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2024.02.18

「おかえり、フランクリン」を観る:その2

なんか書きたいことが出てきてしまいましたので続きです。

・・・・・・

①ソープボックスカー・レース(Soap Box Derby)

昨日は劇中で登場人物たちが行う「ソープボックスカー・レース(Soap Box Derby)」について全く触れませんでした。

このレース、調べてみたら日本にもNPO法人があって親しまれているようです。アメリカでは90年以上の歴史がある子供のためのイベントのようで、これをピーナッツで取り上げない手はないですな。

子供だけでなく大人もやってますね。そういえばレッドブル主催のものがTV-CMなどで宣伝してましたっけ。YouTubeにも色々と動画が上がってまして、くだらなくてイイです。

ただ、日本国内ではNPO法人をはじめ「ソープボックスダービー」のカタカナ表記が一般的のようですので、「ソープボックスカー・レース」と訳している日本語翻訳者はこの辺の取材を怠っているということになりますかね。

ところで、劇中でライナス&ピッグペン・チームの車体がボート型でゼッケンも3になっていましたが、これは「チキチキマシン猛レース」のドクターHのマジック3へのオマージュなんではないかな~と思いました。

②配信のタイミングについて。

前作「マーシー、あなたは特別」から半年というタイミングでの配信で、随分早いと思いましたが、どうやら「黒人歴史月間」に合わせたということらしいです。

「黒人歴史月間」というのは知りませんでしたが、元々はリンカーンの誕生日の2月12日がある週を「黒人歴史週間」としていたものを月間に格上げしたものだとか。2月12日の週の週末配信ですから、まさにドンピシャな配信だったわけです。

ただ、1つの人種に限った歴史を年間行事とすることの実用性や公平性に関して毎年議論が行なわれており、多くの人々は黒人の歴史が1ヶ月間特別視されること、英雄崇拝されることに疑問を呈しているそうです(wiki)。モーガン・フリーマンのような黒人からも反対意見があるようですな。

③フランクリンの祖父が果たして生きているのかどうか?

1日経ってちょっと整理できてきましたが、両親しか存在しないっぽい雰囲気でもあり、祖父の言葉をノートに纏めていることを考え併せますと、やはり故人と考えるのが自然かな~という気がしてきました。

これは想像ですが、ロブ・フランクリン氏の祖父は彼の少年時代には既に亡くなっていたのではないでしょうか。それを作品に反映させているのかもしれません。

しかしそうすると、フランクリンが引っ越してきたときに既に祖父は故人だったということになりますので、今後はチャーリー・ブラウンとのおじいちゃんトークに制限がかかってしまう可能性があります。

④基地のある町

原作では「父親は従軍していて不在」だったフランクリンですが、今作では「父親の転属の度に転居」していることになりました。

この変更により、ピーナッツの面々が住んでいる町は「基地のある町」ということになってしまいました。

簡素な住宅街というイメージだったんですが、それなりの都市部があるということですね。基地によっては弾道ミサイルがあったりしますし、急に物騒な感じがしてきました。

基地の規模にもよりますが、数千人から数万人の軍人とその家族が地域に住んでいることになります。そうすると、多数の軍人の子供たちが学校にいることになるわけで、フランクリンのような軍人の子供がポツンと現れるということはあり得ないんじゃないでしょうかね。

フランクリンは友達作りで苦心しますが、彼はまず軍のコミュニティで友人を作るべきだったんではないでしょうか。基地の外に住む軍人も一応基地のコミュニティには参加できるようですし、似た境遇の子供が多数いるわけですからその方がいいと思えます。

あと、友達作りの苦労は母親も同様のはずで、その土地々々に適応し多様な人たちと新たな関係を作らなければならないので大変ですよね。これは日本の転勤族の家族も一緒ですね。

といいますか、家族が苦労するんですから基地内に住めばいいのにと思ってしまいます。今のアメリカの基地ってシアターがあったりゲーム大会やダンスパーティがあったりとか結構娯楽が充実しているらしいですよ。

⑤父親の転職

そもそも軍隊に縛られていたから度重なる転居を余儀なくされていたのに、この町が気に入ったからと言って突然軍を辞めるというのもよく考えると変ですよね。

予告編のみの描写ですが、フランクリンはこれまでアメリカ国内だけでなく、フランス、イギリス、ハワイ州、日本などにも住んでいたようです。

国外にまで家族を連れまわすというのは大変なことです。まあアメリカ人は日本人の様に簡単に単身赴任というのを選択はしないのでしょうが、そんなに簡単に辞められるのだったら子供のためにももっと早く辞めていても良かったんではないでしょうかね。

まあ百歩譲って、息子がこれまでにない確固たる友情を結んでる様子を見て背中を押された、という見方もできますが…。

・・・・・・

今回はちょっと重箱の隅を楊枝でほじくるような内容になってしまいました。

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