言葉は優しく、腕には…
8月30日の産經新聞一面のコラムで、セオドア・ルーズベルトの棍棒外交の"アレ"が引用されていました。
"Speak softly and carry a big stick, ..."というやつです。
サリー・ブラウンはこれを引用して、校庭を占拠している他の子たちを蹴散らします。
曰く、「コトバはやさしく、腕にはビーグル」(谷川俊太郎訳)
実際は、言葉は優しくないわ、ビーグルは実力行使するわ、で無茶苦茶ですが。
・・・・・・
ところで、そのコラムでは「大きな棍棒を片手に小さな声で」と訳されているんですが、これってあまり語呂が良くないですよね。しかも、「棍棒」と「声」が入れ替わってしまっているのでニュアンスが変わってしまってます。
「大きな棍棒を片手に小さな声で」ですと、まっすぐすぎて全然戦略が感じられないというか…。こう訳するところからして我が国は外交下手なんだ、と思えてしまうのは気のせいでしょうか。
元々定番となる翻訳は無いようなんですが、「棍棒」を頭に持ってくる訳が多いようです。
うーん。
この訳に関しては完全に谷川俊太郎さんの勝ち(?)。
言葉の順序も勿論ですが、やはりこういう言葉は、ちゃんと標語っぽく定型にしたほうが印象が強く覚えやすくていいですよ。
私があのエピソードが面白く感じたのは、あの訳あってこそだったんではないかなー、と思います。
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