥の名前でしょーが。書いた人はイギリスの有名な司会者のレイモンド・バクスターのことを考えていたんでしょーか。

更にベルの息子のハリーについてはPEANUTS WIKI では見つけられず。

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そのほか、「結婚式の直前に媒酌人を頼んだ兄のスパイクに婚約者を奪われたこともあり、そのこともあってかガールハントの対象は人間の女の子になってしまった。」などという記述もあり、これはもう即逮捕ですな。

ウィキペディアがこんなことでいいんでしょうか。いや、だからこそウィキペディアと言うべきでしょうか。

誰かがこの記事を読んで修正してくれることを望みます。

…というのも、拙サイトはウィキペディアによくパクられており、特にアニメについては殆ど改訂前の文のコピペだったなんてこともありましたので。

「谷啓時代(第1期)」とかいう表現はワタシの発案なんですが。

ほかにも「おませなマハルダ」という海外アニメについては、声優がうつみ宮土理になっていたのでブログで「松島トモ子の間違いでは。そもそもうつみ宮土理は声優仕事はピーナッツしかしていない」と書いたところ、後日見に行ったら松島トモ子に修正されていた、なんてこともありました。

ということで、どなたか存じませんがよろしくお願いします。

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2024.08.17

モーツァルトとピーナッツ

本日午前中に「Qさま」の再放送がありました。「本当にスゴいクラシック音楽家ランキングBEST10」というものでしたが、1位がベートーヴェンだったというのが割と嬉しかったりします。そう、ワタシはベートーヴェンが褒められると気分がイイです。

2位はモーツァルトでした。この番組では現役音大生が選んだベスト10ということだったんですが、一般の人が選んでいたら1位はモーツァルトだったかもしれませんなー。

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「モーツァルト音楽療法」という言葉がありまして、1990年代に「モーツァルトの音楽を聴かせた学生の方が聴かせない学生よりも高成績をとった」というような研究結果がネイチャー誌に載ったことが発端で、モーツァルト効果はかなりブームになりました。

今世紀に入ってからこの説は否定されましたが日本では今でも健在で、いまだに新しいCDが発売されたりしています。これは推奨する第一人者が医学博士でしかも兼ピアニストだったりするので権威があるからなんでしょうな。

CD全盛期の頃は、各社が挙って「頭がよくなるモーツァルト」的なタイトルのCDを発売していました。クラッシック・ファン以外の人が買ってくれるので業界としてはおいしかったでしょうな。

煽りを食らったのがベートーヴェンで、次から次へと旋律があふれ出るきらびやかなモーツァルトに対して、メロディアスでなく同じフレーズの繰り返しが多いベートーヴェンはずいぶん見下げられていたように思います。

そういう猫も杓子もモーツァルトという状況への反発か、音楽専門誌の人気投票では一時順位を下げていました(で、専門誌ではベートーヴェンが強いんですなこれが)。

「モーツァルトが好きです」と言って、「ああ、モーツァルトを聴くと頭が良くなるんですよね」なんて返されたら嫌になりますよね。ワタシも一時モーツァルトからは距離を置いていました。余談ですが、ワタシはモーツァルトにはあまり心を動かされません。晩年はいい曲がありますが。…でもベームの交響曲全集とかホグウッドの古楽器版全集とか持っていますしキライではないですよ。

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「モーツァルト音楽療法」ブームはCDの販路を広げるという意味では事の真偽を超えて非常に有効だったと思いますが、同じことがピーナッツにも起ってはいませんでしょうか?

奇しくも同じ1990年代にエイブラハム・ツワルスキーのピーナッツを題材にした心理分析本が翻訳され、ここからピーナッツに癒し効果があるような売り方が始まったように思います。

ブームの規模はモーツァルトの比ではありませんが、漫画読者以外への販路拡大にはなったんじゃないでしょうかね。で、日本で出版されるピーナッツ関連の書籍って、翻訳ものを除けば今でもこの路線のものばかりですよね。

音楽療法CDから遡ってモーツァルトを極めた人っているんでしょうかね。昔、ファンクラブみたいな団体の人が「モーツァルトを好きになるには」みたいな質問をされたとき、「同じような曲を沢山聴いても飽きない感性がなければ」みたいなことを答えていまして、この自虐的な姿勢はいいなと思ったものでした。本気で聴くと結構大変ですよ、モーツァルトは。

ピーナッツ然り、癒しを求めて読み始めた人のどれだけが本丸に辿り着いたのかが気になります。

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ちょっと無理やりピーナッツにこじつけた感じになってしまいました。

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2024.08.16

ピーナッツに対する偏見か

フリーライター・たかなし亜妖さんの「日刊SPA」での連載「元セクシー女優のよもやま話」でピーナッツ・ネタがありましたので引用します。

8月10日の配信で、汚いDMについて書かれていますが、以下のようなものがあったそうです。

「精神的に弱いんですか?

ピーナッツって精神疾患がある人が読む本だから」

これについてたかなしさんはこう書いています。

>スヌーピー好きを公言している私のもとに、このようなDMが届いた。

>昔からスヌーピーの漫画が大好きなので、冷たいリプが急に飛んでくれば悲しすぎることこの上なし。

>全世界のピーナッツファンを敵に回す発言だし、普通に失礼。

そーだそーだ!

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しかし、百万歩くらい譲って冷静に考えますと、ピーナッツのことをそんな漫画だと思わせていることにも問題がありますよね。

これってのは、そういう売り方をしてきたことの代償だと言えなくもありません。

「ピーナッツを読むと癒される」といった売り方が始まったのが1990年代。もう20年以上の歴史があるわけで、もう定説になってしまった感があります。このような偏見を持たれても仕方がない部分はありますかね。…もちろん攻撃はよくありませんが。

このような解釈は中々無くならないでしょう。誰か著名で発言力のある人が「ピーナッツは最高のギャグマンガだ」くらいのことを言わない限り覆せっこないでしょうな。

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実際に癒された人がいるんでしたらすみません。

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2024.08.11

スヌーピー、誕生日おめでとう!…と加賀美健

1日遅れましたが、スヌーピー、誕生日おめでとう!

昨日(8/10)ワタシは昼は中古レコード漁りツアーで夜は飲み会でしたのでブログを更新できず、でした。

贖罪を兼ねてⅩでスヌーピーの誕生日関連のつぶやきを眺めていたんですが、遡っていると今月上旬に「加賀美健のスヌーピーが最悪」というのがあり、何だろうかと調べてみました。

この件について書くのも今更でちょっと遅いんですが…状況はしまむらのバースデイという子供ブランド用にデザインしたのもが物議をかもして発売中止になり、その煽りで過去の醜いスヌーピーのイラストが掘り返されて炎上しているという感じですかね。

まず、しまむらの方の話ですが、「パパはいつも寝てる」「パパは全然面倒みてくれない」とか、はっきり言って古い父親像ですね。ワタシ自身は古いタイプの父親だったんで偉そうなことは言えませんが、ワタシより下の世代のパパ友なんかはほぼほぼ全員が積極的に子育てに参加しているイイ父親ばかりでしたよ。この加賀美健というのは50歳らしいので、そういう最近のリアルな父親のことが解ってなかったんでしょうな。というか、自分がそういう父親だったのでは?

で、スヌーピーの方ですが、これは醜いのは確かですが何を表現したかったのか意図がわからないですね。思いついたら作品化という人のようですので、推察するに何も考えていないんでしょうな。

かわいいものをわざわざ貶して悦に入るタイプの表現者っていうのは確かにいますよね。ロリータ18号というバンドが "Hung On Snoopy" という歌を歌ってましたが、あれなんかもそうですね。タイトルがマッコイズの "Hung On Sloopy" の捩りだったとしても。彼もそういうタイプでターゲットはスヌーピーでもなんでも良かったんでしょうな。ミッキーは怖くてできなかったのかな?

まあでもスヌーピーがかわいくて人気があるから貶してやろう、という発想自体がスヌーピーのことを表面的にしか見ていない、というか浅すぎて話にならないな~とワタシは思います。こういうタイプの人はファンを怒らせることでかえって喜んじゃったりしますので、無視するのが一番なんでしょうな。

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2024.08.09

何故ワタシはこれ程までに "It Was A Short Summer, Charlie Brown" のエンディング曲にこだわるのか

今年の2月16日2023年9月21日のブログなどで繰り返し書いていますが、ワタシは "It Was A Short Summer, Charlie Brown" のエンディング曲に執着しており、この曲が編集され続けていることに不満を持ち続けていました。このあたりの経緯について書きます。一部繰り返しになりますがご容赦を。

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ワタシがこのアニメを初めて観たのは、1977年6月21日、東京12チャンネル(現テレビ東京)の「まんがスヌーピー」という番組で放送された時でした。

この作品は、ルーシーの策略によってサマー・キャンプに行く羽目になってしまったチャーリー・ブラウンやライナスが、その悲惨な体験をレポートにする形で述懐するという内容になっています。因みに、現在Apple TV+ で観られるものは編集されていて述懐にはなっていませんので注意。

ラスト・シーン、「それにしても短い夏だったね、チャーリー・ブラウン」と言うライナスに対してチャーリー・ブラウンが「これから長~い冬がやって来るんだな~」と答えてエンドとなります。

このタイトルを見事に回収し、かつ、何とも苦みのある終わり方に当時は非常に感動しました(この素晴らしいシーンもApple TV+では観られないんですよね)。そして、それに続くエンディング曲も物語の余韻に浸るのにとてもマッチしていて、とても気に入りました。この流れなワタシにとっては絶対であり至高のものでした。当然録音しており、何度も聴き返したものです。

「まんがスヌーピー」枠はすぐに再放送となり(人気があったんでしょうな)、"It Was A Short Summer, Charlie Brown" は1978年2月16日に放送されることになりました。

気に入っている作品ですから当然観ましたが、最後の最後でワタシは驚愕せざるを得ませんでした、何とエンディング曲の終わり方がちょっと違ったのです。

この再放送の時は、ジャーン!といって曲が終わる(語彙が乏しくてすみません)のですが、本放送の時はジャーン!の2・3秒手前でフェイドアウトしていたことが判ったのです。

ワタシはこのジャーン!は元々無いものだと思っていましたのでショックでした。当然ですがジャーン!があった方がイイに決まっています。しかし1回録音しているのでこの再放送の時は録音していません。何とも悔しいことになりました。

以来、ワタシはこのエンディング曲がちゃんと聴ける機会を窺っていました。1985年にNHKで放送されたなべおさみの吹き替え版、1987年に発売された東映ビデオ、1997年にNHK衛星第二で放送された子役の吹き替え版、2009年に発売されたワーナーホームビデオのDVD、もちろん輸入ビデオも買いましたし、2022年のApple TV+ の配信も観ました。しかし、そのどれもがエンディング曲が編集されていて完奏しているものはありませんでした。2010年にジョージ・ウィンストンが "LOVE WILL COME -THE MUSIC FROM VINCE GUARALDI Volume 2" というアルバムでこの曲をカヴァーしましたが、こちらではむしろ変な終わり方にアレンジされていました。

もう諦めていたところでの今回のリリースですよ。これにより46年に及ぶ苦闘の旅はようやく終わりを迎えることができたのでした。本当にありがたいリリースでした。発売に漕ぎつけたリー・メンデルソンのご子息には心底感謝しています。

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追記

当時は知る由もありませんでしたが、アメリカの夏休みは6月から8月までの約3か月間に及ぶんですな。

1年の約4分の1という長期間の休暇でありながら、ライナスに「短い夏だったね」と言わしめてしまったサマー・キャンプです。どれ程の地獄だったのでしょうか。考えると面白いですな。

あと、夏休みの捉え方にも日本とは違いがあります。アメリカ(および多くの国々)では夏休みは学年の切れ目になっています(よって宿題はありません)。ただの学期の切れ目ではないんですな。

アリス・クーパーに "Schhol's Out" というヒット曲があります。「学校とは永遠におさらばだ!」というような夏休み賛歌で、全米1位になる程に学生から共感を集めていました。

日本人でも「この歌を叫んでスカッとしようぜ」みたいなことを言う人がいますが、前述のように夏休みがただの学期の切れ目でしかない日本人には、アメリカ人がこの歌に感じるテーマとか重さとかを真に理解することはできないのであります。

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2024.08.08

ピーナッツ関連のCDがイマイチ売れない件について

7月5日発売の "It Was A Short Summer, Charlie Brown" のサントラCDがまだ入手できていません。

繰り返し書いてますが、ワタシはこれをHMVで発売5か月前の2月に予約しました。2月にHMVの方からメルマガで発売告知をしてきたから予約したんですよ。しかし、発売日を1か月以上過ぎた今でも取り寄せ中になっており、これでは埒が明かないと諦めてキャンセルしました。

他のサイトで注文し直しましたが、どこも取り寄せ扱いになっていました。まだまだ時間はかかりそうです。ていうか、もうこのCDは入手できないかもしれません。

9月発売の "You're Not Elected, Charlie Brown" はタワーレコードで予約しましたが、予約時点で「発売日を過ぎてからの取り寄せになります」とアナウンスされています。

去年の "A Charlie Brown Thanksgiving" のサントラの時はこんなことは無かったんですがねえ。何でしょう、そんなに在庫を持ちたくないんでしょうかね、各社。まあ売れ残れば不良在庫になりますから、それだけ体力が無くなったってことなのかもしれません。

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まあ確かに、アニメ自体が二次創作ですから、更にそのサントラ盤となればどんどん需要が先細っていくのは理解できます。とはいえワタシのようなTVスペシャルを観てその音楽に魅了された人だって、日本国内にも3桁はいるんじゃないでしょうか(希望的観測)。

そもそも、こういうリリース情報自体がサントラ盤を欲している層に正しく届いていないのが問題です。

ピーナッツの公式サイトには情報が出ていませんよね。おかいものスヌーピーでも売っていないじゃないですか。これではだめです。

公式サイトは昔からアニメには冷たくて、ワーナーホームビデオのDVDが売れなかったのは公式サイトで全然宣伝しなかったことも遠因としてあったと思いますよ。公式サイトは関連商品の情報は恙無く出すべきでしょう。

おかいものスヌーピーも完全予約限定でもいいのでサントラCDくらいは扱ってほしいところです。50枚でも100枚でも発売日に売れるように在庫を確保しておいて確実に売り切ればいいんです。そういう熱意を持ったバイヤーはいないんでしょうか。

この現状、何とか変わってほしいです。

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ついでに、おかいものスヌーピーへの文句も書いておきますが、書籍がカテゴリーの一番最後になっているのがちょっと許せません。もっと本を売れ!なんで「ピーナッツ全集」を扱わない!?読者を増やそうという意識がまるでないですよね。

グッズばかり売ってないで、もっと原作をリスペクトしましようよ。本当に。

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