デイジーヒル・パピー・ファーム
「ドイツのように殺処分ゼロを目指したい」と、世界的に有名なキーボード奏者が言っていました。
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ところで。
アニメ「スヌーピー誕生(スヌーピーの生い立ち)」に登場するデイジーヒル・パピー・ファームという施設が、余りにも原作とイメージが違う事に違和感を持っていました。
パピー・ファーム(子犬飼育所)ではなく只のファーム(農場)ではないか、と。
しかし、調べてみますと、事はそんなに単純ではないようです。
"子犬飼育所"というのは翻訳ソフトに翻訳させた結果です。しかしこのPuppy Farmという言葉、余りいい意味では使われていないのですね。飼育所というよりは繁殖屋、しかも、パピー・ファームという表現はイギリス式で、アメリカではパピー・ミルというもっと酷い表現になっています。millというだけでもう説明は不要ですね。
スヌーピーのいた原作版パピー・ファームは、独立記念日にイベントを開き(しかもそれがテレビ中継される)、デイジーヒル・パピー・カップなるコンテストもあります。彼はそこを故郷と思い、駐車場ビルになっているのを見た時には激怒していましたので、劣悪な環境で子犬を大量生産しているような場所ではなかったんでしょう(よかったよかった)。
推測ですが、それでもアニメにするにあたっては、デイジーヒル・パピー・ファームという名称は残しつつも、所謂飼育所のような施設ではなく、副業でブリーダーをやっているような農園生まれにした方がいい、と判断したのではないでしょうか。
兄弟の再会を劇的に演出する装置として、"田舎の納屋で演奏していた思い出"というのも都合がよいですしね。
原作と全然違う設定なので、アニメ「スヌーピー誕生(スヌーピーの生い立ち)」はあまり好きではありません。投票サイトIMDbでも得票数は少ないんですが、投票者のほとんどが高得点を付けているのは、そういう"兄弟の再会"が心の琴線に触れた結果なのかもしれません。
ただ逆に、ブリーダーだからこそ、子供の二人連れ(チャーリー・ブラウンとライナス)に中古とはいえ犬を売ってしまうというのはどうなんでしょう。本当に犬を飼う素質のある人物なのか見極めるべきでは(それとも見極めた結果売ったとか?確かに間違ってはいなかったけど)。
原作ではちゃんと親がスヌーピーを買うんですが、アニメではチャーリー・ブラウンが新聞広告を見て勝手に買ってしまうんですからねえ。
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