朝日新聞の特別連載第六週
特別連載も折り返し、いよいよ晩年に突入です。
第11回は、1989年5月31日。
第12回は、1989年7月8日。
この週からはじっこにコラムが付くようになりましたが、これは掲載する漫画のサイズの関係でしょう。
第11回のコラムに書かれているように、1988年からシュルツさんは"脱4コマ"するんですが、縦横比も変更になっていますから、この時期のコミックを朝日新聞の掲載枠に当てはめると横が余ってしまうんですね(因みに、70年代後半の4コマ時代にもコミックの縦横比が1回変更になっております)。
そういった事情でコラムの挿入はまあ仕方がなかったのかもしれません。
が、どちらかというとうんちくコラムは控えてほしかったなあ…、と思います。
多くの場合、この手の文は大仰でピントはずれだったりしますからねえ。
何の説明文句も付けずに50年代のコミックを載せるという、黙って読めと言わんばかりの突き放した姿勢を評価していたので、ちょっと残念です。
で、今回のコラムですが、第11回では、「シュルツはコマ数を自由自在に操り、読者の想像力に訴える抽象的な作品を描くようになった。」とか書いています。
1コマか2コマか3コマかという違いを"自由自在に操り"とか、何でこうオーバーに表現するんでしょう…。
第12回のもちょっと情緒的で。「シュルツさんは子供の頃毎週マチネーに通っており、この色あせない思い出が子供達にいきいきとしたセリフを与えた」とか、本当だとしても(多分に脚色入っていると思えますが)私はそういう情報は、むしろ邪魔に思います。
やっぱり、シュルツさん=芸術家、ピーナッツ=コミックを超えた芸術作品、みたいな持ち上げ方がどっかにあるから、こういう事になるんじゃないでしょうかね?
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