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2021.10.01

なぜヴィンス・ガラルディの後任をエド・ボガスにしてしまったのだろうか

ヴィンス・ガラルディが1976年に死去したあと、ピーナッツのTVスペシャルの音楽を担当したのはエド・ボガス(とその他)であった。

70年代後半、既に時代はジャズではなかったかもしれないですが、何故所謂サントラ屋さんのエド・ボガスを後任にしたんでしょうか。「フリッツ・ザ・キャット」「ガーフィールド」など、メレンデス・プロになじみのある作曲家ではありますが…。

それにしても、エド・ボガスの音楽の評価は低いです。

ピーナッツのTVスペシャルを観て、音楽に感動した、初めてジャズを知った、と証言している著名なミュージシャンはたくさんいます。ガラルディに影響を受けた彼らは、のちにガラルディをカヴァーしたアルバムなどを多数発表しました。しかし、エド・ボガスについては皆無です。アルバムになっているのは唯一「フラッシュビーグル」のみ。劇場版3・4作目もサントラ盤は発売されてません。

実際の音楽がどうだったかといいますと、最初に手掛けた「チャーリー・ブラウンのファーストキス」は、良かったと思います。その次の「スヌーピーの悪夢」までは「ライナス&ルーシー」をアレンジして使うなど気は使っていたようですが、それ以降の作品では凡庸で、ガラルディ時代にあった「美しい音楽に感動する」という体験は全くできなくなりました。ガラルディの伝記によると、この傾向にはシュルツさんもご立腹だったそうで、40周年記念アルバムを契機としたガラルディ再評価の波に押されたのでしょうか、90年代からはガラルディを崇拝しているデヴィッド・ベノワが起用され、ガラルディ・ナンバーを取り入れるなどして音楽面はだいぶ復興しました。この関係は作品がメレンデス・プロを離れるまで続きました。

今日、基本的にピーナッツの音楽というのはヴィンス・ガラルディの音楽ということになっています。哀れエド・ボガス(とその他の作曲家)。

 

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