ベートーヴェンの誕生日に向けて
いよいよ今週の金曜日はベートーヴェンの誕生日なので、またぞろ第九の事を書いてみたいと思います。
第九は何度聴いても感動が薄れません…ということは去年も書きましたが、今も気持ちは変わりません。
昨年使った画像の再利用です、すいません。バックにあるCDは小澤征爾のです。
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ところで、私はレオポルド・ストコフスキー(以下、ストコ先生)という指揮者が非常に好きなんであります。特に60年代のDECCA時代のものは色々と凄くて病み付きになります。音質が悪いのが難点ですが。
その昔、キングレコードさんが追悼盤としてDECCA盤を1300円で沢山リリースしてくれまして、付き合いはそれからなんですが、「チャイ5」「1812年」「禿山の一夜」「スラヴ行進曲」「火の鳥」「展覧会の絵」「四季」などは愛聴しました。コサキン風にひでぇ~と言いたくなるような物もありますが(特にチャイ5や四季)、それがまたいいんです。
お解りと思いますが、ロシア系の音楽が多いですね。ストコ先生の無茶苦茶なセンスはロシア系の泥臭い音楽によく似合うと思います。
先に書いたキングレコードさんの追悼盤ですが、これらは限定盤であり、当時中学生だった私にとって、その全てを入手するのは不可能でした。そうすると、自然とベートーヴェンなどの古典派は後回しになります。確かにストコ先生は凄いけど、わざわざベートーヴェンを聴く事は無いよなあ・・・と、そう思った訳です。ロシア系では無茶をしていますが、意外にベートーヴェンなんかは普通に振っているかもしれないですし、もしそうなら他に数多ある名盤を聴いた方がいいだろう、と。
しかし、今年ついにストコ先生のベートーヴェンのCDを購入したのでした(今年=つまり6枚組の「デッカ・レコーディングス2」は買っていないという事です)。第九のCDを中古屋で見つけてしまったのです。
そして…
ストコ先生の第九は、まともではありませんでした。
第1楽章:意外にまとも。もっとタメを利かすかと思いきや、結構流します。最後の部分はちょっとテンポを落としたりしてますが。
第2楽章:ティンパニーがでかい。そして、ここってトランペット入ってたっけ?とか、スコアの改変が目立ってきてます。テンポは遅めですが、中間部分は普通のテンポです(ここを遅くする指揮者とかいますが、好みではありません)。
第3楽章:結構普通。ここでも意外にタメません。
第4楽章:先生炸裂!テンポ自由。ティンパニーが長い。一語一語噛みしめるような合唱。プレストなのに遅いクライマックス。そして最後にトランペット!
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最後にトランペット、というのは「新世界より」を彷彿させますが、思わず「オイ」と声を出してしまいました。しかし、やはりストコ先生は癖になるなあ。繰り返し聴いています。そして、何度聴いても第4楽章はひどい。DECCA時代には「運命/未完成」のカップリングLPも録音してます。俄然興味が湧いてきました。
しかし、シュローダーはストコ先生の事をどう思っていただろう。彼は正統派なので、ストコ先生の事は余り好きではなかっただろうと考えられます(最後に強引にピーナッツと絡めようとしているのが見え見えです)。
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