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2013.10.14

タメについて(Complete Peanuts届く)

(ちょっと書き直しました。)

"Complete Peanuts 1987-1990"が届きました。いよいよ残すところ約9年分。再来年には完結ですね。

ひょっとして、65周年に合わせて最終巻だけ3年分になったりして…。
 
・・・・・・
 
今回の巻から、いよいよ"脱4コマ漫画"化していくわけですが、1コマものは必ずしも後に言われるような「想像力をかきたてる名作」ばかりではなく、連続ものの中に登場する事もあります。
例えば、ペギー・ジーンのエピソードに登場するこれとか。

Comp198990

こうやって3段組みされると、普通の漫画のコマ割りみたいに思えてくるから不思議です。
 
最初にこの1段目の「ハイ、ブラウニー・チャールズ!」というのを角川版"A Peanuts Book feat. Snoopy" で読んだ時は、このセリフだけで1回分使うか?とか思ったものです。
(確かにピーナッツ史上かつてない衝撃の展開ではありましたが。)
この1回前のストリップは3コマ構成で、そのオチ(4コマ目)にこれをもってくることも可能でした(先の3コマ目でもオチはついていますが)。
 
つまり意地悪い言い方ですが、4コマ時代だっら1本のストリップに詰め込んだはずのネタを2本に分けて本数を稼いでいるみたいに思えたわけなんですが、多分ここでのシュルツさんの狙いは、日本の漫画における"見開き大ゴマ"のような効果だったんでしょう(見開きも時にはページ稼ぎと言われますが、そういう意味でも符合するかも)。
 
漫画の見開き大ゴマというのは、恐らく描き手としてはそこでちょっとタメて欲しいと考えているのではないかと思います。読み手は結構流しがちですが、じっくりタメてからページをめくるかどうかでテンポが随分変わります。
シュルツさんの場合は新聞連載ですから、丸一日強制的にタメられたわけで、効果てき面だったんではないでしょうか。
 
しかし、"Complete Peanuts" のように均等に三段組みされてしまうと、すぐ下に次のコマがあるので、解っていてもさらっと流して読んでしまいますね。
結果的にさらっと読んだ方が自然な感じがしてしまうのは皮肉というか、ちょっとシュルツさんには申し訳ないですが。サンタ・スヌーピーのようなセリフの少ない続きものも、角川書店版とは全く違う感じで読めます。
今までもこういう事が無かったわけではないですが、コマ割りが自由になるにつれて新鮮な驚きがより増える事でしょう。
 
ともかく、漫画というのはページ構成だけでこれ程雰囲気が変わってしまうのだな、という事を改めて感じたのでした。

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コメント

うちはアマゾンで予約してるんですが、まだ10日ほど届くのが先になるようです。
いつの間にか3コマがメインになったんだなあ・・・としか認識してませんでしたが、今回届く分からコマ数が変わるんですね・・・。
気になるのは2巻セットでボックスになってるのが、最終1巻をどうまとめてくるのか・・・?3年先になりますが、楽しみなような中途半端なことをされるような・・・。

投稿: 卓 | 2013.10.14 15:16

1.総索引と2巻セットになる
2.最終巻のみ3年分収録になる
3.2巻セットが出ない

等々…。
そもそも最終巻が2年分無いんですよね。
どうなるのでしょうか。

投稿: TOSHIKI | 2013.10.15 21:14

うちにも届きました~。
この頃のコミックは自分が大人になり、以前ほどピーナッツを読んでなかったころでした。
リディアってこんなに登場してたんですね。ホントにユードラと入れ替わりで・・・。それに平日版しか出てないと思いきや、サンデー版にも登場してました。
87~88年にかけてフランクリンは肌の表現が斜線・スクリーントーン・頬だけ斜線と入り混じってるんですね・・・。
あとは89~90年の5ページ、おさげのヴァイオレットが登場してます。なつかしい~。しかもインデックスでは、ちゃんとヴァイオレットとして認識されてますね・・・。この頃からなんでもない登場人物として圧倒的にヴァイオレットの登場が増えてますね・・・。
ボックス裏のトリュフが何故いるのか・・・?その上は誰ですか?ライナス?リラン?
発見はいろいろありました~!!

投稿: 卓 | 2013.10.18 23:16

おぉこれは!
今までヴァイオレットという認識は無かったんですが、INDEXではヴァイオレットですね。

逆に、1987-1988のINDEXで、パティとヴァイオレットがperhaps扱いになっているのはちょっと納得いきません。
パティはともかく、ヴァイオレットは間違いないでしょう。まさかピアスをしているから別人とか?

1990年のP273には、ピッグ・ペンとパティとヴァイオレットしか出ていない貴重な回がありました。

色々と発見がありますね。

投稿: TOSHIKI | 2013.10.19 00:03

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