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2014.04.23

ピーナッツのゴースト問題(その2)

ピーナッツのゴースト問題…(その1)を3月に書いて1か月以上経ちましたが一応続きを。

 
前回、何故シュルツさんは自分で描けたはずの最終回を自分で描かなかったのか甚だ疑問だ、と書きました。
これについては、この1か月でちょっと考えが変わりました。やはり、描けなかったのではなかろうか、と。
 
・・・・・・
 
連載最終回間際のシュルツさんをまとめると、以下のようになります。
 
1999年:
11月16日、癌の手術のため緊急入院
11月30日、退院
12月14日、引退宣言
2000年:
1月3日、デイリー版最終回掲載
2月12日、死去
2月13日、サンデー版最終回掲載
 
入院期間が2週間、退院してから引退宣言までが2週間、すべて火曜日というのが妙な符合ですが、まあそれはそれとして。
 
シュルツさんが退院した時の記事を読みますと、その時点で"デイリー版は年内、サンデー版は2月まで描きあがっている"とあります。
入院中は当然執筆していなかったはずですから、入院前の11月15日時点でデイリー版7週間分、サンデー版12週間分を描きためていた事になります。
 
余談ですが、伝記によりますとシュルツさんは"デイリー版は締切プラス6週間分、サンデー版は締切プラス10週間分前倒しで描いている"という事ですので、これはデーリー版の締切が1週間前、サンデー版が2週間前という事なんでしょう。
 
で、12月14日の引退宣言ですが、この時にデイリー版・サンデー版それぞれの最終回の掲載日が発表されています。
デイリー版についていうと、最終回は2000年1月3日。
 
以下、とりあえずデイリー版に限定して書きます。
 
・・・・・・
 
これは推測なんですが、新聞記事では「年内分描きあがっている」となっていましたが、実際には1月1日(土)まで描かれていたんではないでしょうかね。
1週間単位でまとめて描いていたとすると、その方が自然です。
 
そうすると、「術後の経過がよろしくなく、退院後は1話も描かずに連載続行を断念。既に描きあがっている1月1日までの分に過去のカットを再利用した1話を加え、1月3日を最終回とした」というストーリーが出来上がります。
恣意的ですかね。
 
・・・・・・
 
この辺りの情報を整理して判ってきたのは、シュルツさんの最晩年の作品はほぼ入院前の11月15日までに描かれたもので、引退を前提に描かれたものではない、という事です。
枯れてきてはいましたが、最終回直前まで現役感バリバリ(?)で描かれたものなんですなあ。
 
ところが最終回については、自分で描く事も出来ない状態で制作されたのかもしれません。推測ですが、状況的にはそう思わざるを得ません。辛い事ですね。
 
しかし、それ程までに体調が悪かったとして、シュルツさんはあの最終回の構成に実際どれだけ関わっていたのでしょうか?
何だかゴースト度は深まってしまったのでした。

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