A Charlie Brown Thanksgiving の音質良好なサントラ盤発売!
まぐさんから教えてもらって存在を知りました。最近は検索不足でした…。まぐさん、本当にありがとうございます。
ジャケで一目瞭然ですが、「チャーリー・ブラウンの感謝祭」のサントラ盤です。
アニメ「チャーリー・ブラウンの感謝祭」といえば、案外セリフが少なくて音楽だけが鳴っているシーンが多く、且つまたその音楽が素晴らしく、個人的にはサントラ盤の発売を待望しておりました。
しかしTVスペシャルのサントラ盤と聞いて、あの質の悪い「カボチャ大王」のサントラ盤を思い返して躊躇してしまう人がいるかもしれません。
あの「カボチャ大王」はMEトラック起こしの効果音入りモノラル音声というひどい代物でしたが、これはちゃんとしたセッションテープ起こしのとても音質の良いステレオMIXになっていますので大丈夫です。
ハッキリ言って、音質が良いどころではなく凄いラウドな音でびっくりします。これは買いですよ。HMVやタワーなど輸入盤を取り扱っているところで買えますのでぜひ買ってください!
販売元は、リー・メンデルソン・フィルム・プロダクションズ。やはりプロデューサーのお膝元が出すと違うんですかね~。「カボチャ大王」は良く知らない変な会社から出てますが、ちゃんとした音源から復刻して再発売してもらいたいもんです。
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このCD化によって判ったことを書いておきます。
●ミュージシャンについて
表記ではヴィンス・ガラルディ・クインテットとなっており、トランペットとトロンボーンを加えた五重奏です。
ホーン・アレンジはトランペットのトム・ハーレルによります。
●作曲者について
作曲は全曲ヴィンス・ガラルディでした。ワタシはスヌーピーとウッドストックが仮装するシーンの音楽だけはジョン・スコット・トロッター作曲かな?と思っていたんですが、違いましたね。
ジョン・スコット・トロッターについてちょっと説明しておきますと、彼は「カボチャ大王」以降ヴィンスと一緒にクレジットされていた人物で、ビング・クロスビーのアレンジャーとして有名です。「カボチャ大王」でもジャズっぽくない曲は大体彼が作曲しています。ジョン・スコット・トロッターが存在感を示していたのは1969年の映画「スヌーピーとチャーリー」までで、70年代に入ると一応 "Music Supervision" とクレジットされているものの、何をやっているのか今一つ解らない感じになっていました。
しかし今回のCDではっきりしましたね。70年代の彼はただのお飾りでした。
●ヴァージョン違い
「チャーリー・ブラウンの感謝祭」の曲のいくつかは、「チャーリー・ブラウン組曲」や「Vince Guaraldi And The Lost Cues From The Charlie Brown Television Specials」といった既発のアルバムでも聴くことができますが、意外にもヴァージョン違いだったりします。
とても顕著だと感じたのが、スヌーピーたちがサンドウィッチなどを作るシーンにかかる「ライナス・アンド・ルーシー」です。これのステレオ・ヴァージョンは「チャーリー・ブラウン組曲」に収録されていますが、トランペット・ソロ(アニメ本編ではフェイド・アウトして使われなかった部分)が違っています。どちらも完成されたものに聴こえますが、複数テイクを録っていたことがうかがえます。あと「リトル・バーディ」もヴァージョンが違います。
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てな感じで。
しかし残念な点もあります。このCDの唯一と言っていい残念な点は、ラストのスヌーピーとウッドストックが七面鳥を食べるところからエンド・テロップにかかる部分の音楽が収録されていない点です。収録時間は別テイクも含めて約38分、余裕があるのに何故なんでしょう。
ともかく、多くの曲が高音質で聴けるようになったことは大いに評価したいです。
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