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2023年9月

2023.09.22

ピーナッツ名作シリーズ追加エピソード配信開始

Apple TV+で本日からピーナッツ名作シリーズの追加エピソードが配信開始となりました。
てっきり「シーズン2」になると思っていたんですが、「シーズン1」のままで15作が追加となりました。

新たに配信された作品は以下の通りです。所々注釈アリ。

エピソード15「もう一度弾いて、チャーリー・ブラウン」Play It Again, Charlie Brown (1971)
エピソード16「フェアプレーだよ、チャーリー・ブラウン」You're A Good Sport, Charlie Brown (1975)
エピソード17「サーカスだよ、チャーリー・ブラウン」Life Is A Circus, Charlie Brown (1980)
エピソード18「大冒険だよ、チャーリー・ブラウン」It's An Adventure, Charlie Brown (1983)
※1時間枠作品2作目(正味48分)。"The Charlie Brown And Snoopy Show"のプロトタイプ的作品で面白くない作品。
エピソード19「スヌーピーの結婚」Snoopy's Getting Married, Charlie Brown (1985)
エピソード20「開幕だよ、チャーリー・ブラウン」It's Spring Training, Charlie Brown (1996)
エピソード21「トレード候補はルーシーだね、チャーリー・ブラウン」Lucy Must Be Traded, Charlie Brown (2003)
※2015年にアメリカでDVD化されたが日本では未発売となっていた作品。吹き替えを新録するのが嫌だったらしい。日本初登場。
エピソード22「チャーリー・ブラウンと幸せのブランケット」Happiness Is A Warm Blanket, Charlie Brown (2011)
※成海璃子の吹き替えで話題となった作品がまさかの配信。成海璃子に違和感を覚えた人には朗報。
エピソード23「お別れなの?チャーリー・ブラウン」Is This Goodbye, Charlie Brown? (1983)
エピソード24「ミステリーだよ、チャーリー・ブラウン」It's A Mystery, Charlie Brown (1974)
エピソード25「マジックショーだよ、チャーリー・ブラウン」It's Magic, Charlie Brown (1981)
エピソード26「いつか会えるさ、チャーリー・ブラウン」Someday You'll Find Her Charlie Brown (1981)
※私的80年代ワースト・ワン受賞作。
エピソード27「なんて悪夢だ、チャーリー・ブラウン」What A Nightmare, Charlie Brown (1978)
※私的70年代ワースト・ワン受賞作。
エピソード28「きみはいい人、チャーリー・ブラウン」You're A Good Man, Charlie Brown (1985)
※なんと本作は英語版のみで日本語吹き替え無し!残念。その真意は?
エピソード29「スヌーピーとチャーリー・ブラウン」A Charlie Brown Celebration (1982)
※初の1時間枠作品(正味48分)。日本ではなべおさみ主演の吹き替え版が放送されたきりソフト化もされなかった。冒頭のシュルツさんの解説シーンは本邦初登場。

・・・・・・

これによってApple Tv+では70年代までの作品はすべて配信されました。

80年代は、戦争を扱った問題作"What Have We Learned, Charlie Brown?"と、ミュージカルのアニメ化"Snoopy The Musical"と、まさかの実写との合成作品"It's The Girl In The Red Truck, Charlie Brown"の3作を残すのみですが、ミュージカル以外は配信されなさそうな雰囲気ですな。

90年代は、シェルのガソリンスタンドで販売されていたという"You're In The Superbowl, Charlie Brown"と、ライナスの誕生日を扱った"It Was My Best Birthday Ever, Charlie Brown"の2作のみ。スーパーボウルの配信は難しいでしょうな。

2000年以降は、ピーナッツ・アニメ史上最大の超駄作"It's The Pied Piper, Charlie Brown"の1作品のみ。パイドパイパーはアメリカでも駄作過ぎて無かったことにされつつあるので配信は無いでしょう。

てな感じで、もう有力な作品はほとんど配信されてしまいました。果たして残りの作品がどれだけ配信されるでしょうか。"Snoopy The Musical"と"It's The Girl In The Red Truck, Charlie Brown"と"You're In The Superboul, Charlie Brown"と"It's Pied Piper, Charlie Brown"の4作は吹き替えされたことの無い作品ですので、たとえつまらなくても観てみたいとは思います。

最後に邦題について。かつて日本では主役がスヌーピーでなくても慣例のようにタイトルに「スヌーピー」が付けられていましたが、Apple TV+においては結構原題に忠実な邦題が付けられています。しかし、アメリカはアメリカで主役がチャーリー・ブラウンでなくても慣例のようにタイトルに"Charlie Brown"を付ける傾向がありますので、あまり原題に拘らず例えば「もう一度弾いて、チャーリー・ブラウン」ではなく「もう一度弾いて、シュローダー」というふうにしても良かったのではないかと思います。

売り手側の「スヌーピーを付けないと訴求力が弱い」というのは思い込みであり、チャーリー・ブラウンでもイケるんだということの証明にもなったので、うれしい傾向ではあるんですがね。

では。

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2023.09.21

Apple TV+の「短い夏だったね、チャーリー・ブラウン」は良くない

明日はApple TV+のピーナッツ名作シリーズseason2が配信される予定ですが、トレーラーも何も公開されていないのでちょっと不安です。

Apple TV+にやる気がないのか、開けてびっくりな展開にする気なのか、いずれにせよ明日を待つしかありません。

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で、今さらながらseason1の「短い夏だったね、チャーリー・ブラウン」を観ました。

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観てびっくりしましたが、これは全長版ではなくカット版でした。リストを見ても他の作品が23分か25分になっているのに本作だけ21分となっており、カットされているのが観る前から明らかでした。

本作の特徴は回想形式をとっているところです。

朝起きて登校して授業を受けて…というシーンから始まりますが、実はこれは夏休み前ではなく新学期のシーンです。夏休みについてのレポートを書かされることになり、レポートを書きながら回想に入っていきます。

諸々あって(男子勢にとっては最悪なサマーキャンプ)、クライマックスはルーシーとスヌーピー(マスクド・マーヴェル)の腕相撲勝負で、ルーシーの勝利宣言から時代が元に戻ります。

ラストはレポートを提出したものの低評価をつけられてうなだれるチャーリー・ブラウンとライナスの帰宅シーン。「それにしても、短い夏だったね、チャーリー・ブラウン」「これから長い冬が来るんだなー」という会話で本作は終わります。

ところが、このApple TV+版ではレポートに係るシーンをすべてカットしてしまって回想形式を放棄し、ただのサマーキャンプでの出来事という味気ない作品に作り変えられてしまっています。ですから本来は新学期のはずの"朝起きて登校して授業を受けて"というのが最後の登校日のようになってしまっているのです。

ラストのチャーリー・ブラウンとライナスの会話もタイトルと繋がっていて物語をいい感じに締めていたのに、これも無くなっていました。

この大胆なカット版には既視感がありましたが、1987年に発売された東映ビデオ版が同様のカット版でした。この時のマスターが巡り巡って採用されてしまったんでしょうか?ともかく残念です。

・・・・・・

更に言ってしまうと、エンドタイトルに流れるBGM。

このApple TV+版では編集され短いフェイドアウトになっていますが、2009年に発売されたワーナーホームビデオのDVDでもやはり編集されフェイドアウトになっていました。

ワタシの知る限り、このエンドタイトルのBGMがフルサイズで放送されたのは1978年2月の東京12チャンネル「まんがスヌーピー」の再放送枠のヴァージョンのみです(1977年6月の本放送では若干フェイドアウト気味でした)。むかし期待して買った輸入のVHSテープも編集フェイドアウト版だったな~。

誰だかわかりませんが、この作品に恨みでもあるの!?

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2023.09.08

「がんばれ!スヌーピー」の主題歌

昨日からのアニメ主題歌つながりで、映画「がんばれ!スヌーピー」の主題歌 "Race For Your Life" By Larry Finlayson です。

因みに"Race For Your Life" というのは仮題です。テロップを見ても "Title Song sung by Larry Finlayson" とあるだけで、作詞作曲が誰なのかもわかりません(おそらくデジリー・ゴイエット作詞、エド・ボガス作曲なんでしょうが)。テロップを真に受ければ、"Title Song" というのが正式タイトルということになりますかね。

この動画はタイトルからすると2005年9月19日に今は無きトゥーン・ディズニーで放送されたもののようです。

「がんばれ!スヌーピー」は正直内容はナニです。ペパミント・パティが良くないんですよね。海外のコメントなんかを見てもワタシと同意見の方も多い感じです。

しかし、この歌は好きなんですよね。映像も好きです。ビル・メレンデス時代の映画のエンド・クレジットはいつもアートしていていいです。

これの前の2作「スヌーピーとチャーリー」「スヌーピーの大冒険」のサントラはLPも主題歌のシングルも発売されたのに、本作は発売されなかったんですよね。70年代はピーナッツの天下でしたし、出せば売れたはずなんですがね。ワタシも欲しかった。

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2023.09.07

ベン・フォールズの「それは小さなことだけど」の主題歌を聴く

ああ、いかんな~。こんなのはアニメが配信されてすぐに対応しなければいけないのに。

2022年にApple Tv+で配信された「それは小さなことだけど」の主題歌 "It's The Small Things, Charlie Brown" がダウンロード&ストリーミング配信されていました。今頃気づきました。

歌うはベン・フォールズ。懐かしいですな。独自のピアノ・ロックは健在です。何よりいい曲です。

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あと、「ようこそ!ルーシーの学校へ」の主題歌"Back To School" も配信されてました。ただし、挿入歌の "All Summer Long"は無し。歌っているShe & Him はブライアン・ウィルソンのトリビュート・アルバムを出しているのにそちらにも収録されていません。マイク・ラブとの共作なのがいけないんでしょうか?

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こうしてピーナッツのアニメの主題歌が発売されるのは大変喜ばしいことです。

かつてのTVスペシャルでは、"What a Nightmare, Charlie Brown", "She's a Good Skate, Charlie Brown", "Someday You'll Find Her, Charlie Brown", "It's The Flashbeagle, Charlie Brown" といった作品に挿入歌がありましたが、レコード化されたのは「フラッシュビーグル」のみ。映画「がんばれ!スヌーピー」のエンドタイトルの歌なんかもいい歌だったんですが、これもレコード化されませんでした。

それを思うと隔世の感ですな。

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2023.09.06

「スヌーピーの宇宙旅行:アポロ10号の秘密」を観る

「スヌーピーの宇宙旅行:アポロ10号の秘密」、この作品はApple TV+が2019年から配信している番組ですが、今までずっと観ずにいました。

というのも、大方スヌーピーを狂言回しにしたアポロ10号のドキュメンタリーなんだろうと勝手に思っていたからです。アポロ計画については、昔NHKでやったシリーズ物も観てますし、今さらこんなのを観てもな~てな感じでした。

しかし全長も短かったので、ちょっと軽い気持ちで観てみたんですが、これがとんでもないフェイク番組でした。

ジェフ・ゴールドブラムとロン・ハワードが本人役で出ているんですが、よくこんな仕事をしたもんです。楽しそうですが。

冒頭、ホスト役のジェフ・ゴールドブラムが俳優兼NASA研究家として登場しますが、そっからしてフェイクです。

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…バカですよね。

ロン・ハワードはアポロ10号の計画にスヌーピーやギャングたちが深くかかわっていたという証拠を色々探しますが、その過程で宇宙飛行士ユージン・サーナンのフィルムを見つけます。

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くだらねー。これは本人だと思うんですが、生前のインタビュー映像を編集したんでしょうかね。

最後の最後にロン・ハワードが「スヌーピーは何度も宇宙に行っている」と言い、何のことかと思えばシルバー・スヌーピー賞のことでした。最後だけきれいに締めようとしてませんか?で、エンドタイトルはジェフ・ゴールドブラムのピアノ演奏という。なんなんだか。

観終わってからよく見てみますと、カテゴリーはドキュメンタリーではなくキッズ/ファミリーでした。

監督がモーガン・ネヴィルだというのに二度びっくり。アカデミー長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した人ですよ。

とりあえず、視聴をお勧めします。

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2023.09.05

「キミはだれ?チャーリー・ブラウン」のサントラを聴く

2021年6月に配信開始されたApple TV+のドキュメンタリー「キミはだれ?チャーリー・ブラウン」ですが、2022年にサントラが配信されていたことを知り、さっそく聴きました。

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音楽はApple TV+におけるピーナッツの新作アニメすべてを担当しているジェフ・モローです。

率直な感想ですが、ちょっと地味です。番組の性格上、BGM的な音楽が多いのでまあ仕方がない部分はあると思います。あと、実際の番組はガラルディの曲なども使っていたので、どうも番組とこのサントラ盤があまり繋がらな感じもしました。諸々残念です。

ジェフ・モローは「スヌーピー宇宙への道:ファースト・シーズン」のサントラも配信されていますが、「スヌーピー・プレゼンツ」を冠とする新作アニメ諸作品の音楽はもっと豪華で素晴らしいので、それらのサントラも何とかしてほしものです。

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