吹替についての流れで、ちょいとディズニーについてなど。
ディズニーといっても、短編とかクラブハウスとかハウスオブマウスとか限定の話です。ミッキーたちの声は世界的にイメージが統一されていて素晴らしいですね。声にちゃんとしたキャラクターがあるとは流石スターです。まあ、スヌーピーやウッドストックもビル・メレンデスの声でキャラクター化していますが。
ただ何故か、日本語版グーフィーやミニーはちょっとイメージが違います。「グーフィー・ムーヴィー/ホリデーは最高」はマックスとの親子関係を描いた名作(本当に!)なんですが、ちょっと吹替のあの声では父親像がずれてしまい伝わりきれないものがあって残念ですね。
日本語版ミッキーたちの声は、最初から今の声だった訳ではありません。
昔のテレビ版は記憶が曖昧で書けませんが、20年ほど前にレンタルされていたビデオ版では、ミッキーの声は何と清水マリでした。かわいい声ですし、それはそれで悪くはありませんでしたが、鉄腕アトムの声優をミッキー役に起用するというのには正直あざとさを感じました。
ドナルドの声は普通の声でした(多分、関時男)。ドナルドがセールスマンをするという話では「何を言っているのか解らないよ」と門前払いをくらうという内容のはずが、普通の声なので何を言っているのかよく解るという、非常に訳の解らない事態になっていました。
この頃の吹替で最も問題だったのは、オリジナルにないナレーションが入っているという事です(多分、土井美加…現デイジー役)。例えば、グーフィーが建設現場で梁の上を走っている→ドアを開ける→梁が無いので落ちる、というようなシーン。肝は、梁が無くてハッとしたり、空を蹴って無様に落ちていく様を笑ったり、というところなんですが、その前に「あぶない、そっちは行き止まりよ」とかナレーションが入ってしまうのです。全く余計な演出で、かなり白けます。
ディズニーではありませんが、イギリスの人形劇「キャプテン・スカーレット」では結構たくさんのナレーションが入りますが、のちに原語では全く入っていない事を知り大いに驚きました。
その後、本国の検閲(?)が入り、ミッキー、ドナルドなどは現在のオリジナルのイメージに近い声優に変更になった訳なんですが、当初はノンクレジットになっていました。
当時一応業界人だった私は、業界紙でお偉いさんが「だって、ミッキーはミッキーなんだから、声をあてている人がるなんて、おかしいでしょ?」とインタビューに応じているのを読んで少しムカッとしたものです。アメリカではちゃんとクレジットされているじゃないですか(あちらはユニオンとかがうるさいからでしょうが)。
今のスヌーピーの日本語版DVDは、全く声優がクレジットされていませんねえ。子役だと何か問題でもあるんでしょうか。オリジナルの配役はエンドテロップで世界中に名前を晒しているんですから、別にいいと思うんですが…。やはり情報はちゃんと知りたいです。
何だか徒然なるまま書きましたが、吹替も色々ということで。
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