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2011.07.18

ポケモンはスヌーピーの後継?

6/27の朝日ドットコム(またまた古い)で、ワンピースが中国紙での連載が決まった、という記事内にピーナッツに触れている箇所がありました。

今回の「ワンピースと中国」が、かつての「ポケモンとアメリカ」を彷彿させるというくだりです。

> そして「ピーナッツ」休刊(原文ママ)で、新しい新聞連載漫画を探していた米国新聞社からのオファーにつながるのである。スヌーピーの後継掲載がポケモンになることは米国民の信用に大きな影響を与える。このことがポケモン海外展開成功の第一歩となったといわれている。

…以上、引用。

これは一体どういう事?

私はシュルツさん存命中の1998年に一度渡米していますが、もうポケモンのアニメは向こうでも放送されていました。

ウィキで調べてみますと、アメリカへのポケモン戦略はまずアニメからで、放送開始は9月から。私がアメリカにいたのは同年10月(余談ですが、滞在中に横浜ベイスターズが優勝したので間違いようがない)で、つまり私が観たのは放送開始してすぐだった訳です。

で、それからゲームが発売になって、さらにその後、2000年に新聞連載が始まった、という順番のようです。

 

しかし、この文章はとても胡散臭いですねえ。

ポケモンは1999年には映画版もアメリカで公開されサントラ盤も結構売れるなど新聞連載を待つまでもなく大ブレイクしています(これはレコ屋として当時実感しました)。新聞連載はむしろ後乗りのメディア展開で、「ポケモン海外展開成功の第一歩」などというのは事実誤認ではないでしょうか。

そもそもピーナッツはまだ連載されています(いるはず)。この部分も事実誤認ですかね。

更に調べてみますと「米新聞社からのオファー」ではなく小学館の米子会社が配給をしていたようです。一応20紙以上の新聞で連載があったようですが、果たしてそれが「米国民の信用に大きな影響を与える」に足るレベルなのでしょうか(アメリカの新聞は1500紙以上)。

「…といわれている」という書き方からして元ソースがあっての事なんでしょうが、「スヌーピーの後継掲載がポケモンになること」で「米国民の信用」が得られるという発想自体、この筆者も元ソースを書いた(言った?)人も共々、ピーナッツという漫画の事がよく解っていないのだと言わざるを得ません。

このような事が巷間実しやかに囁かれているとしたら、とても残念。

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