ピーナッツのコミックとの出会い:その3
私的50周年回顧ネタ。
K君から借りた37巻「選挙戦だよ、スヌーピー」、兄が買った26巻「ビーグル長官スヌーピー」に続き、遂に自分で買う時が来ました。
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まず、1970年代後半の書店におけるピーナッツの扱いですが、はっきり言って大プッシュされていました。大抵どの書店でも置いていたと思います。特にワタシが主に利用することになる最寄り書店は、所謂くるくる回るピーナツブックス専用什器が置いてあったのでした。
↑捏造画像ですが、パネル部分に使用していた絵はこれで間違いありません。まあともかくこんな感じの什器があり、大量のピーナツブックスが立ち読みし放題だったのです。というわけで、特に面白そうなものを吟味して買うことができました。かくしてワタシが初めて自分で買ったピーナツブックスは、それは…
30巻「そっとおやすみ、スヌーピー」!
何という順当なチョイス。「選挙戦だよ、スヌーピー」、「ビーグル長官スヌーピー」、「そっとおやすみ、スヌーピー」。この3冊の共通項は解る人には解ると思いますが、すべて70年代の作品を収録している本です。
普通でしたら1巻から買うべきでしょうが、正直50年代の絵柄には抵抗感がありました。初めて身銭を切って買うのであれば女の子が着ているTシャツと同じような可愛いものにしたかった…そういう思いがあったのでした。
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「そっとおやすみ、スヌーピー」もまた期待を裏切らない内容でした。
冒頭からヌケサク鳥の名前がウッドストックだということが判明するストリップでしたし、スヌーピーが独立記念日にデイジーヒル子犬園で演説するエピソードは圧巻でした。この演説でスヌーピーは暴動に巻き込まれてしまいますが、その原因はベトナム戦争への抗議でしたし(戦場に駆り出された犬が帰ってこない問題)、スヌーピー自身も演説に犬の公民権ネタを挿入していました。この社会性の盛り込み方には驚きましたね。そもそもスヌーピーが演説することになったきっかけは元ビーグル長官だったからで、こういう連続性もたまりませんでした。
その他、世界的に有名な売り子、世界的に有名なホッケー選手、世界的に有名なテニス選手などスヌーピーの妄想も暴走、航空公団に売る土地を持っているというのは妄想なのか現実なのか訳が分かりませんし、チボーも登場、非常に充実した1冊でした。
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そんな時、友人N君が突然19巻「さびしがりやのチャーリー・ブラウン」を買いました。
ワタシは驚きました。いきなりそんな古い絵柄の本を買う?
しかし、これが読んでみると面白かったのです。確かに50年の絵柄は当時のワタシにはきついものがありましたが、ピーナッツはピーナッツ、面白いことに変わりはなかったのです。
それまでの3冊がスヌーピーの露出が多かったのに比べ、この19巻は人間キャラのネタが多く、ややスヌーピーに固執していたワタシには新鮮に思えました。
ピーナッツというのはスヌーピーばかりじゃないんですよね。今では当たり前に思うことですが…。
この巻には所謂続き物は全然ないのですが、ヴァイオレットの父親自慢、チャーリー・ブラウンのペンシル・パル、雨の中を埃を舞い上げて歩くピッグペン、ハイファイ・ブーム、実は仲が良かったシャーミーとパティ、などが収録されていました。
しかし、N君が気に入っていたのは「死の灰」ネタでした。ライナスが雪が降ってきたのを死の灰が降ってきたと勘違いするネタですが、うーん、N君の感性は凄かった。
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