5月31日発売「LOVE WOODSTOCK」を買いました。
ビーグルスカウトの面々個々のキャラクター紹介がされてまして、全体的にいい本だと思います。
しかし、問題もちらほら。
2ページ目、いきなり衝撃的な見出しが目に入ります。
"秘書の女の子だった小さな小鳥はスヌーピーの大親友『ウッドストック』に変わりました"
ウッドストックが女だった??
要約すると、「小鳥がスヌーピーの秘書をする事になり、秘書なら女の子の方がふさわしいだろうと思ったが、ウッドストックと呼ぶことにより男の子に変わった」という事なんですが、これをして「女の子だった」というのにはちょっと異を唱えたいですな。
コンプリート・ピーナッツの1966年~1970年までを検索して検証してみます。
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1966年、寝ているスヌーピーの腹の上に鳥が巣を作り、そこで2羽の雛が生まれます。
巣立ちの後、しばらくは2羽一緒に登場していましたが、やがて1羽だけになりました。この時スヌーピーは初めから"He"と言っていました。
その後もずっと"He"が続き、1970年にスヌーピーがビーグル長官に就任。
ここで、このヌケサク鳥は秘書になりましたが、この期間は"My Secretary is..."と表現されるだけで代名詞が全然使われておりません。
退任後、秘書週間のエピソードや、「私はビーグル長官の元秘書だった」という著作をしている時はまたスヌーピーから"He" と言われるようになります。
タイプライターを打っていない時も勿論"He"です。
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ビーグル長官の秘書時代は、確かに性別がはっきりしませんが、はっきりしているのは決して「彼女」とは言われなかったという事。
そしてその後、ビーグル長官退任後からウッドストック命名までの間は「彼」として秘書を続けています。
オリジナルのシュルツさんの発言はよく解りませんが、このムックによれば、「名付ける前に、既にコミックに頻繁に登場していた小さな鳥は、スヌーピーの秘書をしている女の子として描こうとしていました」と言った事になっています。(追記:1987年のインタビューらしいです)
うーむ。この発言、何度読んでも意味が通っていないというか、よく解りませんな。
それまで「彼」として登場していた鳥とは別の個体の「女の子の鳥」を秘書として描こうとしたという事でしょうかね。
女の子にしようかと、ちょっと思っただけ、という可能性もあります。
いずれにせよ、この発言だけで「ウッドストックは最初は女の子だった」というのは性急すぎます。
これがまた、「スヌーピーは目が悪い」みたいに、一人歩きしない事を願います。
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