「スヌーピー&暗い嵐の夜だった」入手しました!
発売日から2日遅れて入手しました、太田出版刊「スヌーピー&暗い嵐の夜だった」。
ビニールカバー付きの新書サイズの本で、ハヤカワミステリみたいな感じです。
中身は、青地にスミ一色で小説関連のコミックを一コマ漫画風に再構成したものが中心で、その中にブック・イン・ブックっぽくスヌーピーの小説が挟み込まれているという感じです。ちゃんと1本のストーリーになっていて、小説の部分も有機的にはたらいてます。
"一コマ漫画風パート"ですが、この雰囲気どこかで…と思ったら、鶴書房カラー版ピーナツの「げきついおうスヌーピー」と同じテイストでした。ひょっとしたらあの本の原書とこれの原書は同じシリーズのものだったのかもしれません(とすると、カラー版ピーナツで出版される可能性もあったんですかね?)。
次に"小説パート"ですが、やっぱり目玉はこちらですね。ちゃんとカラーの表紙あり、奥付あり、いかにもペーパーバックな裏表紙もあり、という凝った作りが中々楽しいです。紙の色も変えていて、更に表紙裏表紙は紙質も変えるという凝りようです。
表紙イラストはルーシー・ヴァン・ペルトによるもので、奥付にもそう書いてあります。しかも、スヌーピーの提案する「海賊と外人部隊の一隊がライオンとトラとカウボーイの一隊と戦ってるところへ象の群れが潜水艦に縛りつけられた少女に跳びかかる絵」というのを忠実に再現しています。このいかにも子供が描きました風の絵は実際誰が描いたんでしょうね。
小説の内容は、1969年11月から翌年4月にかけてのサンデー版で展開された「暗い嵐の夜だった」の完全版です。サンデー版ではライナスの「で王様はどうなったのさ」というツッコミに対しタイプライターを投げつけて終わっていますが、ここではちゃんとオチまで書かれています。この部分はシュルツさんのこの本用の書下ろしなんでしょうかね。
因みに、このサンデー版はツルコミック「ビーグル長官スヌーピー」に収録されてまして、小学生時代に大笑いしてました。
あと、この本の最もユニークなところは、前半が洋書の復刻版、後半が谷川俊太郎による翻訳パート(対訳)になっているというところでしょう。こういうのもアリだと思います。
翻訳パートを抜かすと68頁しかなく、ボリューム感からするとやはり割高感は否めませんが、私としては気に入りました。
第2弾もあるそうですので楽しみです。
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