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2023.08.09

「スヌーピーがいたアメリカ」第6章を読む

第6章は環境問題などについてでした。

1959年のサリー誕生のころ。喜びに満ち溢れていたチャーリー・ブラウンに対し、ルーシーは人口過剰が問題になっているのに妹が生まれるのがそんなに嬉しいのか?と彼を攻撃します。ほかのみんなが割と祝福している中でルーシーだけはいつも通りの調子ですが、実は当時すでに人口過剰が問題化していたとのことで、ルーシーの指摘はあながち間違っていなかったという…。

人口過剰問題というのは即ち資源・食料不足問題に直結するわけで、これも環境問題なわけですな。

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人気漫画のキャラクターは得てして政府広報などに使われます。ピーナッツも類にもれず。しかも環境保護運動と経済活動重視の運動の相反する両方に使われました。第二次大戦時、ベートーヴェンが枢軸国と連合国の両方に使われたことにも通じますかね?

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人口過剰、エネルギーの節約、死の灰、森林伐採、大気汚染、環境問題は色々あります。ピーナッツは間接的・直接的にそれらを取り上げてきましたが、環境問題がストレートにテーマになったのはアニメ「植樹祭だよ、チャーリー・ブラウン」でした。ワタシのこの作品が大好きです。

このアニメについてシュルツさんが、既にホリデー・シーズンものはネタ切れになっていてこれしかネタがなかった、とジョークにしていたと書かれていますが、確かに所謂名作群の最後の作品であります。更にはヴィンス・ガラルディ最後の作品でもあります。節々で活動家の言葉が引用されていたようで、これは普通にアニメを観ていただけではわかりませんでしたね。

大気汚染問題については、アメリカ肺協会の依頼(および出資)により"Charlie Brown Clears The Air" という啓発アニメが作成されたそうです。こんなアニメがあったとは知りませんでしたね。YouTubeで検索したら見つかりました。長さは6分、音楽はヴィンス・ガラルディの「カボチャ大王」のものを再利用しています。このアニメは6分とはいえまずストーリーがあり、チャーリー・ブラウンがクラスで発表をして、ライナスたちが「僕たちに何ができるんだろう」と言うという普通のスペシャルに通じる構成になっていますね。スペシャルでやればよかったのに。

 

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