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2012.02.29

しょうろ・トリュフ・トラフルズ

ついでにトリュフの名前についても少し掘り下げてみようかと…。

トリュフという女の子は、アメリカでは1975年のコミックから登場していますが、日本では月刊SNOOPY1976年5月号で初登場となります。その時の彼女の名前は "しょうろ" でした。

トリュフというのは所謂西洋松露ですから、微妙ですがまあ間違いではないのでしょう。

アニメで日本初登場となったのは1985年放送のなべおさみ版ですが、ここでは "トラフルズ" という名前になっていました。英語のトラフルズはフランス語のトリュフの事ですから、これも間違いではありません。というか、人名なんですからこれが一番正しいのではないかと思えます。トリュフは "truffe" で、トラフルズは "truffles" で、綴りも違うんですから。

そういえば、昨日書いたラジオ番組の英検のヒヤリングでは和訳はトリュフになっていましたが、英文は当然トラフルズと発音されていました。この事に特に番組では言及されてませんでしたが、今の英検3級レベルでは "truffles = truff" 常識なんでしょうか?そうでなければ、こんな問題に当たった生徒は気の毒です。閑話休題。

その後、1986年から刊行開始された「ピーナッツブック・フィーチャリング・スヌーピー」では、登場機会が無いにもかかわらず巻頭の登場人物紹介に載っていましたが、ここではまだ "しょうろ" のままでした。1978年以降角川から「スヌーピー・ブックス」の名前で復刊された「ピーナツ・ブックス」ではどうなのかは持っていないので判りませんが、この「フィーチャリング・スヌーピー」で "しょうろ" のままでしたので、恐らくそこでも "しょうろ" だったろうと推測されます。

トリュフが遂に "トリュフ" になったのは、1996年刊の角川文庫「スヌーピーの初恋物語2 愛の賛歌だよスヌーピー」に再録された『ライナスとトリュフ:再会篇』からです。この本ではピーナツブックスをそのまま再録しており、吹き出しは日本語の手書き文字なんですが、書き直された "トリュフ" の部分だけ筆跡が違って、何だかとても違和感があります。

 

トリュフという女の子の和名は、こんな感じで変遷しているんですが、当の本人は1977年の登場を最後に消えてしまっているというのが皮肉です。本人の与り知らぬところで名前がいじくられているという…。

昨年のムック「いつでもそばにSNOOPY」には再録されていましたが、こういう機会や詳しい登場人物紹介でもない限り、名前を見る事もないでしょう。

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コメント

私は最近はトリュフというのを採用してますね・・・
最初は鉤鼻なのか、変わった顔の子だなと思ってましたが、エピソードを読んでみるとかわいい子だなと思いました。
それで今でも気になる脇キャラのひとりです。

投稿: 卓 | 2012.03.03 22:38

鼻も変わっています(ペパミント・パティが彼女に会ったら何と思うでしょう)が、三白眼っぽい目も特徴的ですよね。造形としては実験だったのかもしれません。

あまり似ていませんが、後に映画「プライベート・ベンジャミン」のポスターのゴールディ・ホーンを見た時に、しょうろってこういうタイプなのかも、と思いました。目に関してだけですけど。

投稿: TOSHIKI | 2012.03.04 06:32

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