ピーナッツのコミックとの出会いと別れ
私的50周年回顧ネタ。
ピーナツブックスを読み始めた時は、既刊38巻でした。
ワタシはとにかくピーナッツにどハマリしていたので沢山のコミックを読みたいと思っていましたが、何分小学生であり、38巻すべてを読むというのは無理だろう…漠然とそんなことを思っていました。更に(現役の漫画ですから当然ですが)新刊も続々刊行されていくわけですからこれは益々難しくなるだろうと思ったものでした。
ところが中学生になり小遣いを貰うようになりますと、次々と既刊を購入するようになり、気が付くといつの間にか全巻が揃っていて新刊の発売を待つという風に状況が変化していました。まあ、時には古本屋の力も借りましたが。
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ピーナツブックスの初期は、アメリカで刊行されていたペーパーバックを原書として編纂されていましたが、40巻代後半くらいから日本独自の編纂に変わっていきました。月刊スヌーピーに掲載されたものが数か月後にピーナツブックスとして発売されるという感じで、かつては年代がバラバラに編まれていたものが、ほぼほぼ年代順に並ぶようになったことで読みやすくもなりました。
中学生時代は友人A君から月刊スヌーピーを借りて読み、ピーナツブックスが刊行されたら自分で買う、というサイクルになっていました。先に一度月刊スヌーピーで読んでいるわけですから新鮮味は薄れますが、やはり単行本は手中にしておきたいものです。
しかし、ここには落とし穴もありました。月刊スヌーピーに掲載されたものがすべてピーナツブックスに収録されるわけではないのです。
例えば、トリュフ(当時の翻訳では「しょうろ」)とライナスの別れや、シュローダーのピアノが凧食いの木に食べられるエピソードや、スヌーピーがニードルスに行った時の帰り道と砂漠にライナスの毛布を落としてきたエピソードなどが未収録になりました。
これは多分編集のミスだったと思いますが、これによって「ピーナツブックス刊行=月刊スヌーピー不要」が成り立たなくなり、自分で月刊スヌーピーを購入することになるきっかけにもなりました。
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1979年。
ワタシは高校生になっていましたが、相変わらずのピーナッツ好き。時にはギターなんぞを弾いていました。
初夏のある日、神保町からお茶の水への移動中、小川町あたりの古本屋の店頭にピーナツブックスの60巻「遠くへ行きたいチャーリー・ブラウン」が置いてあるのが目に留まりました。
そういえばまだ買ってなかったっけ。安く買えるぜラッキー!…その時はそんな程度に思っていました。
まさか、これでながの別れになろうとは…。
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気が付くと、書店の店頭からピーナツブックスが無くなっていました。
発売日に書店に行っても月刊スヌーピーが置かれることはありませんでした。
何が起こっているんだ?
ともかく書店からピーナッツが消えたのです。
どうやら鶴書房が倒産したらしい…どこからかそんな話を聞きました。
別れは突然やってきました。否、気付いた時はもう無くなった後でした。
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