マファルダ
アルゼンチンの漫画家キノ作「マファルダ」。こんな漫画があった事をなんで今まで知らなかったんだろう。偶々その存在を知って読んでみたんですが、これが面白い。
1964年から1973年まで連載されていた漫画で、日本語翻訳版は2007年に出版されてました。11年前ですな。
1973年に連載終了した漫画が何故21世紀になって翻訳されたのかは謎ですが、アルゼンチン他スペイン語圏、そのほかヨーロッパ諸国で絶大な人気を誇っていて評価は衰えていないようです。アルゼンチンでは2014年に連載50周年記念展覧会も開かれたそうです。
この漫画、ピーナッツから影響を受けているのは間違いないです。ピーナッツをより政治的にしたような内容、というとちょっと極端かもしれませんが、そんな感じです。
主人公のマファルダは野菜スープが嫌いな女の子で、人間や世界情勢について思ったままを口にする辛口の批評家。
友人フェリペはビートルズとローンレンジャーが好きな男の子で、夢想家であり物事の本質を鋭くとらえる。
そのほか、あらゆる思考が商売や経済に結び付く拝金主義者のマノリト、保守的で結婚して子供を作ることを夢見ているスサニタ、ムッソリーニを敬愛している祖父を持ち家庭では専業主婦の母にせいで神経症気味になっているミゲリトなど、個性的なキャラクターが揃っています。
とにかくハズレがほとんどない。正直、ガーフィールドやブロンディには今一つと思わせるストリップやエピソードがあります(ピーナッツもそうです)が、マファルダは全編を通して面白い。これはすごいです。
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